愚行連鎖 WorksGBの道具達-49

カメラ編 その-8-

デジカメ遍歴-8-

最初にTVCFを見たとき…

うぁぁぁ…欲しい〜〜〜っ!

と思った。2011年6月のこと。
仕事帰りに量販店の展示を見に行って、その実売価格と実物の質感にかなりがっかりしたX100だった。

その後、ファインダーを覗いてレンズぐりぐり撮影するカメラが欲しくて…
FUJIFILM HS20EXRを手に入れた。
これが楽しいんだわ。


FUJIFILM X10
そして2011年11月の初めにX10が発売された。

最初に見たときは「X100の廉価版ね。ふぅん…」程度で殆ど気に留めなかった。

が…店頭で実物を見て、いじくり倒したら、これは素敵だ。

固定焦点レンズにAPS-Cサイズセンサーを搭載したX100、新発表された4倍ズームレンズに2/3型センサーを搭載するX10。
X100は、単焦点とファインダー、こちらは明るいズームレンズと光学ファインダーが目玉か。


FUJIFILM X10 一回り小さい筐体にズームや手ブレ補正搭載。(X100には手ブレ補正はない)

総合的に見ると、普段使いでガンガン使うのならX10が良いなぁ…
革ケースに入れて首から提げたら“昔のオトーさん”みたいな風情になれるのも凄く素敵だ。
(イメージキャラクターのモッくんは余りに格好良すぎるが…)


結局イってしまった…


パララックス(視差)はかなり大きい。同時に視野率も小さい(85%)。
近距離でファインダーを使ってフレーミングすると見事に頭が切れてしまう。

ファインダーで撮影 液晶で撮影

(参考写真:左・ファインダーで撮影/右・液晶で撮影)

使い勝手や想定されるユーザー層を考えると、コストが高そうな光学ファインダーに拘らずにEVFの方が良かったかも知れない、等と思ったりもしたが…

かつての一眼レフ以前のカメラはみんなこうだった訳で…
レトロなたたずまいを欲するならレトロな操作系も使いこなせないといけない…
ってことかな?

合焦を確認できないファインダーについては、Net上でも「特に気にならない」
(年配とおぼしきカメラマニア)と言う方もいる。
慣れりゃなんとかなるんだ…多分。

ミスりたくないときには取りあえず、液晶ディスプレイ使えばいい訳だし…

かといって、このカメラで「いつも液晶ディスプレイを使う」ってのもいささか間抜けな話ではあるが…

デジカメの何が嫌いって、機体を体から離してシャッターを押す間の抜けた姿。
折り畳み携帯のシャッター(決定ボタン)に指をかけて対象物に手を伸ばすウスラバカっぽい姿よりはマシだが…
この「癖」に早くなれて使いこなしたい物だ。

Olympus PEN EE
小学生の頃、生まれて初めてのマイカメラだったOlympus PEN EE(1961)だって、同じ構造のファインダーだった訳だし。



金属製の重いズームリングを廻す、電源ONで撮影準備完了。
それだけでもワクワクしてしまう。
シンプルなデザインながら、金属ボディの質感は高く、重量(約350g)も適度に重く、バランスが良い。
抵抗感がかなり大きな、しかし絶妙な感触の金属製ズームリングを廻し電源投入、これが気持ち良いんだ!
シャッターボタンにはレリーズ用のネジも付加されている。
敢えて内蔵ではなく古い外付けのゼンマイ式セルフタイマーを使ってみたくなる。

いやいや、なんだかんだで、これは思いきって手に入れて本当に満足。
使いこなしが難しそうなのも、又一興。


ファームウェア
ちなみにSerial:140053**。多分5,400台以上は出荷されているのだろう。
が、メーカーサイトを調べたらファームウェアの更新があったので早速差し替える。 (本機はVer.1.0、最新は1.02)


Ver.1.00-1.01からVer.1.02への変更内容
1.撮影モードが「A」、「M」時に、ワイド端で絞り値をF2.0に設定し、ズームレンズをワイドからテレにした後、再度テレからワイド端に戻した時に、絞り値がF2.2と表示する場合がある現象を改善しました。

2.撮影メニューのAFモードを「自動追尾」に設定するとスルー画のフォーカスがハンチング(ピントが合ったり、ボケたり)する場合がある現象を改善しました。


レンズガード(常用フィルタ)を探したが、レンズサイズはこんな所までレトロしなくても良いじゃないかのビンテージ・カメラには使われていた40mm。現在はフィルタメーカーでカタログに載せているのはHANZA位。
店員に「40mmのレンズガード」と尋ねると「X10ですか?在庫全くありません」。
Amazonでも品切れになっている。
いやいや、みんな探しているんだ…

しかし、ヨドバシのサイトには当該品のみわざわざ「この商品に対する注意事項」という記述があって…

 ・こちらの商品は、富士フイルム(FUJIFILM) X10にはご使用頂けません。

だ、そうな。

当該フィルタの製造元、HANZAでは「富士X10のレンズ部にフィルターを付けるとすると40.5mmでピッチが特殊な7.5なのに対し、当社のものは40mmでピッチが一般的な5であるのでこれを付けるのは無理」と表明しているらしい。

富士フイルムでは「X10のフィルター径は40mmではなく40.3mmという変則的な径で、ネットで話題になっている40mmは装着出来るが緩いために若干カタカタし、キツく締めようとするとネジ山を傷つけたりする恐れがあるので自己責任でもお勧め出来ない」としているそうな。

純正仕様のフィルターは、これまた別売純正のフードに52mmを付ける事になっているのだが…
折角切ってあるレンズ本体のネジは使わない。
更に純正フードそのものが削り出しで大変高価、かつ、あまり格好が宜しくない。

フィルタメーカーが40.3mmのX10用を発売してくれることに期待しよう。
40.5mmなら幾らでもあるんだけどなぁ…

電源ONの仕組みが、マニア心を泣かせる。

X100はそりゃぁ良いが、実用性から言ったらX10の方が使い勝手は良さそう。
これは、決してX100の廉価版ではなく、別のカテゴリーだと思う。
お散歩カメラとしてはサイコーかも知れない。

出来りゃX100も欲しかったり…(馬鹿っ!

実際に使ってみると、X10の視差は近接撮影(1m位からこっち側)以外は余り気にならない。
ファインダー対物窓がレンズの真上にあるからズレも上下のみだし。

最初、何故X100と同じデザインにしなかったんだろう、対物と接眼の位置が違えば複雑な光学回路が必要だろうし、と不思議に思いった…
視差を少なくとも上下だけに抑える為だったんだろう。
(設計時、内蔵ストロボと場所を取り合って負けた、と言う話しも伝わっている)

▽次へ続く…
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