「スペースまほろば」のトップページ言葉の森

夢の話


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

数日前にとても印象的な夢を見ました。

最初のほうはあまりよく覚えていないのですが、どこかを旅しているような感じです。知らない場所を探検したり、初めての道を進んでいったりしていました。誰かが一緒にいるような感じもします。

そのうち、知らないだれかの家の中に入ってしまい、その家の中をあちこち捜しまわっているような感じになりました。いっしょにいたのは二人のおばあさんのようです。知らない人の家に入り込んでも大丈夫かな、と思っているうちに、家の裏から何か音がするような気がしたので、その音のするほうに向かっていきました。

すると、その家の裏には、きれいな川の流れが小さな滝のようになっていて、その滝の先には大きな海が広がり、滝つぼからあふれ出した川の流れが激しい水しぶきをあげながら見渡す限りの大洋へと注ぎ込んでいるのです。

でも、おもしろいことに、いっしょにいたはずの二人のおばあさんがその滝つぼのようなくぼみにはまり込んで、ニコニコ笑いながら水の中ではしゃいでいるのです。そんなところにいたらあぶないよ、と心配になりながらも、その雄大な光景に目を奪われている。

そんなところで目が覚めました。

目が覚めて、布団の中でその夢を思い出して味わっていると、突然、深い感動が心の奥からあふれてきました。何か、どこかに「たどりついた」ような感じでしょうか。ああ、やっとここまできたな、というような思いが込み上げてきました。

朝起きてしばらくしてからも、この夢を見て数日たってからも、思い出すたびに深い感動がよみがえってきます。こんな夢を見るのはとても久しぶりです。

このような強い印象をともなう夢のことを、「大きな夢」と呼んだりすることがあります。大きな夢というのは人間の心のもっとも深い部分、すべての存在が一つにつながりあっている部分から送られてくるメッセージのようなものなのだと感じています。

わたしたちは、普段の生活の中では、一人一人が独立した別個の存在のように感じ、それゆえに、無意識のうちに自分を他者と比較したり争ったりということにエネルギーを消費し、心身ともに疲れてしまうことが多いように思います。

夢というのは、上に書いたような大きな夢はもちろんですが、普段見ているほんのささいな夢であっても、すべてが一つにつながりあっている心の奥の一番深い部分から送られてくるメッセージなのです。夢が与えてくれるフィーリング(それが否定的な感覚を含んでいたとしても)をよく味わっていくと、あなたの内面にある分裂が癒されていきます。

夢に注意を向けてみましょう。夢はこちらが意識を向けてあげると、さまざまなメッセージを送ってきてくれるようになります。普段あまり夢を見ない、と感じている人も、夢のことを意識するだけで、夢が(つまり無意識のパワーが)わたしたちをサポートしてくれるようになるのです。

夢に興味を持たれた方は、まず夢の日記をつけることから始めてみて下さい。日記といっても、必ずしもそれほど詳しく書く必要はありません。印象的なイメージや登場人物のことを簡単にメモしておくだけでも十分です。

そして、時間があるときに、その夢のイメージで遊んでみてほしいのです。夢のイメージを思い浮かべたときに感じる気分を味わってみたり、そのイメージからさらに連想されることを考えてみたり、そのイメージを元にして、物語を作ってみてもいいでしょう。

夢が与えてくれるイメージを心の中で大切に扱ってあげることで、わたしたちは自分自身のもっとも深い部分とのつながりを取り戻していくことが出来るのです。

【まほろば通信】vol.128掲載2008/11/14)


言葉の森
トップページ
Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2009/10/02