トルコ一人旅

2007年7月19日 木曜日
今回利用するシンガポール航空は出発の48時間前からインターネットチェックインを受け付けている。
これまでは当日空港の窓口へ行かないとできなかったチェックインが自宅で席指定も含めて出来る。
事前にこれを実施しておいたおかげで当日空港での作業は搭乗券を発券してもらうだけ。
9:50には成田空港に着いて、10:00には出国審査。
11:10シンガポール航空搭乗、11:30出発、12:00離陸。
前から2列目の席だったので、入ってすぐに席。
しかし予期せぬ出来事が。
1列目の3席に座ったのが西洋人4人家族。
おまけに子供が小学生くらいの娘と赤ちゃん。
出発すると赤ん坊は案の定泣き喚く。
娘はテンション上がって席で激しく身体を揺するし、父母はトイレだ赤ん坊の世話だ何だチョイチョイ席を替わる。
その度に後ろの席の私にも振動が伝わり落ち着かない。
さすがのインターネットチェックインでも周りの席にどんなヤツが座るかまでは分からないか。
客室乗務員に言えば席を替えてもらうことも出来ただろう。
だけど何でコッチが選んで取った席を替えなきゃいけないんだ、という意地。
それに加えて英語でそれらの交渉をしなければいけないというプレッシャー。
結局我慢することを選んだ自分は負け犬、イヤイヤ大人の対応。
今後はインターネットチェックインでその辺も分かるようにして貰えれば尚良い。
年齢、性別、身長、体重、国籍くらいは入力項目にしてしまっても良いのではないだろうか。
ココは子連れ家族が座るとか、その辺も分かればそこを避けて席を確保するのに。
是非とも各航空会社にはシステムの変更を検討してもらいたい。
そうこうしているうちに飛行機はシンガポールに到着。
日本時間18:00、シンガポール時間17:00、飛行時間はおよそ6時間。
シンガポールでのテーマは2つ。
・前回(2002年9月)シンガポールへ来た時に見られなかった元祖マーライオンを見る
・シンガポールスリング発祥の地でシンガポールスリングを飲む
いずれも街の中心部なので数時間の滞在で充分に実行できる。
シンガポールでの移動手段はMRT(地下鉄〜鉄道)。
まずはマーライオンがいるその名の通りマーライオンパークを目指す。
17:55(シンガポール時)、MRTに乗車してマーライオンパーク近くのラッフルズ・プレイス駅へ。
外に出た時のムワッとした暑さが東南アジアに来たことを実感させる。
街へ出て駅にある街の地図を眺めてマーライオンのおおよその位置を把握。
少し歩いて18:30、到着したマーライオンパーク。
周りにはそんなに人がいなかったのにマーライオンの近くにだけは観光客がワラワラ。
世界3大がっかり名所の1つとして名高いマーライオン。
どれだけがっかりさせてくれるものかと期待して行ったら意外と普通で、がっかりしないことが逆にがっかり。
日本人は殆どいなくて、修学旅行と思われる揃いの制服着た女子高生の集団を見たくらい。
修学旅行でシンガポールとは豪勢な。
マーライオンを終えると次に目指すは修学旅行では行けないであろうシンガポールスリング発祥のバーへ。
有名なカクテル・シンガポールスリング。
シンガポールの超高級老舗ホテル「ラッフルズホテル」にある「ロングバー」のバーテンダーが発案したと言う。
試しにラッフルズホテルの1泊宿泊料金を検索してみたら最安でも7万円近くした。
そんな超高級ホテルにあるバー、ジーパンにTシャツで入れるのだろうかという一抹の不安。
マーライオンパークから歩いて15分ほどで街の中心部にあるラッフルズホテルへ。
ドーンと巨大な建物というわけではなく、老舗ホテルらしく広大な敷地で落ち着いた趣のある建物。
19:20いざ、ロングバーへ。
超高級ホテルのバー、意気込んでいったら拍子抜けもいいところ。
短パンTシャツの西洋人多数。
人の出入りも激しくて店内入っても席へ案内すらされない。
勝手にカウンターの空いている席に座る。
店内の床には名物のピーナッツの殻がアチコチに落ちていて滑り易い。
ロングバーではカウンターや机に大量のピーナッツがサービスで置いてある。
それらを食べたら殻は床に捨てるのが習慣になっているらしい。
高級ホテルのバーでピーナッツの殻を床に捨てる。
道端にゴミを捨てるだけで罰金となるシンガポールへのアンチテーゼか?
席に座るとバーテンダーが「Singapore Sling?」と。
「Yes」と答えると数秒で出てきた鮮やかなピンク色のシンガポールスリング。
暑い中を歩き回ったので喉も渇いていた。
ストローで1口。
第1印象ヌルイ…
第2印象アマイ…
氷が入っているのだが、生産が追いついていないのだろう冷えないままで出てきた。
おまけに実に甘く、余計に喉が渇きそう。
殆ど酒という感じがせず、チェリージュースを飲んでいるようだった。
徐々に氷を溶かして冷たくさせつつゆっくりと味わう。
カウンター席の隅に座っていたのでカウンター内部の様子がよくわかる。
目の前でピッチャーにシンガポールスリングの原液と思われるものが自動でドバドバ注がれていく。
その原液を空きグラスへ次々と注ぎ、その上からまた違う液体を加える。
最後にパインとチェリーをピンで刺してグラスのふちに飾って完成。
ピッチャーが空になったらまた原液注入…という作業を延々繰り返していた。
客の大半がこれを注文するらしくガンガン作っている。
今回ここへ来るにあたり読んだ村上龍の小説「ラッフルズホテル」。
その小説の中でシンガポールスリングをして…
「カウンターの上でまるでたこ焼きを作るように作られていた」
…なるくだりがあったが、まさにその通りだった。
店内も観光客だらけでバーなのに小さい子供連れた家族なんかもいた。
ここは老舗超高級ホテルのバーなんだよな…
超高級ホテルのバーたる雰囲気を唯一感じさせてくれたのは会計。
シンガポールスリング20S$(≒1740円)+サービス料2S$(≒174円)+税1.55S$(≒135円)=23.55S$(≒2,049円)
ぬるいシンガポールスリング1杯で2,000円。
マーライオンなんかより遥かにガッカリだ。
20:00前、ロングバーを出ると辺りは暗くなっていた。
再びMRTに乗り空港を目指し、21:00前にシンガポール・チャンギ空港に到着。
搭乗開始の22:30まで空港内をブラブラ。
シンガポールのチャンギ空港は色々な設備が充実。
無料だったので足マッサージ機を使ってみる。
誰が足を突っ込んだのか分からない機械に足を入れてスイッチオン。
モモと足をゴリゴリ揉まれる感じ、気持ちイイというより妙な違和感が。
痛くすぐったいような妙な感覚を味わうこと数分。
マッサージを終えて歩いてみてビックリした。
足が軽い軽い、スキップしたくなるような足の軽さ。
調子に乗ってもう1つ足専用のマッサージ機もあったので今度はそちらにもチャレンジ。
マッサージ中の違和感はそのままだったがやはり終えて歩くと全然違う。
半日飛行機乗って殆ど座りっぱなし。
その後はシンガポールの街を殆ど歩きっぱなし。
そりゃ足も疲れるか。
22:30搭乗開始、明らかに成田−シンガポールよりも多国籍になった。
シンガポール時間23:35に出発し、離陸後1時間ほどで機内食が出てきた。
凄い時間に食べさせるな。
今回の航空券、直前まで成田−シンガポール−イスタンブールだとばかり思っていた。
しかし送られてきた情報を見ると成田−シンガポール−ドバイ−イスタンブールとなっている。
旅行会社に問い合わせてみると「給油や機内清掃などの関係上ドバイへ寄航する」と。
便名や席などに変更は無く、ドバイ入国も無いので特段航空券上にそうした記載は無かったとのこと。
やはり安い航空券には安いなりの理由がある。
シンガポール時間6:20、ドバイ時間2:20、飛行時間はおよそ6時間30分。
ドバイは深夜2:20、こんな時間に外へ出て行ってもすることなんて何も無い。
客室乗務員に聞いてみると機内で待っていても良いと言う。
機内では現地空港スタッフが慌しく機内清掃や毛布やマクラを次々と替えていく。
することなくても外に出た方が気晴らしになったな。
ドバイ時間4:10、今度こそイスタンブールに向けて出発。
こちらも出発して1時間ほどでまたまた機内食。
食事中に空が次第に明るくなり始める。
長い飛行機を終えてようやくイスタンブールのアタトゥルク国際空港に着陸。
ドバイ時間8:25、トルコ時間7:25、飛行時間はおよそ4時間10分。
しかし長かった。
誰だ、飛んでイスタンブールなんて言ったのは。
私の場合は「飛んで、飛んで、飛んでようやくイスタンブール」だ。
日本時間と比べてシンガポールで-1時間。
シンガポールと比べてドバイで-4時間。
ドバイと比べてトルコで-1時間。
最終的に日本とトルコの時差は-6時間(トルコはサマータイムが導入されているので冬場なら-7時間)。
寄る国ごとに時計の針を戻していくというのは時間が溜まっていくようで何だか得した気分。
以降は全てトルコ時間(日本時間-6時間)にて表記

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