インド一人旅

2008年8月1日 金曜日
機内での9割以上を睡眠に費やし、日付が変わって国が変わって香港に到着。
ずっと寝ていたせいか体調はそれほど悪くない。
デリー時間では9:18、香港時間では11:48、日本時間では12:48。
デリーの空港に比べると大きさも綺麗さも香港が圧倒。
入国審査は長蛇の列、空港の規模の大きさの割に配置されている人員が追いついていないような気がする。
何事も無く香港に入国完了。
香港は2005年の社員旅行以来だが、プライベートな旅だと初海外一人旅だった1998年以来。
あの時と同じようにバスで九龍島の繁華街である尖沙咀(チムサチョイ)を目指す。
最終日の香港なので日本から1万円以上するホテルを予約しておいた。
九龍島の海沿いにあるそれなりの規模のホテル。
3度目の香港なのである程度勝手は分かっていて、地図を見なくても辿り着けるくらい。
1998年の残りか2005年の残りかとりあえず持参していた香港ドルを利用。
尖沙咀までバスで33HK$(528円、レートは1HK$≒16円)。
小奇麗でエアコンの効いた2階建てバス。
綺麗に整備された高速道路を走り、郊外には高層マンションが立ち並ぶ。
デリーから来ると香港が物凄く都会に見える。
看板乱立でお馴染みのネイザンロードにさしかかってあぁ香港に来たなーという実感。
九龍島・ネイザンロードの南端、香港島とを結ぶ海の近くでバスを降りる。
機内食を食べ損ねていたのでお腹が空いている。
この辺に大衆食堂集まってたよなーという記憶を頼りに歩くとあった。
たまたま入った大衆食堂はメニューに覚束ない日本語表記もあった。
そしてインドと決定的に違うのは普通にビールがメニューにあること。
大衆食堂のような所でもエアコンがしっかり効いているのもインドとの違いか。
ビール40HK$(640円)と肉団子スープヌードル38HK$(608円)を注文。
さすがに値段もインドとは違う。
ビールは600ml以上の大瓶が出てきた。
よく冷えた飲んでいるうちにあまり体調が良くなかったことを思い出す。
後半は少しビールを飲むのがきつかったくらい。
腹も満ち足りた所でホテルへ向かう。
地下街のショッピングセンターを通ってホテルへ。
インドで泊まった全ホテル代を合計しても足りない香港のホテル、インド最後の宿から比べると30倍近い値段。
5つ星の高級ホテルまではいかず、中の上級くらいのホテルなのだがインドとの格差が激しいので高級ホテルのよう。
部屋にチェックインするなりまずは風呂へ。
バスタブもあり湯を張って湯船に浸かる。
インドの最後は夜行列車2連泊、機内1泊だったので4日ぶりの風呂。
さらに1人暮らしを始めてからはシャワーばかりだったので数ヶ月ぶりの湯船。
風呂に入るとサッパリするというのをこれでもかと感じた瞬間だった。
落ち着いたところで改めて香港の街へ出てみることに。
今回の香港滞在の目的は折角経由するので1泊してインドの毒気を抜くこと。
インドから直接日本に帰ると逆カルチャーショックを味わいそうだったので一旦香港で小休止。
なのであまり派手に行動せずに街をブラブラ歩くことくらいしか考えていなかった。
ホテルを出て香港島を見渡す海沿いのスターアベニューをブラブラ。
広場には北京五輪特集のようなイベントが開かれていて中国の一部を感じさせる。
その一方では「香港の選手頑張れ!」みたいな横断幕も出ている。
中国なのか香港なのかどっちだよ、と。
香港で最も有名かもしれない雑居ビルの重慶大厦へ。
ビル内にインターネットカフェがあったので帰りの航空券のネットチェックイン。
インターネットは30分で10HK$(160円)だった。
持参してきた香港ドルが少なくなってきたのでビル内の両替商でインドルピーを香港ドルに両替。
1,000Rs(3000円)が175HK$(2800円)、1Rsは実質2.8円くらいだったので1HK$は16円ほどか。
香港滞在は翌日の昼過ぎまでなので後は考えて両替をしていかないといけない。
持っている日本円や米ドルを検討して残り幾ら両替すれば効率が良いかを一旦ホテルに戻って検討することに。
ところが歩いているとビールの酔いが回ってきたのか逆に酔いが醒めてきたのか頭痛がして身体が重い。
歩いているうちにどんどん身体がだるくなってきて歩くのが辛いほどになってきた。
完全に熱があるときの体調になっている。
ホテルの部屋に戻ると文字通りベッドに倒れこんでそのまま就寝。
寝ていて身体の節々の痛みで寝苦しいくらい。
近年引いていなかった風邪をまさか香港で。
思えばヴァラナシに到着した時の夜行列車から怪しかった。
ヴァラナシ往復夜行列車のエアコンにやられて最終日の雨に打たれたのも良くなかった。
さらに最後にエアコン効きすぎの空港がとどめをさしたような気がする。
こうなるとちゃんとしたホテルを予約しておいて正解だった。
ある意味もっともホテルの恩恵を受けているとも言え、ただただ眠るしかない。
22時頃になり空腹で起きる。
久しぶりにしっかりとしたベッドで眠れたせいか体調はだいぶマシになった気がする。
部屋で安静にしているという選択肢もあったが、お腹が空いているのでなにか食べた方が良いだろう。
それに何よりも香港へ来たのに部屋で安静にしているだけだと勿体無いという貧乏根性。
少なくとも街を歩いていて見たマクドナルドは24時間営業だった。
この時間でもどこか空いている食堂はあるだろうということで外へ出る。
22時過ぎのスターアベニュー、香港島の夜景が実に綺麗。
こんな時間でも観光客がいっぱい、街を歩いている人も少なくない。
夜景の煌びやかさも含めてインドでは考えにくい光景。
普通に開いていた大衆食堂で飯。
さすがにビールは遠慮してカタ焼きソバみたいなのとスープを注文。
焼きソバは脂っこくて後半は食べきるのに苦労したがちゃんと完食。
しっかり飯も食べられたので気分的に回復した気になって街を少しブラブラ歩けるくらいにはなった。
やはり香港はインドと比べてだいぶ洗練されている。
アスファルトは整備され車道でも車やバスが圧倒的に多い。
無闇やたらにクラクションを鳴らすような混沌とした道路状況でもない。
道を歩いていて面倒くさい輩に声をかけられることもない。
最近の旅ではシンガポール経由トルコ、ベトナム経由カンボジアを経験したが、ここまで街の落差を感じることは無かった。
恐るべしインドと言うべきか、恐るべし香港と言うべきか。
元気ならバーで1杯、とかやりたかったがさすがに自粛。

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