欧州旅日記

2月12日 月曜日
今日も良く晴れた。
最後の国に来て天気はどうやら良くなったようだ。
この太陽が少しでもオランダ・アムステルダムで出てくれれば良かったのに…。
銀行へ行き、この旅最後の両替を済ます。
多少は食事に金をかけても充分にやっていけるだけの金額を両替した。
この旅で金に困ることは結局なかった、良かった。
この日の目的は単純なローマ市内観光。
銀行で両替を済ませてから徒歩でまず向かったのはパンテオン。
2世紀に再建されたものが今でも完全な形で残っている…らしい。
ローマは観光都市だけあって、有名な観光地へ行くまでの簡単な看板が出ていて分かり易い。
なるほどパンテオン、観光客がいっぱいだ。
中に入るのは無料、中は広々していて天井の窓から光が差しこむ。
特に何があるわけでもなさそうなので次にナヴォーナ広場へ向かった。
3つの噴水があり、オープンカフェなども並ぶ。
あまりにも天気が良かったので広場のベンチに座りしばし広場を行く人を眺める。
よく陽が当たって暖かく、風も心地良い。
何するでもなくベンチで日向ぼっこ。
ナヴォーナ広場近くに飯を食う所はたくさんある。
イタリアと言えばやはりピザとパスタ(安易だ…)。
マッシュルームピザ1万リラ(≒600円)とビール6000リラ(≒360円)。
ピザはテレビなどで見るように、生地を放り投げて手でクルクル回して作っていた。
結構大きいピザだったしビールは生ビールだったしメニュー通りの値段だったしなかなか良かった。
ナヴォーナ広場を歩いていると陽気なイタリアン(?)に笑顔で「ナカタ、ナカタ」と声をかけられた。
当時の中田はローマ在籍、ローマで中田の名前を聞けたのは少し嬉しかった。
ナヴォーナ広場を出て向かったのはこの旅で訪れる最後の国、ヴァチカン市国。
ローマ市内にある世界で1番小さな国である。
世界で1番小さな国にしてカトリックの総本山である。
サンタンジェロ城を経由してヴァチカン市国に入国(?)
もちろんパスポートチェックも何もなし、どこからがヴァチカン市国なのかはよく分からなかった。
ヴァチカン市国は観光客だらけ。
この日はただヴァチカンに来ただけ、ヴァチカン観光は翌日する予定だった。
ヴァチカン博物館と言う有名な博物館を見るために、翌日もヴァチカン市国に来る予定だったのだ。
どうせ翌日も来るつもりだったのでヴァチカン市国は早々に立ち去った。
次に向かったのはこれまた有名なスペイン広場とスペイン階段。
近づいていくにつれて観光客が見る見る増えて行くからすぐに判った。
しかもスペイン広場へ続いている道、この両脇にはブランドショップばかりが立ち並んでいた。
そして日本人の多いこと多いこと。
ル○・ヴィ○ンの店などは店に入る為に列が出来ていた。
そしてその列に並んでいる人の大半が明らかに日本人…
そんな日本人を見ていると自分が日本人であることが恥ずかしくなってしまう…何でだろう。
スペイン広場のスペイン階段も凄い人。
何するでもなく皆が階段に座っている。
はぁ、凄い人…という印象だけを残してスペイン広場を後にする。
さらに観光地巡りは続く、次はトレヴィの泉。
なんのことはただ彫像が立ち並ぶ泉なのだがここも観光客が大勢。
何するでもなく泉の回りに座っている。
このトレヴィの泉の有名な言い伝え、後ろ向きでコインを泉に投げ入れると願い事が叶うと言う。
コインを1つ投げ入れると「ローマを再び訪れることが出来る。」
コインを2つ投げ入れると「好きな人と結ばれる」
コインを3つ投げ入れると「嫌いな人と別れられる」
コインを4つ投げ入れると「新しい恋人が出来る」
だそうだ。
本当に後ろ向きでコインを投げているヤツなんかいるのかなと思ったら結構いた。
なんかローマは観光地にあまりにも人が多い。
観光地だから人が集まるのか人が集まるから観光地なのか…
観光地巡りを終えてホテルに戻って小休止の後に晩飯を食いに再び街へ。
ウロウロと食べる場所を探し歩いた末に結局イタリア料理屋に入った。
メニューは相変わらず読んでもそんなに分からないので適当に注文。
クリーム系のスパゲティーとピザが出てきて、結構美味かった。
イタリアの飯はそれなりに美味い、スパゲティーにピザ、という分かり易さも良い。
フランス料理のように高級感が溢れていない所も良い。
帰り道で缶ビールを購入してホテルで最後の晩餐。
これまで行った国で余った硬貨(通貨は余ると次の国で両替していた)をお互いに交換。
旅の思い出になるはずなのだが、どの硬貨がどの国のなのかよくわからなかった。

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