欧州旅日記

2月10日 土曜日
ホテルは朝食付き、ベルリン以来の朝食だ。
バイキング形式で結構豪華。
この日の19時30分過ぎにウィーンを出る夜行列車でローマへ向かうので時間には余裕がある。
ホテルで朝をゆっくり過ごしてから街へ出た。
まず向かったのは世界遺産シェーンブルン宮殿。
広大な敷地とシェーンブルン宮殿。
宮殿のほかに庭園も世界遺産に登録されているらしい。
小高い所にあるのか、ウィーンの街並みを見渡すことが出来た。
シェーンブルン宮殿はマリー・アントワネットが過ごし、6歳のモーツァルトが初めて御前演奏した所だという。
時間潰しのために有名な観光地だからなんとなく来ただけなんだけど…(なんか怒られそうだな)
再び歩き出し、街の中心部を目指す。
国立オペラ座からシュテファン寺院へと続くウィーンのメインストリートを歩く。
土曜日ということもあってか人が多い。
シュテファン寺院はかなり大きな教会で、広場には観光客が大勢、大道芸人も数人いた。
このメインストリートと呼ばれる所では日本人っぽい観光客もそこそこ目に付いた。
ガイドブックを読むと近くにビール会社直営のビアホールがあるという。
昼飯も兼ねてそのビアホールへ行くことに。
そこのビール会社の何とかという生ビールを頂く。
白と黒の両方を飲んだがどちらも無難に美味い。
ビアホールで時間を潰して、夕暮れのウィーンをブラブラ。
何かこれぞウィーンってものを口にしたいな、と思っていたら思いついた。
ウィンナコーヒーである、あれってウィーンだからウィンナコーヒー?
あまり自信はなかったが、そうだと自分に言い聞かせてウィーンでの目標を設定。
"ウィーンでウィンナコーヒーを飲む"
別にこの際ウィンナコーヒーの発祥がウィーンでなくても良いや。
とにかくウィンナコーヒーと呼ばれているものをウィーンで飲めれば。
なんとも浅はかな考えだ。
モーツァルト像のあるブルグ庭園は夕暮れということもあって殆ど人がいなかった。
時間があればウィーン美術史博物館に行っても良かったが、博物館へ行くには少々時間が足りなかった。
なんとなくウィーンにはこれという何かがない、見出せない。
クラシック好きの人ならたまらない街なのだろうが、それ以外の何かが欲しかった。
ヨーロッパらしい雰囲気というのは充分醸し出しているような気はしたが…。
17時過ぎになって適当に目を付けた喫茶店に入る。
ここでウィンナコーヒーを頼む。
特別美味くも勿論不味くもないごく普通のウィンナコーヒーを飲む。
だいぶ外も暗くなってきた頃に喫茶店を出て、ローマ行き夜行列車が出るウィーン南駅へ向かうことに。
シュテファン寺院前の広場での大道芸人もそろそろ営業終了なのか、片付けをしている人も目だった。
駅に到着し、ローマ行き夜行のプラットホームを確認。
駅構内の売店で小銭処分のためにビールやオカシを買い込む。
そしていざローマ行きの夜行列車に乗り込む。
オーストリア・ウィーンからイタリア・ローマまで。
19時36発の夜行列車でローマ着は翌朝9時30分の予定。
今回の旅で1番の長距離移動となる。
寝台車の個室は3段ベッドが2つもあり、最高で6人も収容できてしまう部屋。
しかし車掌に聞くと2つのベッドしか開放していないというので他人が入ってくる心配はない。
部屋に鍵をかけることも出来たので、荷物を置き引きされるような心配も減るわけだ。
6人用の個室を2人で使っているのでクラクウ→プラハでの寝台車よりもむしろ広々として良い感じ。
定刻に列車は出発、とうとう最後の都市を目指すことになった。
21時15分頃に出国審査なのか、パスポートチェックに来た。
列車には洗面所もついていたので、ハミガキもして就寝。
とうとう最後の都市・ローマへ向かうことになった。
時間に余裕があればヴェネチアなどに寄ってからローマ入りするルートも考えた。
しかしあと3日の日程でヴェネチア・ローマと回ると結構忙しくなってしまう。
それならば最後の滞在都市ローマで多少ゆっくりしようという結論に達したのだ。

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