矛盾


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記載者:toshi jinnai on August 14, 19102 at 00:19:25:

元の記事:JIAと建築士会 /記載者:河野進 on August 09, 19102 at 12:16:47:

河野様、ご多忙のところご返答有難うございます。JIAの機関紙にて河野さんの活躍を拝見しております。私もこれまで紆余曲折した日本の建築家(士)の歩みを各団体の機関紙、雑誌、本などで把握しております。JIAは専業の設計事務所をやっている設計者が集まっている団体とおっしゃっていますが、現実には大学の教官で、設計を兼業にやっている方も多くいます。更に、大学で構造を教えている教官さえ含まれています。その点、何故、ゼネコンや工務店で設計を専業としている方がこの団体から除外されているのか、理解に非常に苦しむところです。個人の置かれている場ではなく、建築家あるいは建築士というプロヘェショナルの職能原則で捉えると、彼らも建築家協会の一員に十分なりえます。むしろ、建築の設計を生業としない構造や設備専門の方を除外するのが筋だと思います。JIAはAIAを基準に設立された団体だと思っていました。AIAのメンバーには構造や設備の専門の方は含まれていませんが、architect でありengineerの方は所属しています。私の卒制の担当教官、Myron Goldsmithもその一人でした。団体の本質、構成からして、JIAはAIAと異にする団体のように思われます。

建築資格においていまだ後進国の日本では、医師や弁護士と同等に建築士の社会的地位の向上には、設計事務所の団体の庇護よりもプロヘェショナルの団体の確立が急務かと思います。新聞の求人欄に、建築家求む、というのはいまだに見たことがありません。Chicago Tribuneの日曜日版には必ず、architect、senior architect求む、とはあります。国際化の荒波の中で、設計資格の問題の解決とともに、機能がだぶり葛藤が絶え間ない各団体が一つの団体に集約され、設計監理者の団体というよりも設計者(建築家あるいは建築士)団体が新に誕生されることを切に期待します。

最後に、建築士の問題は今に始まったことではないと思います。私が学生時代(大学院)、レポートで建築士(資格)の問題について書いた記憶もあります。最近、UIA、JAPECの国際化の指針や隣国(中国)の斬新な改革で日本の建築教育機関や建築の各団体が真剣に建築士の問題を取り上げるようになりました。今日の資格問題が内部からより、むしろ外圧から醸成されたものです。そのような現在の日本の建築事情を垣間見ると淋しくなります。


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