インド一人旅
2008年7月28日 月曜日
7:30頃に起床すると外は明るい。
雨季のインドだが今のところ天気は大丈夫そうだ。
シャワーは出なかったがトイレは水洗で無事に稼動。
注目していた大はちゃんと固形物が出てくれた。
もっとも前日は結果として一食しかしていないのだが。
部屋にはインドの英字新聞が届けられていた。
見てみるとインドのどこかで車に爆弾が仕掛けられて爆発したというような記事。
インドの治安は不安定か?
朝食はホテルでオムレツとパンとチャイ(ミルクティー)。
ホテルの庭からは朝陽を浴びたタージマハルが綺麗に見える。
こりゃ慌てて前日行かなくても良かったかもしれないな。
安い入場料なら今日もまた行って見るかってなるのだが1回750Rs(2250円)はどう考えても高すぎる。
この日の第一の目的はガンジス河の町ヴァラナシへの列車の切符を取ること。
9時過ぎにホテルを出て、観光地のアグラ城の近くにあるアグラフォート駅を目指す。
煩わしく声をかけてくるリキシャードライバーを無視して徒歩。
ガイドブックを頼りにこっちの方向だろうなと見当をつけて歩く。
路地に入ると牛・犬・猿・羊・山羊・鶏と様々な動物がウロウロ。
小さい子供は「ハロー、ジャパニー」と愛想が良い。
30分近く歩いてなかなか到着せず、諦めてリキシャー捕まえた方が良いかなと思い始めた頃にアグラ城が見えてきた。
観光地の城へ行くより先にアグラフォート駅へ。
駅でヴァラナシへ行く列車があるかを聞くと21時発の夜行列車があるという。
早速切符の予約窓口へ行ってその切符を買おうとする。
切符購入用紙に行き先や列車番号、発車時間などを書いて提出する。
窓口のオッサンはそれを見るなり「No! Full full.」と。
満席?ヴァラナシ行きの夜行列車が?
ヴァラナシ行きの列車が満席なのか?と口頭で確認しても「Full」。
明日はどうだと聞いても「Full full all full」とロクに確認もせずにfullを連呼する。
本当に満席なのかもしれないが、どうも面倒でfullを連呼して追い払っているように感じられてしまった。
ここでは埒が明かないような気がして、前日に到着したアグラの中央駅であるアグラカント駅へ行ってみることに。
アグラフォート駅からアグラカント駅まではやや距離がある。
駅前で客待ちをしていたオートリキシャーに声をかける。
アグラカント駅までと言うと40Rs(120円)とのこと。
言い値で乗るのは馬鹿馬鹿しいので30Rs(90円)にしてくれと言う。
ダメだ40Rsだと言うので、それならイイよと他のオートリキシャーに向かおうとすると「分かった30Rsで良いよ」と。
案外素直に30RsでOKしたということはもっと安く出来た可能性が高いな。
アグラカント駅に到着し、切符を買う窓口があるので行ってみる。
外国人用窓口がありそこへ並んだが結構な列。
おまけにインド人は平気で列を無視していきなり先頭の横から窓口のオッサンに声をかけて直で切符を買ったりする。
窓口のオッサンも特に注意するでもなく発券しやがる。
ヴァラナシ行きはここでも明日の分も含めてFullだと言われる。
Really?と聞いてみると「見てみろ」とパソコンの端末を見させられたが正直よく分からない。
だけどそうまでするからには本当に満席なのだろう。
インドの列車の切符くらい当日にスッと買えると思っていたがどうやら見込みが甘かったらしい。
今日明日が満席で3日後の夜行列車ともなるとインドを出る日にデリーへ戻ってこられない恐れもある。
旅の第一目的のタージマハルは果たせたが、ガンジス河は黄色信号。
日程が短い中での無計画旅行はこうしたリスクをはらんでいたとは。
アグラからヴァラナシへの切符が取れないならアグラに留まっていても仕方がない。
首都デリーからならヴァラナシへの切符が取れるかもしれないとの期待を抱いてデリーへ戻ることにした。
というわけでアグラカントからデリーへの切符に変更。
行きの乗車券だけの切符で乗らされたギューギュー満員電車には懲りていたので指定席で行くことにする。
ところがこのデリー行きの切符を買うのに一苦労。
窓口へ行くとデリー行きはアッチの窓口だとオッサンが言う。
アッチの窓口へ行くとコッチじゃないと別のオッサンが言う。
結局最初の窓口で良かったらしく最初の窓口へ戻ってくる。
その度に列に並びなおすので徒に時間が過ぎていく。
そしてどこでも割り込んでくるインド人。
後半はこちらもイライラが募っていたので割り込もうとするヤツに「Wait wait!This is line! Go back!」と怒鳴る。
同じ列にバックパッカー風の旅行者が並んでいたので心強いから言えたことだけど。
インド人も注意されると苦笑いしてちゃんと列に並ぶ。
やはり主張すべきところは主張しないとダメだな。
ようやく正しいと思われる窓口で切符を買おうとしたが窓口のオッサンが実に偏屈なオヤジ。
私の書いた切符購入用紙に色々と難癖をつけてくる。
住所が書いていない、列車番号が書いていない、発車時間が書いていない、書き直しばかりで汚いから新しい用紙に書け…云々
これらの指摘を一気にするのではなく、1つ書き直して持っていくたびに新たな不備を指摘しやがる。
それ全部最初っから言えよ。
用紙に新しく記入する度に列に並びなおすので時間がかかる。
油断しているとインド人は割り込んでくるし、ここへ来るまでロクなインド人がいねぇ。
後半はこちらもだいぶイライラしてきて何度目かの再提出。
「(購入用紙の)ココに記載がない」とまた難癖。
何を書けば良いんだよ?と聞くとホニャララと言ってくるが何を言っているのか分からない。
頭に来て「You write!」と言ってペンを叩きつけると渋々ながらもオヤジが書いてくれた。
ってか最初っからそうしろよ!
デリー行きの切符を買うだけでなんだかんだ1時間以上も時間を使ってしまった。
今度こそちゃんと席番号も記載された指定席。
値段は76Rs(228円)、前日の自由席?だと54Rs(162円)、その程度しか変わらない値段だったのか。
列車は19時頃の発車でデリー着は22時の予定。
しかもニューデリー駅ではなく少し離れた郊外の駅。
そこからニューデリー駅まで行って、泊まることのできるホテルを探すことを考えると気が滅入る。
それでもデリーまで指定席がある列車はこれしかないらしい。
前日のギューギュー満員電車で戻ることを考えれば夜遅くのホテル探しの方がまだ耐えられそう。
覚悟を決めてまずは駅に隣接されていた食堂で昼飯。
残念ながらビールは置いていないようで、チキンカレーのようなものとスプライトで115Rs(345円)。
デリーへ戻る足は確保したのでそれまでの時間でアグラの観光。
タージマハルの次にアグラの観光地といえば先程も通ったアグラ城。
歩いて行くには距離がある、オートリキシャーで行くのが無難だ。
とはいえアグラカント駅から普通にオートリキシャーに乗ると前払いで50Rs(150円)かかる。
駅前で声をかけてくるリキシャードライバーを無視して少し歩き始める。
すると案の定後ろから来たリキシャードライバーが「どこまで行くんだ?」と。
先ほどこっちへ来た時は30Rs(90円)でアッサリ交渉成立した。
それならばもう少し吹っかけても大丈夫だろうと「アグラフォートまで20Rs(60円)で行くか?」と聞いてみる。
すると「No 30Rs(90円)」と。
イヤイヤ、20Rsだとゴネていると後ろから別のリキシャードライバーが「オレなら25Rs(75円)で行く」と。
イヤイヤ、20Rsだと粘ると最初の奴が「分かった20Rs(60円)だ」と折れて交渉成立。
これまでで最も安い値段で交渉成立したが、今回のリキシャーは途中で現地人を乗せた。
最終的に1台のオートリキシャーの前の席にドライバー含めて3人、後ろの席に私と現地人との計5人乗り。
別に不快ではなかったが、リキシャードライバーもなかなか抜け目ないな。