ニューヨーク旅行
2010年3月1日 月曜日
現実に戻って次に向かった観光地はエンパイアステートビル。
WTCのツインタワー崩壊により、NYで最も高い建物に返り咲いたNYのランドマーク的タワービル。
(2012年にWTC跡地に完成予定のフリーダムタワーに高さは抜かれるらしいが…)
5番街を歩いて南下して到着。
1931年に完成したというビルは年期を感じさせる外観。
ここの入場券もCityPassに付いている。
これでCityPass全ての観光地を消化したことになる。
79ドル(≒7,268円)分の元は充分に取っただろう。
中に入るとここでも空港ばりのセキュリティチェック。
主要観光地はどこも厳しいなと思うも、前日の美術館では何も無かったな。
高速エレベータで展望台のある86階へ。
高所だけに風が物凄く強くて寒い。
天気が良く、セントラルパークも自由の女神も川の向こうのニュージャージー州も綺麗に見渡せる。
追加料金を払えばさらに上階の102階まで登れたらしいが、86階でも充分な展望だった。
ちなみに展望台へ向かうエレベータに乗る前に記念撮影をされて番号札を渡されていた。
展望台から降りたところでその番号札と引き換えに入口で撮られた写真とCD-ROMを渡される。
エンパイアを背景にした合成写真だった。
勿論無料ではなく、結構な料金(20ドルだったか30ドルだったか)を提示されたので当然お断り。
下手なアジアなら写真撮られた時点で強引に請求してくるだろうが、さすがアメリカは大人の対応。
エンパイアを出たところで弟と会った。
同じようにNYの観光地をうろついている身とはいえ、なかなかの偶然。
弟はこれからエンパイアに入るところだったので挨拶だけ交わした。
次はマンハッタン北部にあるハーレムへ行くために地下鉄に乗ることにする。
すぐ近くにも地下鉄駅はあったが、敢えてペンシルバニア駅まで歩いた。
ペンシルバニア駅と一体化するような形でマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)が建っている。
NBAやプロレスやコンサートや共産党党大会まで様々なイベントが行われる巨大ホール。
プロレス好きだった私にとって、なんとなく見ておきたかったMSG。
父に聞くとアメリカ在住時代に大相撲のNY公演があり、私もMSGで相撲を見たことがあったという。
(帰国後に調べたら1985年6月)
しかも時の大横綱、千代の富士を生で見ているはずなのに覚えてないのが惜しすぎる。
それにしてもマンハッタンのど真ん中とも言える場所に大きなホールをよく作ったものだ。
ペンシルバニア駅から地下鉄に乗ってハーレムへ向かう。
朝から精力的に行動していたので地下鉄内で座っていると結構な眠気に襲われる。
治安が良くなったとはいえココはNYの地下鉄。
寝たら死ぬぞ!と冗談めかしつつ自分に言い聞かせて必死に眠気をこらえた。
地下鉄の125St.駅で降りて地上に出るとそこはハーレムのメインストリート。
ハーレムはその語感から想像するような甘い所ではなく、マンハッタンの北部に位置する黒人街。
道行く人も明らかに黒人が増えてミッドタウンとは一味違った雰囲気を見せる。
ハーレムで最も有名な場所はアポロシアターという劇場。
多くの黒人ミュージシャンがココから巣立った、NYの黒人文化の象徴とも言われている場所。
昨年のマイケル・ジャクソン死去の際には追悼集会も開かれた。
メインストリートである125St.でも最も栄えている場所にあるアポロ・シアター。
事前に想像していたよりも遥かに小さく、古びた感じ。
その名前から想像する割には意外なほど貧相な外観だった。
マンハッタンのミッドタウンで巨大なものを見すぎてしまったから感覚が麻痺してしまったのかもしれない。
アポロシアター以外は特に何の目当てで来たわけでもないハーレムを適当に歩き回る。
最近は治安も良くなってきているとはいえ、他の場所に比べると犯罪発生率は高いとの情報もある。
偏見かもしれないがあれだけ黒人が大勢いるとやはり何ともいえない威圧感がある。
でかい声で言い争いをしているかと思いきや急に大笑いしたり。
なんか急に叫んだと思ったら通りの向こうにいる人と会話していたり。
とにかくやたらに身体も声もテンションも大きな印象。
夕方になり陽もそれなりに傾いてきたし、暗くならないうちにミッドタウンに戻ることにする。
来たときと逆の地下鉄でミッドタウンに戻った頃にはすっかり暗くなっていた。
そういえばNYにある国連本部に行ってなかったことを思い出し、既に暗かったが行ってみることに。
グランドセントラル駅から東に歩き、ついでにクライスラー・ビルの前を通る。
NYではエンパイアと並ぶランドマーク、うろこ状の尖塔が有名なクライスラー・ビル。
クライスラーの本社があったから名付けられた名前だが、現在クライスラーの本社はココには無いとか。
NYでは以前そうだったから今もその名前、という有名な箇所がいくつかある。
タイムズ・スクエアは昔NYタイムズの本社があった場所だからつけられた名前。
マディソン・スクエア・ガーデンは昔マディソン通りにあったからつけられた名前。
昔の名前がそのまま残っていると言うのは、それだけ愛着があったということだろうか、名前変えるのが面倒だっただけか。
どちらにせよ企業名がついているというのはそれだけでかなり宣伝効果あるような気がする。
そのクライスラービルは有名な場所ながら観光地ではない。
タワービルなのに観光客が上れるような展望台は無く、観光客は1階のロビーまでしか入れない。
クライスラービルは登って周囲を見渡すよりも、他の高所からクライスラービルを眺める方が合っているのだろう。
そこから歩いてすぐの所にある国連本部。
時刻は18:30を回り、敷地内は暗い。
ニュースでよく見る各国国旗がはためくお馴染みの威容は見られず。
建物自体には灯りのついている窓がいくつもあったので国連職員が残業でもしていたのだろう。
ただ国連本部に行った、という事実だけが残った感じだった。
この日の最後の予定としてロックフェラーセンターにある展望台トップ・オブ・ザ・ロックに登ろうと思っていた。
トップ・オブ・ザ・ロックはエンパイアと並ぶNYの2大展望台だ。
そこから夜景を眺めてNYを〆るつもりだったが、これまで行動してきた疲れでその気が無くなってきていた。
CityPassに入場券が付いていれば行っただろうが、CityPassにトップ・オブ・ザ・ロックは含まれていない。
…ところが帰国後に調べたらちょうど2010年3月からCityPassにトップ・オブ・ザ・ロックも含まれるようになったとか。
グッゲンハイム美術館orトップ・オブ・ザ・ロックが選べるようになったらしい。
あと数日遅くNYに来ていればグッゲンハイム美術館ではなく、トップ・オブ・ザ・ロックにしていたのに…
今夜の晩飯はホテルの上層階にある回転展望レストランへ行く予定だったのでNYの夜景はそれで代替することにした。
タイムズスクエアまで戻り、この日の終わりすなわちこの旅の終わりが近付く。
チョコレートで有名なハーシーズのタイムズスクエア店で職場への土産にチョコの詰め合わせを購入。
個包装されていて量が多くて「TIMES SQUARE」と印字された容器に入って値段も手頃、重さ以外は文句無しの土産だ。
土産を買うと旅の終わりを実感して寂しい気分になる。
ホテルに戻って最後の晩餐は上層階にある回転展望レストランへ。
高級ホテルにあるレストランは落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりと回転してマンハッタンの夜景が見渡せる。
ライトアップされたエンパイアやクライスラービルも見える。
しかし全体的に高い建物ばかりのマンハッタン・ミッドタウン。
360度絶景というわけにもいかず、高いビルに遮られる箇所も。
もっともそれを差し引いたとしても美しい夜景を眺めつつ、コース料理のディナーとワイン。
結婚式やらのイベント以外でこういうしっかりとしたコース料理を食べた記憶は近年無い。
その舞台が家族でNY最後の晩餐だとは何とも贅沢なシチュエーション。
食事を終え、時刻は23時近かったが名残惜しきNY。
最後にタイムズスクエア周辺を散歩する。
タイムズスクエアのイルミネーションは秒単位で変わるので、その都度違った光景を見せてくれる。
この景色もとりあえずは今日まで。
最後にいつもの24h営業のスーパーでビールを買ってホテルに戻る。
1日の〆は変わらない。
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