タイ旅日記
8月30日 金曜日
8時過ぎ、腹の不具合と軽い二日酔いで目覚める。
トイレへ行くと見事に下痢…
暑いのでエアコンをガンガンかけて寝たので腹が冷えたのかと思った。
ところが、昨夜食ったものを思い出した。
その殆どのものが辛かったのだ、唐辛子がいっぱいである。
辛いものを食って下痢、なるほど。
相方によると、タイに来るといつもそうなってしまうという。
この日は昼過ぎからマレー鉄道に乗ってマレーシアへ向かう。
列車が出る時間は14時20分、それまでの時間で前日に行けなかった所へ行く事に。
場所は法医学博物館、通称・死体博物館と言うちょっとマニアックな所。
死体博物館はバンコクを流れるチャオプラヤー川の対岸にある。
渡し舟に乗って対岸へと移るのだ。
渡し舟は2B(≒6円)で対岸へ。
かなり揺れて排気ガスも出る、長時間乗っていたら気分が悪くなりそうだ。
チャオプラヤー川は全てが泥水のように汚い、透き通った部分や青い部分など1つもなかった。
川全体が泥水で、枯れ木や枝葉などが浮いている。
渡し舟で対岸へ行って船着場を出るとすぐにそこは死体博物館のあるシリラート病院。
死体博物館は医療の研究用に作られた施設で病院の敷地内にあるのだ。
人体標本や骨格、神経標本、異常胎児、奇形児、頭を縦に真っ二つに切断された標本、手首から上が切られた手の標本…いずれも気持ち悪い。
壁際に張られた写真がまたグロくて、交通事故の写真や色々なものがグチャグチャになった写真など多数。
午前中の時間ということで館内は空いていたが、小さい子供を連れた親などもいた。
なんでもタイ人は死体好きらしくて、タイで1番売れている雑誌は死体の雑誌だと言う話しも。
食後、マレー鉄道が出発するファランポーン駅へ行く事に。
ファランポーン駅からマレー鉄道が発着している。
マレー鉄道はタイ・マレーシア・シンガポールのマレー半島3国を縦断する列車。
今回購入した列車の切符はバンコク〜バタワース(マレーシア)。
まずはバタワースへ行き、近くのペナン島を観光してからマレーシアの首都クアラルンプールへ向かう予定。
バンコク〜バタワースのチケットは私がタイに到着する以前に相方が購入済。
駅構内のコンビニでビール(缶ビール1本約30B≒90円)を4本とツマミ少々、水などを購入して車内へ。
向かい合わせの席で上にベッドが収納されている。
夜になれば向かい合わせの席と席の間にクッションが入ってベッドになり、上のベッドが出てきて2段ベッドのようになる。
バンコク〜バタワースまで1階のベッドで1,050B(≒3,150円)、2階で950B(≒2,850円)。
14時20分定刻に列車はゆっくりと発車。
いつまでたってもノロノロ運転。
平行した道路を走る車や原チャリにも追い抜かれていく。
国際列車のプライドを見せろよ…とでも言いたいが、ゆっくり時が流れるのもまた良し。
窓の景色を眺めてビールを飲む、4本あった缶ビールはあっという間になくなった。
車窓はタイの原風景とでも言おうか。
平気で線路上を歩く人々、川面に建った家、舗装されていない道、水田、あちこちの野良犬。
出発して2時間ほども経った頃にようやくスピードが出始めた。
車内は冷房の効き過ぎで寒いくらいだ。
景色は次第に移り変わり、何もなくなっていく。
広大な敷地にヤシの木、川なのか池なのか雨溜まりなのか水面のハスの花(?)、牛や馬なども。
18時前になって車内食を運びに来た。
列車が発車してすぐに車掌とは違った乗務員がメニューを持ってきて、車内食の注文を取りに来たのだ。
鶏香草入りピリ辛スープと魚のさつま揚げ風甘辛ソース付けと勿論ビール、2人で260B(≒780円)
それなりに美味かったが、ピリ辛スープはあんまり飲むと下痢を起こしそうだったのでチョット控えた。
さすがにマレー鉄道内で下痢はきついからな。
飯を食い終わった頃に車内のあちこちでベッドメイクが始まった。
下段の向かい合ったイスをスライドさせてくっつけてその上にシーツを敷く。
上段はたたんで収納されているベッドを出してシーツを敷いて完成。
我々はまだ眠る気はなかったので、食後少し経ってから車内にある食堂車へ行った。
食堂車は4人掛けのテーブルが7つほど。
缶ビール(40B≒120円)とつまみになりそうな鶏ナッツ炒め、サラダを注文。
ビールを2人で6,7本飲んで全部で430B(≒1,290円)程度。
22時が食堂車の閉店時刻と言うので席に戻った。
席に戻ると既にベッドメイキングがされていた。
私は上段、相方は下段。
上段の方が100B(≒300円)料金が安い。
確かに上段は天井が低いし、何よりも窓がないのでつまらない。
昼間に効きすぎていた冷房は夜には弱まったらしい。
タオルケットにくるまり、異国の寝台特急で眠りに入った。