トルコ一人旅
久しぶりの海外。準備
何も予定が無かった今年のゴールデンウィークに思い立った海外旅行。
海外一人旅は最初の海外旅行だった1998年の香港以来9年ぶり。
目的地はトルコ・イスタンブール。
前々から行きたかったアジアとヨーロッパの中間地点であるイスタンブール・ボスフォラス海峡。
仕事が落ち着く7月後半に夏休みと有休を使って1週間ぐらい休んでやろうと思った。
思い立ったが何とやらで、ゴールデンウィーク中にネットでイスタンブール行きの航空券を探していた。
主な航空券の選択肢が安い順番に
1.中国系航空会社
2.シンガポール航空
3.エミレーツ航空(UAE)
4.アエロフロート(ロシア)
5.トルコ航空
どんなに安くても中国系は…と思っていたのでシンガポール航空が最良の選択肢。
2ヶ月以上も先の航空券だから余裕だろうと思っていたのだが甘かった。
ネットで問い合わせた各旅行代理店、私が希望する日程ではシンガポール航空便はどこも満席キャンセル待ちの状態。
もしもキャンセルが出なかったら行けなくなる、という一抹の不安を抱えたままキャンセル待ちを選択。
そして片っ端からキャンセル待ちをかけた2,3日後には航空券が確保された。
あまりにも早すぎる確定で拍子抜け。
本当に満席だったのかよ、と疑いたくもなったがどこの旅行代理店でもキャンセル待ち状態だったわけだからあながち嘘でもないのだろう。
航空券の代金は9万強なのだが、悪名高いサーチャージ(超過燃料費)が3万円弱。
昨今の原油値上がりによって航空券代に加えてサーチャージを取ることになったという。
どこの格安航空券でもツアーでも額面の金額とは別に徴収される(しかも万単位)。
同じ路線でも旅行代理店によってサーチャージの代金が違うのもたちが悪い。
額面では1000円安い航空券を買ったと思ってもサーチャージ含めた総額だったら結局高くなっていたりすることもある。
旅行代理店にはサーチャージも含めた総額料金で金額を提示して欲しいものだ。
いずれにせよまずは行って帰ってくる足は確保された。
ホテルと航空券が確保されたフリーツアーも選択肢としてあったが、安いツアーの額面の料金は殆どが「2名1室利用」の料金。
1人で参加すると1人参加料金として数万円上積みされてしまう。
それならば航空券を確保してホテルも自分で選んで取った方が良い。
何よりそっちの方が旅らしい。
現役社会人として自力で海外旅行をするのは意外にも今回が初めて。
社員旅行でも海外へは行ったがそれはあくまでも社員旅行。
日程も短いし(実質行動できるのは1日)、周りにも気を遣いつつ行動しなければいけない。
前職を辞めてからタイ旅行もしたがそれは現役社会人ではなくNEETとしての海外旅行だった。
学生時代と大きく違うのは時間は無いが金はある、という点。
短い日程の中で効率よく旅をするために事前に色々と調べている。
ただ、あまり事前に予定を立てすぎると予定の消化が優先になってしまいそうな気がする。
結局ツアーと変わらなかった、みたいなのは嫌なのでおおまかな予定だけ立てて後は現地で、という風に考えている。
漠然と考えていた当初の予定ではイスタンブールにだけ滞在するつもりだった。
しかし各方面のトルコ情報を見ていると自然が作り出した大奇岩地帯や地下都市などがあるカッパドキア地方が面白そう。
一般的なトルコツアーに申し込むと確実にコースに入っている有名観光地。
折角だから行ってみたかったが、カッパドキア地方はイスタンブールからかなり距離がある。
バスで12時間近くかかり、そのままだと行って帰ってくるだけでも2日かかってしまう。
それならばと利用することにしたのが飛行機。
飛行機だとカッパドキア地方の空の玄関口であるカイセリ空港まで90分ほどで到着する。
料金はバスの3倍近くするが、「時間は無いけど金はある」に相応しい選択肢。
時間を金で買う、というのはこういうことを言うのだろう。
トルコでの滞在は5泊6日。
初日は飛行機が朝に到着するから1日に充てられるが、最終日は空港へ行って終わりだから実質行動できるのは5日間。
その5日のうち2日をカッパドキアに充てて残りはイスタンブールにする予定。
カッパドキアへは確実に行きたいのでイスタンブールからの航空券を手配した。
トルコ航空の国内線をインターネットで予約。
英語だらけの入力フォーム、分からない文章は翻訳サイトにかけて解読。
内容が分からないサイトにクレジットカード番号を入力するのは若干抵抗があったが、それをしないことには決済が完了しない。
クレジットカード番号を入力してオール英語のサイトでの決済が完了、自分の中でのレベルが1つ上がった感じだ。
Eチケット番号がすぐに発行されてメールで送られてきた。
これで航空券を買ったことになってしまうのだから大したものだ。
他にもイスタンブールでの初日と最終日のホテル、カッパドキア地方のギョレメでのホテルをインターネットから予約。
ホテルは現地で探す手もあるが、ホテル探しに手間を取られるよりはこちらから予約していった方が無難。
インターネットで色々なサイトから様々なホテルの情報を見て選んで決めるのも楽しい。
最終日のホテルは贅沢をして日本円で2万円強もする高級ホテル。
本当ならアガサ・クリスティがイスタンブールでの定宿とし、オリエント急行殺人事件を執筆したという部屋が公開されているペラ・パラスという老舗ホテルに泊まりたかった。
しかしこのホテルは老舗なだけに老朽化が激しく、現在は1年間休業して改築工事中だとか。
行く前から早くも2度目のトルコ旅行の理由が出来た。
カッパドキア地方のギョレメでのホテルは岩窟住居を元に作った洞窟ホテル。
老舗の洞窟ホテルだったが思ったより高くなかったので(その地方の相場から行くと高いが)そこを予約。
現役社会人として迎える今回の旅では使うべき所ではしっかりお金を使おうと思っている。
既に20万円近くを消費している、これまで過去最高の出費だったヨーロッパ旅行(25万円)に迫りそうな勢い。
恐らく旅が終わって行動を見返してみればツアーに参加した方が安上がりだった、という結果になりそうな気がする。
ただ、自分で旅程や泊まるホテルを選び計画を練って…というの一連の流れが楽しい。
それらを楽しいと思えるか面倒と思えるかで選ぶ旅のスタイルも変わってくるのだろう。
早くも旅は始まっているのだ。
そして一番楽しいのは恐らくアレコレと計画を練っている「今」だろう。
唯一にして最大の気がかりは政情の問題。
大統領選挙の結果と総選挙の行方を巡って都市部ではしばし大規模なデモや爆破テロが起こっているという。
そしてちょうど私がトルコ滞在中に現地で総選挙が行われるという。
何やら一筋縄では行かなそうな雰囲気。
でも新聞の広告などを見ても普通に総選挙の日程と被ったツアーなんかも宣伝されている。
現地の情報をネットで見ても観光客は相変わらず大勢いるらしい。
普通に観光する分には大丈夫だと信じたい。