ニューヨーク旅行
2010年2月28日 日曜日
朝は前日のノスタルジーツアーで行ったスーパーで買い物をしたパンやチーズをホテルの部屋で食べる。
前日もそうだったが、家族4人揃っての朝食というのも考えてみれば久しぶり。
この日は完全に全員自由行動。
私は前日に買ったCityPassにある観光地の中から美術館巡りをすることにした。
まずは世界3大美術館の1つとも言われるメトロポリタン美術館へ行くことに。
(世界3大美術館の3大は諸説あるので一概にメトロポリタンが入るとは限らないらしいが…)
場所は前日に行ったアメリカ自然史博物館のセントラルパークを挟んだ反対側のあたり。
前日同様に歩いても行ける距離だったが、1日の疲労を考えると朝から歩き通すのは辛いかもしれない。
両親も弟もメトロポリタン美術館へ行くつもりだというので一緒に地下鉄で行くことにした。
到着初日以来の地下鉄に乗ってメトロポリタン美術館へ。
セントラルパークを背に立つメトロポリタン美術館は大勢の観光客で賑わっていた。
入口で両親と弟と別れて単独自由行動に。
日本語のパンフレットを貰い、CityPassを入場バッチ(つけなくても分からないくらい小さい)と引き換え館内に入る。
入口やロビーには大勢の人がいたが、展示室に入ると広い館内で人もバラけるので窮屈な感じはしない。
1日で展示品を全て見るのは不可能なので、見たいものを絞って見るべきとガイドブックには記載されている。
とはいえ私にとって特に何が見たい!というのは無い。
とりあえず有名ドコロは見ておくか、くらいのミーハーな気持ち。
そんなわけでガイドブックとパンフレットに載っている有名ドコロを片っ端から攻めることに。
フラッシュを焚かなければ写真撮影OKだというのは太っ腹。
ハイライトとなるのは欧州有名画家のコーナー。
ルーブルにあるモナリザやヴァチカンにある最後の審判のようにメトロポリタンと言えばコレ!というような超有名美術品は無い。
(実際にはあるんだろうが少なくとも私の乏しい美術観においてはという意味で)
その代わり、見たことあるぞ…という絵や、聞いたことあるぞ…という画家の絵が沢山。
有名画家の貴重な絵なのにガラスケースに収められているわけでもなく、柵があるわけでもなく直に展示されている。
頭のおかしい客がいてその気になれば名画を台無しにすることも容易な展示。
画集や教科書等では味わえず、生で絵を見るときに分かるのは油絵の場合は特にその質感。
近くで見ると塗り固まっている感じがよく分かる。
そして作品の大きさも生で見て初めて分かることの1つ。
フェルメールがあんなに小さいものだとは、生で見なければ分からなかっただろう。
絵画の部屋を回りながらさっきもココ来なかったか?という迷路のような館内。
エジプト神殿やアメリカ騎士の鎧兜、ギリシャ彫刻、アジア美術などをあてもなくウロウロ。
とりあえず主要なところは回ったかなと判断してメトロポリタンを後にする。
滞在は約2時間、どうせ全部見て回ることは出来ないのだ。
メトロポリタンを出て5番街を少し北に歩くとグッゲンハイム美術館に着く。
ぐるぐると渦を巻いた外観が印象的な美術館。
ココもCityPassに入場券が付いていたので入ってみる。
渦巻きが吹き抜けになった印象的な館内の写真を撮ろうとしたら係員が「No photo」と言ってきた。
メトロポリタンは展示品ですら撮影OKだったのに、グッゲンハイムは館内ですら撮影不可なのか。
この美術館では上階の展示品から鑑賞し、らせん状の回廊を下りつつ各階の展示品を見ていくのが順路らしい。
手順に沿って上階から攻めていく。
1階ずつらせん状の回廊を下りていくのだが、殺風景な回廊にも何か展示すれば良い気がした。
誰もが知っている有名画家の絵画は殆ど1フロアーにのみ展示されていた。
メトロポリタン美術館に比べると格段に小さかったので30分ほどで見終えてしまった。
グッゲンハイムを後にして5番街を南下して歩きミッドタウンへ。
途中で何か昼飯を…と思ったがセントラルパークに面した5番街の通りには飲食店が見当たらない。
たまに露店でホットドックやプレッツェルやキャバブなどを売っていたが路上や公園で食べるには寒すぎる。
セントラルパークの南端から5番街が一気に賑やかになる。
天下のNY5番街でランチだ!と意気込んだが、服飾品店ばかりで飲食店が見当たらない。
5番街を1つ曲がったところにカフェがあったのでそこに入る。
豊富にあるサンドイッチを選んだらその場で焼いてくれた。
ローストビーフサンドが7ドル(≒644円)弱って高いけれど量を考えれば妥当な値段か。
サンドイッチ1つのくせに凄いボリュームで充分にお腹がいっぱいになる。
この日の美術館巡り最後の目的地はニューヨーク近代美術館、通称MoMA(Museum of Modern Art)。
マンハッタンのミッドタウン中心部に位置している。
近代美術館というだけあってか館内も清潔感溢れる建物でエスカレーターまである。
展示品もその名に恥じぬほど多岐に渡っている。
あれだけ美術品があると中にはわけのわからないものも多数。
ひたすらグッチャグチャの絵を集めたような部屋。
お?これは何だと思って近づいてみたら単なる壁のしみだったなんてことも。
美術館にあればそれだけで美術品に見える不思議。
閉館時間間際に入った特別展ではティム・バートン特集を開催していた。
直筆のイラストや脚本、映画に登場したキャラクターの模型などが沢山。
バットマンやシザーハンズ、ナイトメア・ビフォア・クリスマス、チャーリーとチョコレート工場等々。
他のどの展示室よりもココが賑わっていた気がする。
MoMAはメトロポリタンのように広すぎることもなく、グッゲンハイムのようにアッサリしすぎてもいない。
奇を衒った展示が多いのかと思いきや正統派絵画(?)も多数展示されていた。
適度な館内の大きさと絵画だけではないバラエティに富んだ展示品は3館の中で1番バランスが取れていたかも。
館内のカフェでビールが飲めて休憩できたのも個人的にはポイント高し。
但しサービス料も含めると9ドル(≒828円)くらい取られて値段も高し。
閉館の17:30にMoMAを後にする。
さすがに1日3館目ともなると疲れも出てくる。
3館通して感じたのはピカソの凄さ。
いずれの美術館にも展示されていて質量ともに圧倒的。
え?コレもピカソなの?という絵が沢山。
私のような者にとっては1枚の絵を見ても何が凄いのかは分からない。
しかしあれだけ変化に富んだ作品をあれだけ後世に残して評価されているとはそれだけで凄いことのように思う。
天才と呼ばれた人物の一端を垣間見たような気がする。
晩飯は家族一緒に食べようというのが今回の旅行の数少ない決まりごと。
両親は日中のメトロポリタン美術館巡りで疲れたとのことでホテルのすぐ横にある前日昼にも行ったレストランへ。
昼飯がローストビーフサンドだったので、夜はサーモンを注文。
日本の鮭よりも肉厚なサーモンが出てきて付け合せのポテトフライもボリュームたっぷり。
ことアメリカにおいては何を注文しても似たような結果になることが分かった気がする。
晩飯後は恒例となりつつあるタイムズスクエア付近の散歩。
主要通りを歩いている限り明るいし人もいるし不安は無い。
晩飯時の酒の酔いを醒ましつつ、帰り際にビールを買って帰る。
旅行中の1日の最後にはビールを飲まないとどうにも締まらない。
合間にマンハッタンの街を歩いたものの、殆ど1日を美術館巡りに費やした。
教科書何冊分くらいの美術品を目にしたのだろうという1日だった。
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