トルコ一人旅
2007年7月21日 土曜日
ベッドがエアコン直下にあり、洗ったTシャツをエアコンで乾かしていた。
案の定眠っていると寒くなってエアコンを切る。
すると今度は暑くなるのでエアコンを入れる。
そしたらやっぱり寒くて…を繰り返して朝。
それでも疲れた身体には充分な睡眠がとれたらしく、寝覚めは悪くない。
外を見ると前日同様にとても良い天気。
ホテルでの朝食はよくあるパターンのビュッフェ形式。
ホテルで食べる朝食のパンやハム、チーズ、卵などはどれも美味しく感じられる。
この日の予定はトルコ航空の国内線でカッパドキアへ向かうこと。
飛行機は13時過ぎ発なので午前中はやや時間がある。
さてどうしようかと考えていて前日に行かなかった地下宮殿へ行くことを思い立った。
9時すぎ、荷物をまとめてホテルをチェックアウト。
アヤソフィアのすぐ前にある地下宮殿への入口。
地下宮殿はローマ帝国時代に貯水池として作られたものだと言われているが、未だに正式な成り立ちは分かっていないとか。
入場料は10YTL(≒1,000円)。
地下へと続く階段を下りる。
宮殿というだけあって石造りの柱が均一に並び、貯水池らしく今でも全面に水が張っていて魚も泳いでいる。
大量の石柱の間を縫うように、池の上に観光用の道が出来ている。
時折天井から水滴が落ちてきて、床も濡れているので滑りやすい。
鍾乳洞のようにジメッとした雰囲気だが、地下かつ石造りの内部なので肌寒いくらいの涼しさ。
9時からオープンだったらしく館内は数人の西洋人と日本人団体ツアー客がいるくらいで空いている。
薄暗い中、オレンジ色のライトが柱を照らす。
ロールプレイングゲームに出てきそうな雰囲気。
地下宮殿という存在自体が見所ではあるのだが、それ以外の見所は宮殿の奥にあるメデューサの頭。
メデューサの頭が2つ横たえられていて、そこから柱が天井まで伸びている。
宮殿内の魔除けのためと思われているらしいが、宮殿の成り立ち同様に正式には解明されていない。
人も少なかったし涼しくて気持ち良かったのでゆっくりしていきたかったが、休憩する所が宮殿内のカフェしかない。
10YTL(≒1,000円)取るにしてはやや物足りない。
それほどの長居は無用かと思い、地下宮殿をあとにした。
外に出た途端に襲ってくる強烈な暑さ。
まだ時間はあったが、短時間で行く所も思いつかなかったので早々に空港を目指すことに。
スルタンアフメット駅からトラムヴァイという路面電車に乗る。
この旅で初めての路面電車だったが、乗り方はメトロと同じ。
窓口でジェトンと呼ばれるコインを買い、それを自動改札機に入れる。
料金もメトロと同じで一律1.3YTL(≒130円)。
空港へ向かうために、路面電車の終点であるゼイティンブルヌ駅へ。
そこからメトロに乗り換えて空港へ。
イスタンブールへ着いた初日はメトロでアクサライまで行った。
しかしメトロのアクサライ駅から路面電車のアクサライ駅までは歩いて5分くらい時間がかかる。
ゼイティンブルヌ駅ならばメトロと路面電車の駅が隣接しているのでこちらの方が近くて便利だった。
このルートは帰国する時にも使えるな。
空港は前日とは違う国内線ターミナルへ。
空港へ入るだけで飛行機に乗るのと同レベルの荷物検査を受けさせられた。
飛行機は6月に日本からネットで事前に予約しておいたトルコ航空の国内線。
カード決済で129YTLだが、明細を見るとレートが1YTL≒92円で計算されていた(11,869円)。
6月の方がレートが日本円有利だったわけだ。
前日のホテルのインターネットでネットチェックインを済ませていたのでこちらもチェックインはスムーズ。
カッパドキア地方の空の玄関口であるカイセリ空港までの国内線はほぼ満席。
日本人乗客は私だけのように見えた。
13時30分すぎに離陸し、天気が良いのと国内線で高度が低いのか地上が綺麗に見渡せた。
機内食はサンドイッチが出ただけでビールの選択肢は無かった、残念。
1時間くらい飛ぶとやたら飛行機が揺れだして高度もかなり下がっている。
オイオイ大丈夫かよ…と思ったら着陸だった。
周りに何も無かったので空港とは思わなかった。
所要時間1時間、早い。
カイセリ空港は見るからに地方空港という感じで飛行機のタラップから直接地面に下りた。
空港からカッパドキア地方のギョレメという村まではシャトルバスをネットで予約していた。
ギョレメはカッパドキア地方のほぼ中心に位置する村で奇岩が多く、洞窟ホテルなども多数ある観光地。
空港の建物を出たところで私の名前を紙に書いて持った人が待っていた。
話しかけると、他にも客が来るから少し待っていてくれ、と言う。
少し待つと大荷物を抱えた人が次々と出てくる。
私は機内で預ける荷物が無かったから早く出てこられたらしい。
カイセリ空港の出口を眺めていたが、やはり日本人らしい客はいなかった。
トルコでは有数の観光地であるカッパドキアの空の玄関口とは思えないくらいに閑散とした田舎空港だった。
どうやら全員が揃ったらしく、旅行代理店の兄ちゃんに連れられてバス(ミニバン)に乗る。
同乗者は西洋人若者カップル、西洋人中年夫婦、現地人っぽいスーツ来た男性。
少しくらい自己紹介みたいな会話があるものかと思っていたが何も無くバスは出発。
カッパドキアに近づいていると実感させるのは窓から見えてくる有名な奇岩。
尖った岩やキノコ岩、不思議と窓のような穴も開いている。
15時頃に出発したバスは1時間ほどでギョレメに到着。
ギョレメでのホテルは日本から予約した老舗の洞窟ホテル。
岩山をくり抜いて住居として使っていたものを改造して作ったホテル。
ギョレメではこの洞窟ホテルがいたるところにあり、安宿から高級ホテルまで洞窟ホテルだらけ。
ネットで洞窟ホテルを検索していたらギョレメのアタマンホテルという老舗洞窟ホテルが8,800円だった。
ギョレメのホテル相場からすると高いが、イスタンブール初日のホテルでも39ユーロ(≒6,747円)。
決して高すぎる金額では無いし晩飯も込みの値段、それで老舗洞窟ホテルに泊まれるのなら満足だった。
バスはホテルの前まで連れて行ってくれて15YTL(≒1,500円)。
老舗だけあって建物自体には古さを感じさせるホテル。
ホテルの中も岩肌が剥き出しになっているところが多々あり、それらもまた一興。
案内された部屋はベッドルームとは別にリビングルームもある大きな部屋。
ベッドはダブルベッドだし、風呂にもちゃんとバスタブがある。
これで2食付8,800円は決して高くないと早くも満足。