インド一人旅
2008年7月29日 火曜日
前日より高いホテルだったせいか、前日よりもよく眠れた気がして8時頃に起床。
ヴァラナシまでの移動手段をいくつか考えた末に、旅行代理店へ行ってしまうことにした。
駅へ行って自力で切符を買うことも出来なくはないが、前日の窓口でのやりとりを思い出すとかなり面倒に。
1枚の切符を買うのに延々列に並びなおさせられ書類を書き直させられ。
前日が特別だったのかもしれないが、旅行代理店で手数料を払って全部やってもらえるのならそちらの方が良い。
これまでのインドの洗礼でだいぶ面倒になっている自分がいた。
町が動き出すであろう9時頃までゆっくりしてから町へ出た。
前日は夜に到着したので真っ暗だったメインバザール。
前夜は街灯も殆ど無く何が出るか分からない恐い雰囲気だったのに明るいだけでこうも違うとは。
少し歩くと両替商があったので100米ドル(11,000円)を両替して4050Rs(12,150円)に。
ドルからルピーに両替した方が若干レートが良いようだ。
ガイドブックに載っていたまともそうな旅行代理店へ行ってみる。
今日の夜行でヴァラナシへ行き、明日の夜行でデリーへ戻ってくることが出来るかを聞いてみる。
すぐにネットで調べてくれて幸いどちらも空きがあるという。
両方とも2等寝台列車が取れるという。
往復列車代金が手数料込みで3,228Rs(9,684円)。
結構な値段になったが、2泊分と移動がセットになったと考えれば悪くない。
そして何よりもこれで旅の目的を果たせそうな目星がついたことが大きい。
完全に自力ではなく旅行代理店を介したのはチョット負けた感もあるが、手間と時間をお金で買うのも旅の1つの形ということで。
旅の道筋が完全に決まってご機嫌。
相変わらず鬱陶しく話しかけて来るリキシャーにも笑顔で「No」と言える心の余裕。
一息つくためにインドへ来たら飲みたいと思っていたラッシー(飲むヨーグルト)に挑戦。
ハエの飛び交う街角の露店でバナナラッシー15Rs(45円)。
ヨーグルトを泡立ててフワフワな感じにしてヨーグルトの膜みたいなものが浮いている。
つけおきしてあるバケツで洗った決して清潔とはいえない金属製のコップに入ったラッシー。
飲んでみるとちゃんと冷えていて美味しい。
まさに甘ーい飲むヨーグルトだが、シェイクのような感覚でもある。
暑い国で甘い飲むヨーグルトが意外なほど美味しかった。
勢いに乗ってメインバザールの別の屋台でももう1杯今度は普通のラッシー12Rs(36円)。
こちらは純粋な飲むヨーグルトという感じでこれまた美味。
調子乗りすぎて2杯、お腹のこと考えてなかった。
メインバザールを歩いていると「What's time?」と話しかけて来るヤツ。
はいはい、お決まりの手口。
無視しても良かったが目的が決まってラッシーも美味くて上機嫌だったので少し相手をしてみる。
例によって英語でアレコレ会話。
どこから来た、どこへ行く、インドは何回目だ、どれくらい滞在する…
インド滞在中は何度もこの手で離しかけられた。
旅行代理店に誘いたいのか仲良くなって睡眠薬強盗を狙っているのか。
そのときに「Are you form Nepal?」と聞かれたことが多々あった。
日本から来たのか?よりもネパールから来たのか?と聞かれることの方が多かった。
「You look like Nepalese」とも言われた。
どうやら私はネパール人顔らしい。
そのままネパール人で通そうかと思ったこともあったが、ネパール語で話しかけられたら困ってしまう。
いずれにせよなんだかネパールへ行ってみたくなってきた。
今回のソイツも「どこへ行く?」と聞いて付いてきた。
十字路に差し掛かるときに「君はどっちへ行くんだ?」と逆に質問。
ソイツが「Straight」と言ったので「So,I go right,bye.」と答えて左に曲がってやった。
まったくもって面倒くさい。
まだホテルをチェックアウトしていなかったので、一旦ホテルに戻ってシャワーを浴びる。
これから2日間連続で夜行列車泊になるからしばらくシャワーは浴びられない。
チェックアウト時間ギリギリまでゆっくりしてからホテルをチェックアウト。
列車の時間まで旅行代理店で荷物を預かってくれると言うので、着替えの類の嵩張る荷物は全部置いておいた。
時刻は昼過ぎ、昼飯も考えてニューデリーの中心であるコンノートプレイスへ。
円状になったコンノートプレイスはデリーの中でも最も都会っぽい所かもしれない。
マクドナルドやケンタッキーなど日本でもお馴染みのファストフードもある。
牛を神と崇めるヒンドゥー教の国のマクドナルドに興味があった。
しかし昼飯時なので店内はだいぶ混雑していたので今回はパス。
ガイドブックに載っていたインド料理店へ。
こちらも混雑していたが相席で座れ、エアコンも効いて涼しい店内。
ガイドブックに載っている店だからビールがあるかと思ったがメニューに無し。
ヒンドゥー教で飲酒は好ましくないらしく、なかなかビールがある店に当たらない。
仕方なくコーラ20Rs(60円)を注文し、食べ物はインド風定食のターリー90Rs(270円)。
ターリーは前日もアグラカント駅前で食べたが、こちらの方が本格的なターリーが出てきそう。
もう1つの理由はメニューを見てもターリーくらいしか意味が分からなかったというのもある。
これ頼んでおけば大丈夫だろうみたいな感覚で注文。
前日のより小皿に盛られたカレーの種類が多く、ヨーグルトやサワークリームのようなものも。
ナンもいわゆる普通のナンと煎餅みたいに薄くパリパリになったものもついてきた、それにご飯。
当たり前だがどのカレーも普通にカレー。
ただ小皿を全部食べると相当お腹にもたれそうだし、結構辛いので食べ過ぎると下痢も心配。
ナンとご飯が無くなった頃合でやめておいた。
ところでインド人は右手だけで食事をする、みたいなことを聞いたことがあったが周りを見るとそうでもない。
確かに右手でご飯とカレーをグチャグチャに混ぜてそのまま手で食べている人もいる。
だけどその人もナンを千切るときには左手も使うし、普通にスプーンを使って食べている人も。
皿が下げられると口直しに氷砂糖を細かく砕いたものと干草?のようなものが出てくる。
辛いものばかり食べた後の氷砂糖は美味しい。
レストランを出てコンノートプレイスの脇にある地下街・パリカバザールへ行ってみる。
入口では金属探知機をくぐって軽く荷物チェックをされる。
地下街は思いのほか広くてエアコンも効いていて様々な店がひしめきあっている。
どこを歩いていても「見ていってよ」みたいに声をかけてくるが、あまり強引さは感じられない。
電気屋みたいな店の前ではTVで日本の古いファミコンソフトのデモ画面が流れていた。
それなりに雑然、それなりに整然として悪くない雰囲気だった。
パリカバザールを出てラールキラー(通称レッドフォート)へ行くことに。
ムガール帝国の城で、デリーの旧市街(オールドデリー)の中心にある観光地。
デリーの日中のリキシャー相場が分からないので50Rs(150円)くらいかと予想する。
リキシャードライバーに声をかけてラールキラーまで幾らかを聞くと150Rs(450円)。
いくら私がデリーの相場を知らないとはいえそれはありえない。
前夜は23時頃にもっと遠い距離を走っても120Rs(360円)だったってのに。
ありえねーという顔をしてNoと言うと100Rs(300円)まで下がった。
初めてこちらから額を提示することにして50Rs(150円)!というと相手が60Rs(180円)。
随分アッサリ下げてくる。
50Rs(150円)じゃなきゃイイよ、と言って別のリキシャーに歩いていこうとするとOKOKと。
随分アッサリ折れたと言うことはもっと低い提示額でも充分だったということか。