ベトカン一人旅
2008年2月22日 金曜日
いつも海外へ行く時の往路は電車を使っていた。
電車の方が安いし、渋滞も無いので時間も確実。
しかし今回は地元駅から出ている成田空港直行バスを使うことにした。
早朝に出るので渋滞もあまり無いだろうし、乗り換えに煩わされること無く一気に成田まで行ける利便性を考慮した。
朝の5:20発のバスだが車内は殆ど満席だった。
当然車内では殆ど眠って過ごす。
電車で成田空港入りすると改札を出たところでパスポートチェックをされる。
バスだったらどうなるのかと思ったら、検問所がちゃんとあって係員がバスまで乗り込んできて全員のパスポートチェック。
トイレの中まで確認する徹底ぶり。
道が空いていたのだろう、バスは思ったよりも早く7時過ぎには成田空港に到着。
8時過ぎにチェックインカウンターがオープンして無事にチェックイン。
チェックインの他に1つやることがあった。
出発の前々日に航空券を買った会社からメールが来ていた。
ホーチミンからシェムリアップへの航空券のスケジュールが変更になったという。
出発時間と便名が変更になったので出発空港のチェックインカウンターで変更の手続きをしてくれというもの。
カウンターでその旨を申し出て手続き自体は大したこと無かった。
しかし出発時間や便名変更は結構重大なことだろう。
今回は出発時間が早まる変更だったので、私がメールを見ていなければ飛行機に乗れなかった可能性だってある。
それを出発の前々日にただメールを送ってくるだけという対応は如何なものかと。
終わったことだし何事も無かったから良いものの。
一通りの手続きを終えるとさっさと出国手続きをしてしまう。
出国手続き後の方が人が少ないので落ち着ける。
搭乗ゲート付近で搭乗を待つ。
搭乗ゲートにある現地ホーチミンの情報を見ると気温30℃と書いてある。
この時点で着ていた上着は圧縮袋で圧縮してリュックの奥底に詰め込む。
日本航空の航空券を買ったが、往路はベトナム航空との共同運航便で機体はベトナム航空。
10:30発でいつものように機内ではヘッドホンをして外音を遮断。
ドリンクサービスと機内食以外は殆ど寝てすごす。
6時間強のフライトで16:40頃にホーチミン(サイゴン)に到着。
日本との時差はマイナス2時間なので、ホーチミン時間では14:40(以降の時間はホーチミン時間)。
飛行機を降りた瞬間ムワッと熱気が。
方々から上がる「暑い」という声。
気温30℃は間違っていなかった模様。
タラップを降りてバスで空港まで。
入国手続きもあっさり、税関にいたっては何も無かった。
とりあえず街へ出るための足を確保しないといけない。
その為にはベトナムの通貨であるベトナムドン(VND)を手に入れなければ。
空港にあった銀行の中で最もレートが良かったところで3,000円分をベトナムドンに両替。
3,000円=435,000ドン、こりゃまたレート計算がややこしい通貨だ。
1円が145ドン、1,000ドンで7円弱、以後のレート計算は1,000ドン≒7円。
ベトナムドンを手にしたのでホーチミン市街へ向かうことに。
手っ取り早い方法はタクシーだが最も安い方法は路線バス。
空港を出ると声をかけてくる客引きタクシーを無視して路線バス乗り場を探す。
バスは次々と出ているがどれも立派なバスで路線バスには見えない。
この旅で初めての英語でのコミュニケーション。
現地人に市街へのバス乗り場を聞くと少し歩いた先の国内線空港にあるという。
少し歩いただけで汗が出てくる、日本の夏と変わらない感じの気候。
バス停のような目印は無かったが、目的のバスは見つかった。
空港と市街を結ぶバスは152番のバスだとガイドブックに載っていた。
見るからにボロそうなバスで日本人旅行者は私だけだった。
市街まで3,000ドン(≒21円)、タクシーだと数万ドンかかるらしいことを思えば格安。
市街へ向かう途中の道は原チャリやバイクの洪水。
車以上に原チャリが多く、2人乗り3人乗りは当たり前で小さい子供含めた一家で4人乗りなんてのも。
空港から30分ほどでホーチミンの中心地であるベンタイン市場のバスターミナルに到着。
バスターミナルに到着したは良いが、バスターミナルを中心にして円になるように車道が走っている。
何車線もある車道を越えないとバスターミナルから出られない。
信号や横断歩道も無い。
現地人を観察していると車道に出て、歩いては止まりを繰り返して原チャと車を避けながら渡っている。
現地人が渡るタイミングで、現地人にくっついてようやくバスターミナルを脱出できた。
あとはガイドブックの地図を頼りにホテルまで徒歩。
歩いていても車道の原チャリや車のクラクションや熱気が伝わってくる。
久しぶりにいかにも発展途上な熱のあるアジアに来たなーという感じだ。
ホテルは日本から予約して行ったところ。
ようやく涼しい部屋に辿り着いてホッとしたのも束の間、友人との合流時間が迫っていた。
先に現地入りしている友人が泊まっているホテルのロビーで待ち合わせになっていた。
自分のホテルには不要な荷物だけ置いて身軽になってすぐに外出。
友人の泊まっているホテルはホーチミンでも屈指の高級ホテル。
1泊の値段で私が泊まるホテルが4泊は出来る。
場所はすぐに分かったのだが、そこへ辿り着くには幾つかの車道横断を伴う。
次第に慣れてきて感覚がつかめるようになってくる。
基本的には車やバスに注意をしていればなんとかなることが分かってきた。
原チャリに関しては小回りがきくので勝手に避けてくれる。
それでも毎回の道路横断が命がけ、これも発展途上アジアの醍醐味か。
約束の時間を5分ほど過ぎて待ち合わせのロビーに到着。
屈指の高級ホテルだがロビーはそう広くなかったので友人とはすぐに合流できた。
「おー、こんな所で会うとは思わなかったなー」
友人は会社仲間と十数人で来ているといい、この夜も翌日も食事やツアーの予定が入っているという。
少しだけ街をウロウロするかということで友人の案内で近くのベンタイン市場へ。
ホーチミンの中心にある巨大な屋根つき市場。
アジア的雑然さを体現したようなマーケット。
ムワッとする熱気やフルーツを売る一角のドリアン臭などまさにアジア。
方々から片言の日本語で話しかけられ、ときには手を引っ張られそうにもなる。
友人曰くここでは何度かスリに遭いそうだったという。
気をつけながら冷やかしつつ路上の物売りからビール1米ドル(≒110円)を購入して飲む。
ベトナムでは米ドルも普通に流通しているのでベトナムドン代わりに使うこともできる。
333ビール(バーバーバービール)、暑い中歩いてきたので実に美味い。
一通りぶらつき、エアコンの効いたホテルのラウンジでモスコミュールを1杯。
1杯8ドル(≒880円)、路上のビールとえらい違いだ。
ホーチミンの情報を幾つか仕入れた後に、予定が詰まっている友人とはそこでお別れ。
短い時間ではあったが、海外でこんな風に合流が出来て良かった。
時間は18:30、だいぶ暗くなってきた。
ホーチミンに着いてからまだ酒しか口にしていない。
とりあえずベトナムと言えばフォー、ということでフォーの店へ。
フォー24なるアチコチに支店があるフォーの専門店。
牛肉フォーと333ビールで5万ドン(≒350円)。
5万なんて数字を見せられると高っ!と思えるが日本円にすると350円弱。
米の麺であるフォーと牛肉ベースのアッサリスープ。
付け合せの唐辛子を入れるとピリ辛になって美味しい。
ただし晩飯にするには1品だけでは物足りない。
飲み屋の帰りに1杯、がちょうど良い感じのアッサリさと量だった。
ブラブラ歩き、ハッピーアワーでビール1杯1万ドンとガイドブックに載っていたバーがあったので入ってみる。
店員に聞いてみるとハッピーアワーだけどビール1杯2万5千ドン(≒175円)。
ガイドブックに載っている値段とだいぶ違う。
西洋人だらけのスポーツバーでワイワイガヤガヤ実にうるさかったので1杯だけ飲んで退散。
まだ夜は長いが何せベトナムに着いた初日、今日はこれくらいにしておくか。
ホテル近くの路上の物売りからビールとミネラルウォーターを購入。
あまり意識せずに4万ドン(≒280円)と言われて払ったが後から考えたら完全なボッタクリ。
ビールと水が同じ値段で共に2万ドン(≒140円)なんて考えられない。
後でホテルのミニバーの明細見てみたらビール1本1万6千ドン(≒112円)。
ホテルのミニバーより路上の方が高いなんてありえない。
ベトナムの通貨感覚が身についていなかったがためのミス、次から気をつけよう。
ホテルは日本から予約していった中級ホテル。
やや古めかしい感じはしたが1泊5,000円強にしては悪くない部屋。
ただ風呂のシャワーの出が弱くて困った。
チョロチョロしたシャワーでチマチマと頭と身体を流す。
ついでにTシャツや下着の洗濯も済ませる。
ボッタクリ缶ビール飲んで就寝。
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