韓国社員旅行
2003年12月6日〜8日

再就職してから1年。
初めて参加する社員旅行は海外・韓国へ。
3年前の忘れ物を取りに…

 

12月6日 土曜日

15時頃の飛行機に乗るために13時に成田に集合というスケジュール。

およそ100人の社員が集まっているので場所はすぐに判った。

普段はスーツ姿しか見ていない同僚社員の私服姿を見ると、皆若いなぁと改めて思う(実際若いが…)。

成田空港での出国手続き前の荷物チェックはかなり厳しくなっているようだった。

凶器にはなりそうにもない小さなペーパーナイフのようなものですらひっかかっていた。

以前はカッターくらいは持ち込めたものだが…

約2時間の機内では軽食が出て、例によってビール飲んで寝ていた。

ソウルに着いたのは夕方18時頃か、日本との時差はないが外は完全に暗くなっていた。

韓国の空港は、3年前に来た時とヨーロッパへ行く為に経由した金浦(キンポ)空港ではなく、最近完成したという仁川(インチョン)空港。

金浦空港の方が都心には近いらしいが、島をまるごと空港にした広い仁川空港を今後国際線の空港にしていくらしい。

日本の羽田と成田のような関係になるのだろう。

まだ新しい香りがする空港から現地の旅行代理店が用意したバスに乗って市内へ向かう。

バスに乗る為に外へ出たらかなり寒かった。

なんでもソウルの最低気温はマイナスだとか。

バスには日本語の堪能なガイドも乗っていて、韓国についての色々なことを教えてくれた。

その中で気になったのが以下のような発言、

「韓国では女の人が出てくる店へ飲みに行くと1人30万ウォン(3万円)くらいはしますのでご注意下さい。」

それを聞いて真っ先に思い出したのは3年前のぼったくられ騒動。

日本語を流暢に話すおじさんと一緒に連れられて飲みに行った店でのこと。

女性が2人出てきてウィスキー2本をメインにチップも含めて1人2万円近く取られた。

当時は完全にぼったくりに遭ったと思っていたが、もしかしたら正常な値段だったのか…

当時も判らなかったが、これでますます判らなくなってきた。

都心へ向かう1時間ほどのバスの中で、ガイドさんはひたすら日本語で韓国の案内をしていた。

韓国でも現在は不況なので皆さんはいっぱい韓国でお金を使って下さいとのことだった。

バスに乗りホテルへ向かう前に夕食のためにレストランへ向かうその前に新羅免税店へ向かわされた。

韓国有数の高級ホテルである新羅ホテル付属の免税店。

そこの店員は皆日本語が堪能で、日本円でも買物が出来る典型的観光客(日本人)向け土産物屋。

驚いたのが殆どの同僚社員がそこで何かしらの土産物を購入していたということ。

着いて早々に土産を購入するとは…。

翌日の自由行動で市場へ行けば半額以下で買えるだろうにと思いながらも、皆が楽しげに土産を購入している状態に水を差すこともないと思い黙っていた。

バスの中は新羅免税店の袋で溢れかえり、バスはレストランへ向かう。

現地の焼肉屋へ案内され、大部屋へ通される。

本格的な(?)宴会は翌日の夜に予定されていたので、この夜はそこで小1時間ほどの小宴会。

大部屋と言っても100人も入ると狭かったので、ビールを注ぎに行ったりする儀式はなくて良かった。

3年前にも食ったカルビを味わい、ビールの量はそこそこに。

食後、再びバスに乗りホテルを目指す。

ガイドさんから我々が泊まるホテルの名前を聞いて驚いた。

シェラトン・ウォーカーヒルホテル。

シェラトンの名前で判るように、どのガイドブックにもソウルの特1級ホテルとして紹介されている高級ホテル。

韓国で唯一の合法カジノが存在するホテルで、3年前にそのカジノを目当てに私はそこへ行っていた。

まさか社員旅行でそのホテルに泊まることになるとは思わなかった。

この会社は景気良いのか?

3年前は地下鉄の駅から小高い丘の上にあるホテルまでカジノの為に20分程歩いた。

それが今回は空港から土産物屋とレストランを経由して宿泊する為にバスで向かう。

ホテルに着くと記憶が甦ってきた、そうそうこんな所だった。

バスの中でホテルの部屋のカギ(カードキー)は受け取っていた。

さすがに1人1部屋というわけにはいかず、ツインの部屋に2人。

同室になったのが入社した時期も年齢も学年も先月まで働いていた職場も一緒の同期。

先月末にも2人で飲みに行ったくらいで、要するに気を遣わなくてよい間柄。

この日の予定はホテルに着いた時点で終了。

翌日は18時に集合でその後は宴会が始まるのでその時間までは自由行動。

つまり今夜から翌夕方まではフリー。

さて今夜は何をしよう、早速街へ出る…というわけにもいかない。

前述の通り、シェラトン・ウォーカーヒルホテルは小高い丘の上にある。

さらに街の中心からは少し離れている。

少し郊外の小高い丘の上にあって景観の良さを売りにしている感のあるホテル。

街に出ることは不可能ではないが、だいぶ面倒ではあった。

血気盛んな若者が集まっている会社。

簡単に夜の街へ繰り出せないように敢えて少し郊外のホテルを選んだのだろうか…

いずれにせよ街へ出ないならば行く所は1つしかない、ホテルの地下1階にあるカジノだ。

3年前に来た時は平日の昼間だったのでカジノはガラガラだった。

しかし今回は土曜の夜、前回とは比べ物にならないほど混雑していた。

会社の同僚以外の日本人や西洋人なども多数。

前回の旅行記でも掲載したが、韓国唯一のこの合法カジノに韓国人は入ることができない。

ガイドさんのバスの中での話によると

「韓国人はまじめに働いて、遊びに来た外国人にたくさんお金を落としていってもらう」

…ためのカジノらしい。

折角来たのだから…と思ったが、掛け金の低いテーブルはどこもいっぱいだった。

カジノは前回経験しているし、そもそも私は賭け事の類には殆ど興味がない。

室内をブラブラしてフリードリンクを飲み、カジノの空気を味わって退散した。

部屋に戻って飲むか…と思ってエレベーターに乗ると16階に"Starlight Bar"なる表示が。

よし、そこへ行こう。

同室の同期と、先月まで同じ職場にいて気心の知れている先輩と一緒にそのバーへ。

郊外の丘の上にある高級ホテルの16階のバー。

地下1階には騒々しいカジノがあるとは思えないほど落ちついた雰囲気。

当然窓際の席に座り、眼下に広がるは漢江(川)とソウルの夜景。

無難に美しい夜景を眺めながらビール1本8000ウォン(800円)を飲む。

ビール1本800円は日本の感覚でも高いが、夜景代も含まれていると考えればそんなものか。

Starlight Bar というよりも Citylight Bar という雰囲気ではあったが…。

ホテルの部屋へ戻り、風呂に入るとどうしてもビールが欲しくなる。

幸い同室の同期もかなりの酒飲みだった。

最初のうちは高いから…と手を出しかねていたホテルの冷蔵庫に入っている缶ビール、それに手を出した。

冷蔵庫にあった現地のCassビール、バドワイザー、アサヒスーパードライ…結局全部飲んでしまった。

社員旅行だからそんなことにはならないだろうと思っていたのだが…やはり飲み旅行か?

 

12月7日 日曜日

朝、軽度の二日酔いで目覚める。

我々社員の為に貸し切られた一室でビュッフェ形式の朝食。

とりあえず胃に優しそうなお粥を食べておく。

この日の18時までは自由行動。

同室の同期と、先月まで同じ職場だった先輩と3人で行動することになった。

何をするといっても特にあてがあるわけではない。

まずは先輩がサッカーのユニフォームを買いたいというので、市場へ行くことに。

そして私は3年前に叶わなくて、今回チャンスがあれば…と思っていたことがある。

犬肉を食す、ということである。

今回の旅行では現地の旅行代理店がホテルに特別デスクを用意して、我々に街の案内をしてくれていた。

そこのデスクでガイドさんに犬肉を食べられる店を聞いてみた。

すると1軒教えてくれて、そこへのおおまかな地図と店名の韓国語を紙に書いてくれた。

場所は明洞(ミョンドン)、3年前の韓国旅行での拠点にしていた所だ。

韓国の主要観光スポットでもある東大門と南大門、その中間点あたりに明洞は位置している。

東大門をブラブラして、明洞で犬肉を食べて、南大門をブラブラしてホテルへ戻るというコースを考えた。

そしていざ出発。

ホテルと地下鉄駅を結ぶ無料送迎バスが行ったばかりだったので歩いて地下鉄駅を目指すことに。

少し歩くだけでだいぶ寒い。

昨夜のガイドさんの話によると、この日がソウルのこの冬1番の寒さになり、気温はマイナスだとか…。

肌が露出している部分がヒリヒリするくらいの寒さ。

日本の東京で例えると1ヶ月先くらいの寒さだろうか。

3年前にも歩いた記憶のある道を辿って地下鉄の駅へ。

券売機は小銭しか使えず、小銭を持っていなかった我々は駅員と英語で会話。

昨夜の土産物屋や飲食店、ホテルでは日本語が通じたのでこれが初めての日本語以外での会話。

駅員に英語でこちらの意思が伝わり、3人分の切符を購入することが出来た。

こういうのが海外旅行の醍醐味の1つでもあるな。

前回来た時は地下鉄料金が600ウォン(60円)だったが、今回700ウォン(70円)になっていた。

日本に比べるとこの安さは破格だ。

これまたガイドさんの話だが、これで地下鉄は大赤字だと言う。

しかし国民の足となる地下鉄なので、国が資金面でだいぶ補助をしているらしい。

2度ほど乗換えをして、まずは有名なスポットである東大門市場付近へ。

野球場やサッカースタジアム、巨大デパートが乱立。

少し歩いてデパート上階でお茶を飲んで休憩。

高いところから見るとサッカースタジアムの中は駐車場になっていた。

サッカーは全てソウルの少し郊外にあるワールドカップスタジアムで行うことになったのだろうか。

先輩は東大門付近の地下道にある店でサッカーのユニフォームを安価で買えて満足そうだった。

これでとりあえず先輩の要求は満たしたので、次は私の思い出を巡るために明洞へ。

地下鉄で明洞へ向かい、3年前に泊まったホテルの前まで行ってみた(何があるわけでもないが)。

所々記憶にある明洞の街を歩き、地図を頼りに教えてもらった犬肉を食える店を探す。

しかし持っていた地図がかなり曖昧なもので、その店がなかなか見つからなかった。

寒い日だったので歩くのも段々と億劫になってきた。

諦めかけていた時に街の大きな案内図を見つけた。

その案内図と持っている地図を見比べていたら流暢な日本語で話しかけられた。

「どこへ行きたいんですか?」

見ると50代くらいだろうか、オジさんだ。

「この辺りへ行きたいんですが…」

と地図を見せると

「それならコッチだ、近くまで案内してあげよう。」

もし私が初めて韓国に来ていたのであれば警戒するところだが、3年前にも地下鉄の駅で迷っていた時に親切に教えてくれたおじさんを思い出した。

ただ近くまで案内してくれるというだけだ、素直に付いていった。

その場所へつくと

「だいたいこの辺りだよ。」

と教えてくれて、オジさんはまた歩いて行った。

やはり普通に良い人だったのだ。

しっかりと「カムサハムニダ」(韓国語でありがとう)と言って別れた。

さて近くまでは来たが、肝心の店が見つからない。

恐らく近くへ来ているはずなのだが判らない。

ちょうど近くに現地人がいたので聞いてみるとすぐ近くにあったその店の前まで案内してくれた。

ようやく見つけたその店、現地の人の好意に助けられてようやく辿り着けた。

店の外に貼ってある写真入のメニューには日本語も書かれている、日本語も通じるのだろう。

しかし沢山貼ってあるメニューの中に犬肉料理である補身湯(ポシンタン)はどこを探しても無い。

果たしてこの店で良いのだろうか、少し入るのを戸惑ったが無かったらその時は仕方ない。

そして店に入った瞬間に記憶が甦った。

"ココは来たことがある…"

3年前の旅行記に

"明洞を歩いていて見つけた大聖堂近くの裏路地にあった美味しそうな店。炭火焼肉を食えるという。"

(韓国旅行・11月2日木曜日参照)

と書いているその店だった。

入って初めて気がついた。

そしてまた3年前に一緒に韓国に行った友人の話を思い出した。

その友人が再び韓国を訪れた時に現地人ガイドに犬肉を食える店に連れて行ってもらったと言う。

そこで連れて行ってもらった店が我々が行ったあの店だった…という話だ。

そして今回私も同じ店に辿り着いた。

3年前にもここまで来ていたのに食べていなかったのだ。

それにしても明洞に数あるレストランの中で偶然にも3年前に入った店にこういう形で再び来ることになるとは…

何か運命的なものを感じるな。

店内で席に着いてメニューを開くとすぐに目に入った補身湯。

3年前にも同じメニューを見ていたはずだが、たまたま入った店に犬肉があるという発想が無かったのだろう。

ましてやその当時は犬肉が補身湯なる名で料理されているとすら知らなかった。

そしてメニューを見て判ったのが、犬肉ではなく狗肉だということ。

3人で食べるので大きいのを1つ頼んだ、15000ウォン(1500円)。

普通に焼肉もあったのでカルビやプルコギなどオーソドックスな物も頼んだ、そして勿論ビール。

そしてとうとう出てきた補身湯。

見るからに辛そうな赤いスープの中に野菜などと煮込まれた細く切られた肉、それが狗肉だ。

それと思って意識して食べたからだろう、若干の臭みがあった。

ラム肉の臭みをもう少し強くした感じだろうか。

しかしピリピリ辛い熱いスープ、野菜などと一緒に食べると普通に美味いと言っても良い代物だった。

これまた前回の韓国旅行に掲載したことの復習だが、

前回の旅行記を掲載した後に送られてきた日韓ハーフの方からのメールで狗肉をこう紹介していた…

"一般的な調理方法では、辛いユッケジャンのような煮こみスープの形で食されます。
味の方は、敢えて言われなければ、犬だと気がつかないと思います。
臭みは(犬と意識するからか)少し感じられますが、辛さにごまかされて、なかなかおいしいです。
その煮こまれた辛い犬肉スープの名前は、韓国語で「ポシンタン」といい、漢字で書くと、「補身湯」。
これでお判りになると思いますが、その名の通り身体を補う湯という意味で、韓国では漢方薬的な位置付けで食されてきたものです。
ちなみに、犬肉に使われる犬は、普通のペット用ではなく、全体的に肉付きの良い、がっちりとした大きめ赤犬です。"

と書かれている、調理方法や味はまさにそのメールの通りだった。

狗肉を食したことで私の中で1つの大きなテーマを達成した。

3年越しで食べることが出来た、満足だ。

その店は大通り沿いではなく、通りを1本中に入った所にあり、人通りはあまり無い。

そして店の外に貼ってあるメニューに狗肉は全く載っていなかった。

私の友人が案内されたのも同じ店だったことを考えると、狗肉を食せる店は相当限られているのだろう。

やはり狗肉を扱っているというのは引け目があるのだろうか…。
(その辺りの複雑な事情は前回の旅行記の後日追加文を参照のこと)

補身湯で文字通り身体を温め、ビールと焼肉でさらに熱量を増して、だいぶ暖まって外へ出る。

最後に目指すは南大門市場。

典型的な市場の熱気と雰囲気は前回も気に入っていた。

前回同様我々が日本人なのは一目で判るようでしきりに日本語で声をかけられた。

「お兄さんお兄さん、見ていって。キムタクの腕時計、カンペキなニセモノ」

この"カンペキなニセモノ"というフレーズは市場を歩いていてしょっちゅう聞いた。

間違えて覚えているのか、ウケ狙いで言っているのか…。

南大門市場を冷やかしてから地下鉄に乗ってホテル最寄の駅へ戻った。

18時の集合時間までには時間があったが、ギリギリに行くより早めに戻ってホテルで休みたかった。

再び歩いてホテルへ。

どうも私のプロデュースする(?)旅はよく歩くことになるようだ。

途中のコンビニで今夜の部屋飲み用のビールを購入。

ホテルの部屋冷蔵庫では缶ビール1本5000ウォン(500円)取られたが、コンビニでは1.5リットルのペットボトル入りビール(そんなもんが売っている)が同じ5000ウォン(500円)。

そのビールペットボトル1本、缶ビールを4本(1本約150円)とツマミ少々を購入してホテルに戻った。

ホテルの部屋へ戻り早速買ってきた缶ビールを1本飲んで仮眠。

フリーで動ける実質の旅行はここまで、ここから先の宴会は社員旅行のプログラムの一環。

18時までは自由行動にも関わらず、時間になるとしっかり皆が揃うのはやはり学生とは違うところか…。

バスに乗り込んで街のレストランへ移動。

焼肉とキムチだけでは無い、韓定食なるその名の通り韓国の各種セットメニューが出される。

昨夜の焼肉屋とは違って、今回の大部屋はそれなりに移動の自由もきいた。

いわゆる普通の宴会、忘年会になった。

お偉いさんやお世話になっている先輩社員などへビールを持って注いで回る。

あまり好きでは無いが、苦手でもないのでそれなりに無難にこなせた。

そうしたことは前職で慣れている、これも仕事だと思えばどーってことないな。

それでも何だかんだで結構飲んでホテルへ戻る。

ホテルの部屋に戻って同期と改めて飲み直し。

同期と2人で夕方に購入したペットボトルビールを飲み干す。

これまでに宴会でお互い散々飲んでいるはずが、そのビールでまた気分が良くなってきた。

夕方に購入したビールの残りは1本、それは風呂上り用だ。

するとまた部屋冷蔵庫のビールに手を出さざるを得なくなる、それは3本しかない。

そうだ、このホテルにはバーが付いているではないか。

ウォンも残っていたので折角のソウル最後の夜だしバーへ行く事に。

昨夜も行った16階のバーではバンドの生演奏に加えてこの夜も無難に美しいソウルの夜景。

夜景はともかく、バンドの生演奏はお喋りをするのには邪魔だったな。

景色もそこそこにビールばかり飲んで同期と色々話をして、気が付くと1時30分ラストオーダーだった。

結局ビールは2人で7本、昼から数えたらどれだけ飲んでるんだか。

風呂上りにも缶ビールを飲んで就寝。

翌朝は10時にロビー集合で帰国の途につく。

朝起きられるかな…。

 

12月8日 月曜日

前日もそうだったようにこの朝も二日酔い。

一昨夜に比べて昨夜の方が遙に飲んでいるので二日酔いの度合いもだいぶ違う。

そして外を見るとなんと雪が降っていた。

前日がこの冬1番の寒さだったというのも頷ける。

それでも朝飯を普通に食べて、部屋で飲んだビールの精算などをして空港へ向かうバスへ乗り込む。

空港へ向かう途中でまた土産物屋へ寄らされる。

そしてここでも初日に寄った土産物屋と同様に殆どの人が何かしらのものを購入する。

私は余ったウォンを同期と合わせて、1番安い5000ウォン(500円)の小分け韓国海苔を購入して2人で分けた。

それにしても皆よくもまぁ土産を買うものだと感心した。

これまでもフリーツアーの一環で土産物屋に寄ることはあったが、こうも皆大量に購入してはいなかった。

皆が正社員の社会人、それなりに収入はあるだろうしフトコロにも余裕があるのだろう。

行きと同じ仁川空港へ着いて航空券を受け取ると、ここで社員旅行としては解散になるという。

後は各々飛行機に乗って勝手に帰ってくれ、ということだ。

実質成田空港までは一緒だが、解散は韓国で…ドライで良い。

韓国の空港でのチェックは日本のそれよりもかなり厳しかった。

靴まで脱がされて、金属探知機に反応しなくても全員ボディチェックをされた。

ガイドさんの話によると、韓国でもイラク派兵や北朝鮮問題もあり、そうしたチェックは厳しいらしい。

社員旅行でも個人旅行でも帰りの空港や飛行機は全身を倦怠感が襲う。

旅の総括として、夜の宴会を除いては殆ど社員旅行をイメージさせない旅で良かった。

1番の出費と思われる晩飯は2回とも会社持ちの全体会だったので出費は無し。

結局90000ウォン(9000円)で2泊3日を飲みまくって過ごせた。

そしてここまで3年前の記憶を甦らせる旅になるとは思わなかった。

3年前はカジノをするためだけに来た、個人旅行では絶対に泊まらないであろう特1級のホテルに宿泊。
(帰国後に日本でガイドブックを見たらツインで200000ウォン(2万円)〜となっていた)

狗肉を探して辿り着いた店が3年前にも来ていた店だった。

3年前にも行った明洞や南大門も歩いたし、飲みまくることも出来た。

社員旅行と銘打たれた旅行でここまで飲んだくれることが出来るとは思わなかった。

初めて参加した社員旅行ではあるが予想していたより楽しかった、充分に合格点がつけられる。

これもひとえに同室の同期が酒好きでお互い話しも合ったからだろう。

もっともそのおかげで毎朝二日酔い、帰りの機内でのビールも飲みたくなくなるくらいだったけど…

 

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