許可を得て転載


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記載者:Webmaster on February 01, 2105 at 01:45:12:

元の記事:入札問題の原点(Bulletin2月号)についての反論 /記載者:斎藤孝彦 on January 19, 2105 at 18:06:29:

本掲示板は一般公開のフォーラムです。この公開サイト上で斎藤さんが反論されている相手方文章は、JIAの支部の機関誌に掲載されたもので、外部の方には解らない往復となっています。名前が出ている以上、フェアでありませんので、筆者である左知子さんの意向を伺い、ご許可のもと、ここにその記事原稿を転載いたします。

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「ガス抜き会員集会」と陰口をたたかれていた会合だったが、予想通りの会合になってしまった。「設計者選定方法としての入札を考える」という集会タイトルも、今回の集会の意味を考えれば、すでに問題がずれて捉えられていた。ずれてしまったのか意図的にずらしたのか。社会的批判のなかでの緊迫度からは、正当な入札なら良いという趣旨のパネラー発言は勇気ある発言と言えるかも知れないが準備されたパネラーの言葉としては不適当ではなかったのか。いろいろな絡みの中で対処が難しいといった会長発言も、言わんとするところが不明で問題提起というよりは、苦しい言い訳に聞こえただけである。会場では、集会の開催骨子と流れが頭の中で混乱していたが、思い返して整理してみると、議論もされず、前に進むこともなかったことが、先の形骸化された集会だったことを示している。これが建築家という集団の姿なのかとの思いが残った。
建築家協会倫理規定をより具体的な形で示したものという行動規範には「会員は、業務取得の目的を持って、ダンピング・談合などの不当な行為を行わない」と明記されている。「会員は行わない」と公言しながら、「行なってしまった」ことについて躊躇すること自体おかしい。建前と本音の使い分けを確認した集会だったわけでもあるまい。個人と組織の問題など枝葉は差し置いても、「ダンピング・談合が不当行為であり、入札は好ましくない」という原則規定を、まずは確認すべきだったのではないか。しないための議論からはいっていくべきだったのではないか。そうでなければ、前向きの議論も何もない。散漫なガス抜き集会と言われても仕方ない。
今年5月以降、この規範が会員の手元に新たに届けられた後も、続々と入札は行われていたということである。しかも執行部に立場を置かれている会員組織が多く参加していたというのである。職責委員長のネット上での回答のように、「この行動規範の文言は外部の社会公共に対してであり、正すのは社会公共側であって建築家ではない」というのは、自らを卑しめるような言葉ではないか。さらに、ここで会員を懲戒すると仲間内のリンチに映るというのでは、何のための職責委員会なのか。何のための行動規範であり、倫理規定なのか。JIAは事業者の同業者団体にすぎないという同委員長発言もJIAを卑しめている。職責委員会は、裁判所で有り得るはずがなく、文言の照合以前に会員としての規範に外れていれば勧告をするなど主旨を汲んだ言動であるべきだ。こういったスタンスでは再発防止の動きすら見えてこない。入札問題特別委員会では、今後組織と個人との扱いを検討されるそうだが、入札に絡めてJIAにおける個人と組織が検討されるというのもおかしなことだ。そもそも我々の業務は、組織を通じてのみ実践されるのであり、切り離して考えられるはずはない。建築家は、医師、弁護士、会計士のように個人の立場で業務を行えない。会員数が減るからという本末転倒の議論は、もう止めて欲しい。バブル以降、数に頼るということ自体ありえないのだ。実際、身を切って会費を下げてもJIAの今後の展望は見えなかったではないか。いずれにしてもJIAという組織を解散するのかどうかといったところまで詰めて欲しい。だがこの委員会の名称ではそこまで議論は詰めきれずに、結局、消化剤の処方箋で終わってしまいそうだ。


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