タイ旅日記

9月3日 火曜日
1日休息日、バンコクから出ないでおとなしくする日。
ホテルでダラダラして、昼から出かけることに。
向かう場所はオリエンタルホテル。
どんなガイドブックにも超高級ホテルとして載っている、アジア一(世界一?)のサービスを誇るというホテルだ。
沢木耕太郎の小説にもバンコクを代表する高級ホテルとして名前が出てきた。
さらにバンコクに来る前に相方が薦めてくれたオリエンタルホテルが舞台の辻仁成の小説を読んでいた。
バンコクへ来たら折角だから行ってみたかった。
オリエンタルホテル内のレストランでランチビュッフェをやっているというのでそれに行くことにした。
歩いて辿り着いたオリエンタルホテル、外観は高級感こそあるが超高級とまではいかない感じ。
敷地内に入るための入口には門番みたいな警備員がいる。
敷地内に入る前にいきなり門番に止められた。
会話は英語で
警 「宿泊客か?」
我 「いや、違う。飯を食いに来た。」
警 「ビュッフェか?」
我 「そうだ」
通してもらった、第1関門突破。
ドアボーイが開けてくれた重厚なドアを抜けるとそこはオリエンタルホテル内。
超高級ホテルのロビーを見渡して雰囲気を味わうよりも早くスーツを着た男がこちらへやってくる。
男 「ビュッフェか?」
我 「そうだ」
男「そこの階段を登ったところだ。」と指差す。
それ以外の所へは行くなよ、という厳粛な威圧感があった。
そして階段を登りいざ入ったレストラン内。
店員は皆笑顔で感じが良い。
だがそのような雰囲気になれていない我々は緊張…
しかもレストラン内の客がスーツを着たビジネスマンや、西洋人が目立つ。
西洋人ってのはこういう所でも堂々と見える。
我々のようにTシャツGパンなんて奴なんぞいない、かなり場違いだ。
まずはビール注文、1杯飲んでいざ出陣。
様々ある料理はどれもこれも高級!!という感じ。
大皿に綺麗に盛りつけてあるので果たしてここから取って良いのかどうか悩むくらい。
料理はどれも高級感を漂わせ、何を食っても美味かった。
1皿で終わらせるわけはなく、席を立って2皿目を取りに行く。
2皿目に料理を盛って戻ってくると当然先ほどの皿は片付けられていて、いすの上に無造作に置いてきたナプキンはしっかりと畳んで置いてあった。
3皿ほど食ってから最後はデザート、甘いものは別腹なもんで…。
デザート類も豊富、数種類のケーキやとろけるようなプリンに多種のフルーツ。
料理の美味さには充分満足。
気になる料金はビュッフェが1人830B(≒2,490円)、ビールが中ジョッキ並グラスで200B(≒600円)
サービス料10%と税金込みで合計2,424B(≒7,272円)、1人当たり3,636円。
我々が現在泊まっているホテルに2泊してもお釣りが来る料金だ。
高級料理とサービス、雰囲気、そして経験全てを合わせた値段と考えればまぁ良しかな。
飯を食い終えて1泊の料金がオリエンタルホテルのビュッフェ並の我々が宿泊するホテルに戻って小休止。
タイに来たら個人的に私が行きたかったもの、ムエタイ観戦である。
タイ式キックボクシングであるムエ・タイはタイの国技でもある。
知る人ぞ知る(?)プロレス・格闘技好きの私、タイへ行ったら生で観たかった。
開催時間と場所を調べて、近くのスタジアムでやっているのでこの夜に行くことに。
ムエタイまでの時間潰しに相方と西洋風バーへ。
ピッチャーで一杯飲み終えて、もう一杯飲もうと思っていた。
すると我々のテーブル担当の店員が来て「私はもう帰るので会計をしてくれ」と言われた。
はぁ?!何を言ってるんだコイツは?と思ったが、私は帰るので金を払えの一点張り。
何だか判らないまま会計をさせられ、店を出た。
それにしても帰るから会計をしてくれと言われるとは思わなかった。
これがタイ人気質ってやつなのか?
店を出て、格闘技に興味がない相方とはここで別れた。
この旅初の単独行動、ルンピニーボクシングスタジアムまで歩いていく。
会場が近づくに連れて人が増えて明らかな日本人もいっぱい。
窓口へ行くとリングサイドが1,500B(≒4,500円)、2階800B(≒2,400円)、3階500B(≒1,500円)。
試合によって料金は変わるらしいが、こっちの物価にしたらどれも相当な高さのように思う。
2階席を購入して会場内へ、それほど広くない会場、2階でも充分リングが近い。
リングサイドは格闘技の"か"の字も知らないような観光客ばかり(ケッ!)、日本人多し。
全10試合で前座2試合を終えた3戦目あたりから白熱してくる。
スタジアム内では賭博が黙認されていて、それ目当ての2,3階は異常な盛り上がり。
10試合あってKOは1試合だけだったが、間近で観ると迫力は凄く館内の雰囲気や盛り上がりも面白かった。
TVで観戦したらそれほど面白くない試合かもしれないがやはり生だと会場の雰囲気が味わえる。
それが何よりも試合を面白く感じさせる。
全10試合のうちでメインイベントが7試合目で、それ以降はどんどんお客が減っていった。
最後は国際式ボクシング(いわゆる通常のボクシング)だったが、この時はガラガラだった。
だが私は逆にこの国際式に目を奪われてしまった。
客が殆どいなくなったのでパンチが当たる乾いた音がスタジアムに響き渡り、殴り合いの凄さを感じさせた。
18時30分に始まった試合は23時に全て終わった。
ムエタイが終わった所でスタジアムを出て、相方に連絡。
相方がこっちでも携帯電話を持っているので、それで連絡をとって合流。
相方は弟と一緒にいた、相方弟もバンコクに来ていて、その弟とは初対面。
相方弟はタイ語も勉強していて将来はバンコクに住みたいというほどのタイ好き。
飲み屋やディスコなど、夜の街を案内してもらった。
休息日に設定していたはずのこの日だが、結局はあちこち行ったな。

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