デジカメ遍歴-9- 番外編
ふと思い立って、実家に親父の遺品である古カメラの回収に行くことにした。
小学生の頃、生まれて初めてのマイカメラだったOlympus PEN EE(1961)だって、同じ構造のファインダーだった訳だし。
と、前述したが、実家を物色していたらこんなのが出てきた。
このマークをクリックすると各カメラのシャッター音が聞けます。(MP3フォーマット)
Konilette-I(小西六)
1953年に発売されたスプリングカメラ。パーフォレーションのない35mmフィルム(12枚撮り)を使う仕様。
ボディはベークライト。落とすと割れるんだよな…
ケースの内側に私の名前と妹の名前が書いてある。
多分、私がOlympus PENを買って貰って(親父が飽きたのでくれたのかも…)妹に引き継いだのだろう。
私が生まれるよりも前の発売なので多分、親父使っていた物をくれたのではないかと思う。
何となく小学生の頃、これを首から提げて電車に乗った覚えがある。
Loetax K型
レンズはフジノンL50/2.8(純正装着ではなさそう)
戦前1939(昭和14)年からあった 昭和光学精機が1955年に発売した、先行F型の廉価版。スローシャッターと1/1000秒が省略されている。
ライカのコピー、とは言え、当時これを買うのは相当な覚悟が要ったはずだ。
標準レンズは沈胴式ではない固定鏡胴式。
親父が良く「中古だったけど給料の数ヶ月分で買った」と言っていた。
これも学生の頃時々借りて使ったが、フォーカルプレーンの感触が素晴らしく、かなり気持ちがよいカメラだった。
Nikkenflex
日本光研製作所/型番不明(1952)
昔々…親父が首から提げていたのを記憶している。
そう言えば古いアルバムには正方形の写真が結構ある。
PENTAX ME
PENTAX ME TAMRON Zoom 1:4.5 f=85〜210 / PENTAX ME SIGMA-XQ Fitermatic 1:2.8 f=28
これも親父のカメラだったが、出かける時に良く一式借りたものだ。
SIGMAの広角はフィルタ内蔵で当時気に入っていたTRI-Xでモノクロを撮るとなかなか面白かった。
どれもまだ実働する。
これらのカメラの重量感とシャッター音は官能的だな。
まだ他にも死蔵されているはずだが、時間がないので今回はこれまで。
自宅に死蔵していたカメラも発見した。
荷物が多いPENTAX MEから身軽になりたくて、この後、結婚する直前にこんなのをフルセット揃えて使っていた。
ASAHI PENTAX auto110
小型軽量、レンズ交換可能なauto110。
その名の通り110判フィルムを使用するオートカメラ。
レンズは絞り固定で全てF2.8となっており、シャッター兼絞りがボディ側で制御される。
初期型なのでフィルムは2ストロークの巻き上げ式。
電池式のオートワインダーがあるが、連写が出来る訳ではなく、2ストローク巻き上げを自動でやってくれるだけ。(後期型“Super”では連写が可能になったらしい)
1979年に発売されたこの超小型一眼レフは、アメリカの無人衛星に搭載され、地球を周回後、回収されたと言う。
落下時の衝撃でも壊れず賞賛受けたらしいが、詳細は分からなかった。
レンズは
[PENTAX-110 24mm/F2.8]
標準レンズで35mm判換算50mm。驚くほど小さい。
[PENTAX-110 18mm/F2.8]
35mm判換算約35mmの広角レンズ。
[PENTAX-110 50mm/F2.8]
35mm換算100mmの中望遠。
見た目は一番格好良がレンズ径が大きいので付属のアタッチメントを併用しないと三脚と干渉してしまう。
[PENTAX-110 70mm/F2.8]
35mm換算140mmの望遠。
これもなかなか面白いカメラではあったが、残念ながら110そのものが既に滅び行く規格でフィルム入手が困難である。
また現像も1週間コースは当たり前になっていて手軽に使う環境ではなくなっている。