タイ旅日記
2002年8月28日 水曜日
海外へ行くのは昨年1月末〜2月にかけての欧州旅行以来。
今回は台北で経由してバンコクへ向かう。
ただ、格安航空券のために台北の到着が夜遅くでバンコク発が翌早朝。
台湾時間の22時に空港に到着し、翌8時30分にバンコクへ向けての飛行機が出る。
つまり必然的に台北で1泊しなければいけない。
それだけのために台北でホテルを取って一泊するのは勿体無さ過ぎる。
航空券を予約した代理店に問合せると台北の空港内で1泊出来ることが判ったので、そうするつもりだった。
飛行機は定刻20時に出発した。
ビール飲んで機内食食ってマッタリする。
ビールの酔いも回り睡眠、飛行機は台北に到着。
日本時間23時すぎ(時差1時間・台湾時刻22時すぎ)に到着、飛行時間は約3時間。
空港内を歩いているとトランジット(乗り換え)のカウンターがあった。
そこでトランジットの手続きをして、空港に泊まることが出来るかを聞いてみる。
既に日本ではないので英語で話しかける。
航空券を見せて、翌早朝の便で出発することを知らせて
「I want to stay here. It's ok?」
と尋ねる、すると何やら困ったような顔、近くにいた係員と何やら相談している。
何やら英語で言われたが、何を言われているのかが判らない。
ココには泊まれない、というようなことを言われている。
だが外に出れば空港に泊まることが出来る、みたいなことも言っている。
外に出たら空港内ではなく野宿になってしまう、空港内に泊まりたいんだとこっちは言う。
相手が何を言っているのかがいまいち掴めない。
いや、だから、明日早いからこのまま空港に泊まりたいんだ…
と英語で言うと、それならホテルを取ってやると電話しだした。
イヤイヤ、ホテルなど要らん、ココに泊まりたいんだ…
と言おうとするも相手は既に電話をしている。
どうしたものかと困っていると横で日本人風バックパッカー男子が同じような問答をしていた。
「日本人ですか?」とこっちから話しかけるとそうだった。
彼も空港に泊まって夜を明かそうと考えていたが、話が通じなくて困っていたらしい。
同じ状況の人が増えたことによって、多少心強くなった。
2人で交渉
「We can't stay in hotel. Because we have no money.」
(俺達は金を持っていないからホテルには泊まれない)
それだとココには泊まれない…だが外に出れば泊まることが出来る。
先程からそのようなことを言われている。
ん?それはつまり、入国審査を済ませて外に出れば空港内に泊まることが出来るということなのだろうか。
こっちが2人になったことによって、相手の言葉を聞く耳にも余裕が持て理解出来るようになっていた。
「If we go immigration so can we stay in airport?」
入国審査を済ませれば空港に泊まれるのか?と聞いてみた(文法があっているのかは判らないが…)
そしてどうやら入国審査を済ませれば空港に泊まることは可能らしい。
外に出るというのが空港の外ではなく、入国審査を済ませてココを出るということだったようだ。
だからココには泊まれないが空港には泊まれる、と言っていたのか。
なんとなく話を理解して彼と一緒に入国審査に向かった。
入国審査を済ませて空港内の4人掛けくらいの適当なソファに落ち着く。
空港を追い出されない限り、しっかりとしたソファもあるし環境は良さそうだ。
台湾時刻で23時(日本時間0時)を過ぎていたので、空港内での人はまばら。
彼と私は学年こそ違えど同じ年。
これまでのお互いの旅や生活などを色々喋る。
気がつくと、既に到着も出発も、飛行機はなくなっていた。
当然空港内の人も殆どいなくなっていた。
だが、空港のロビーにあるベンチには横になって寝ている人などもチラホラ。
明らかに同じ便で来たと思われる日本人もいた。
これはどうやら追い出されずに済みそうだ。
しっかり足を伸ばせるほどのソファ。
空港内は電気もエアコンも落ちることなく、静かな夜を迎えた。
…寒い
短パンとTシャツで日本を出発し、そのままの格好で寝ていたのだが、エアコンの効きすぎで寒い。
耐えられなくなり、リュックの奥からGパンを取り出して人もいなかったのでその場で履き替えた。
いくぶん楽になったがそれでもかなり寒い。
腹だけは冷やさないようにハンドタオルを捲き、Tシャツの中に両腕を入れてまるまって寝た。
それほどまでに寒かった、かなり電気の無駄遣いだ。