関東甲信越支部住宅部会が「声明」を公開


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記載者:高木つねひで on January 05, 2106 at 12:23:53:

元の記事:今こそ設計監理者の独立の重要性を訴えるべき /記載者:高木つねひで on December 19, 2105 at 18:39:00:

JIA関東甲信越支部住宅部会が、12月28日、「声明」をWebサイトに公開しました

http://www.jia-kanto.org/jutaku/whats_new/2005/12anehaseimei.htm

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関東甲信越の市民の皆さんへ

2005年12月28日
社団法人日本建築家協会関東甲信越支部住宅部会 部会長 高木恒英 副部会長 庫川尚益 大川直治

「耐震強度偽装事件についての声明」

 私たち日本建築家協会の会員は、建築が建築主の大切な財産であると同時に、社会にとっても重要な資産であると考えています。それゆえに、建築の設計と監理を行う者は、建築士の資格だけでなく、その責任を負うにふさわしい倫理意識を持たねばならないと考えています。
 この度、建築士の資格を持つ者が構造計算書を偽装するという、人々の財産はおろか生命さえ脅かす事件が発覚しました。日本建築家協会においても、この事件を一構造設計者による事件として傍観せず、専ら建築設計監理業務を行なう者の団体として事態を深刻に受け止め、建築設計者の実態について深く省みるとともに、あらためて建築家の社会的責任と正しい職能を確立してゆかねばなりません。この事件は、一特異グループが引き起こした事にとどまらず広く社会と建築界全体に関わる事ととらえます。それは市場経済の名のもとに設計監理の基本原則を歪め現状を追認してきた結果であると言えます。
 私たちは、このような事件の再発を防ぎ、市民の皆さんが安心して暮らせる環境を守ることを、ここにあらためて決意し表明をいたします。

建築物の安全性の確保
 人々の生命と財産を守るべき立場の建築士が自らの責任を放棄し、基準に定められた耐震性を満たさない建築物を設計し、居住者の財産はおろか生命さえ脅かす多大な被害を生じさせ人々を不安に陥れたことは、まったく許されるべきではなくあってはならないことです。私たち日本建築家協会関東甲信越支部住宅部会の会員は、建築物の安全性について更なる研鑽を重ねるとともに、安全性を第一に考え設計及び監理の業務を行うことを、ここにあらためて表明いたします。

施工者からの独立性の確保
 この度の耐震強度偽装事件は、施工会社の子会社の設計事務所が設計を受注し、構造設計が実質的に施工会社の下請けのかたちで姉歯元建築士に委託されることで起こりました。残念ながら、日本の建築基準法や建築士法では、施工会社が自社で設計や監理をすることが許されています。しかし、厳しい価格競争のもとで施工者が設計込みで受注した場合、あるいは今回のように設計者が施工者に従う立場にある場合にどうなるか、そこに危険な建築がつくられる可能性を今回の事件は示しています。私たちは、施工から独立した第三者の立場で設計・監理が行われることで、はじめて信頼できる建築物が得られると考えています。私たち日本建築家協会関東甲信越支部住宅部会の会員は、いかなる場合も施工者に従属せず、独立した公正な立場で建築物の設計及び監理を行うことを、ここにあらためて表明いたします。

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