音楽アルバム作り奮戦記(MIDIとMTRでアルバム作りに挑戦)


無謀にも最初(作品作り)から最後(CD)まで全部自分一人でやってみようと思い立ち、シンガーソングライターを気取って、MTRを使ってオリジナルアルバム(個人の趣味用、もちろん非売品)も3種類作ってみました。(1999年8月現在)

MIDIの話  あるレストランで自動演奏ピアノを見て感激しました。録音した音が鳴るのでは無いのです。誰かが演奏した演奏の仕方そのものが記録されていて、それを再生すると鍵盤が動いて実際のピアノが鳴るのです。MIDIなら似たようなことができるらしい。これが、MIDIを始めるきっかけでした。
 MIDIでは実際のピアノではなく(実際のピアノで鳴らす仕組みもある)いろいろな楽器の音がサンプリングされて入っている、音源というものが鳴ります。そのかわりいろいろな楽器の音が使えます。この場合も、ラジカセのように音そのものを録音するのではありません。音階(ド、レ、ミ...)、長さ(四分音符、八分音符...)、 楽器の種類(ピアノ、バイオリン...)、テンポなどの情報を記録し、音源から再生できるようにした仕組みがMIDIです。したがって、人間の声のような生音は録音再生できませんが、少ない情報量で楽器の演奏をさせることができます。DTMなどといって、パソコン、シーケンスソフト、音源などを組み合わせて手軽に音楽を楽しんでいる人が増えています。そうそう、一番わかりやすいのが、通信カラオケ。通信でセンターからMIDI情報を受け取り、お店の音源で再生しながら人が歌うという仕組みです。微妙なニュアンスはデータ作りのときに苦労します。ギターのチョーキングなどもできないことは無いがあまり向いていません。ピアノのように音階をハッキリもっている物の方が向いています。
録音手順  私の場合も、曲作り(作詞作曲およびある程度の編曲)の後、まずドラムパート、ベースパート、ストリングス、ピアノ等をMIDIで作成します。これもかなり細かい作業ですが、何度もブラッシュアップしていわゆるカラオケができあがります。その後、ギターや歌の生音をデジタルマルチトラックレコーダーでかぶせて、さらにイフェクタやイコライザーによる音作りを経て一曲分のマスターができます。
CDにまとめるには  私はこのマスター複数曲分ををMDにデジタル録音し、小ロットでも受けてくれる外部の会社にCD化(数が少ないのでCDR)を依頼します。ジャケットや盤面印刷付きのフルパッケージもありますが、ジャケットは自分でMACでデザインしたjpegファイルを写真に焼きます。(kodakや富士フイルムにこういうサービスあり)最近はCDRが普及してきたので自分でCDを作成したり、インクジェットプリンタでジャケット印刷もできますね。私はそういう適当な機材を所有していないので外部のサービスを利用しました。ただし、数が多くなると自分でやるのは時間も手間もかかって大変のようです。
 さらに、ジャケットや歌詞カードができたとしてても、それらをCDケースのサイズに合わせて、カットしたり、折ったり、ケースに入れたりといった作業に意外と手間がかかります。最終のパッケージ化は、目的、枚数、手間や費用、時間、出来映えなどを勘案して、外部の力をうまく使うといいと思います。
失敗談  エレキギターはライン録り(音づくり上は必ずしもいい方法とは言えないが)をすれば、外部の雑音は防げます。自宅にスタジオがある訳ではないので、マイク録りには苦労します。特にわが家はテレビなどが置いてあるリビングで録音せざるを得ないので、家族の出はらった時間をねらって歌などを録音します。テイクも一回というわけにはとうていいかず、途中で家人が戻ってきたり、うまくいってるなあと思うと「ピンポーン、宅配便です」と録音されちゃったり、いろいろおかしいことがたくさんおきます。一部分の取り直しなので、家人がちょっと静かにしている間にやってしまおうと思ったら、奥さんのフライをあげるジュージューという音が入ったりしたこともあります。昔、子供の頃にテープレコーダーにテレビの音を取りたくてマイクをテレビに近づけ、家族に「シーッ!」と言ったことを思い出したりしました。
曲を作る  曲を作ろうとしたきっかけは子供が生まれたときに何か記念に残しておきたいと思ったことです。夕陽を見てふとメロディや詩がごく一部浮かんでしまったとしても、実はここから1曲にまとめあげるのは大変。たまには、酔っぱらって帰るときの電車の中で1曲できたなんてこともあります。ただし、メロディを覚えておくのが大変。電車の中で歌うわけにもいかず、音楽ノートを持ち歩き、カナでミレドーレミ−−−などと書くのが精いっぱい。なまじ、譜面にしようなどと思うとメロディ自体を忘れてしまう。
多重録音の私的歴史  1970〜1975年頃の話。オープンリールテープデッキや出始めのカセットで繰り返し音を重ねていくと、テープのヒスノイズが増えて最初の頃の音がわからなくなっちゃうんです。楽器もエレキしか無かったから、六弦だけを弾いてベース替わりにしたり、段ボール箱を踏んでバスドラ、小さめの甲高い音のする木箱を見つけてきてスネア、金属製の安い譜面台をハイハットにしてドラム替わりにしたり、涙ぐましいものがありますね。20歳前後の頃まじめにそんなことしてたんだから、今思うと笑っちゃいますね。歌のない歌謡曲みたいに、「私の城下町」、「17才」などを録音したカセットが今でもどこかにあるはずです。あのころ、「帰ってきた酔っぱらい」のようにテープスピードを変えた妙な曲があったのを思い出します。私はギターパートなのに、今でも若い人とスタジオで遊ぶときにドラムをたたきたがるのは、そんなところが原因かもね。
(MIDI:Musical Instruction Digital Interface、 MTR:Multi Track Recorder )

うちのギター達 制作環境 ジャケット

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