最近、「スピリチュアルって何ですか」「スピリチュアルという言葉の意味を教えて下さい」といったようなメールを何度かいただきました。「スピリチュアル」ということについてわたしの感じることを書いてみます。

そもそもスピリチュアルという言葉はスピリット（魂）の形容詞で、直訳すれば「霊的な」という意味です。

わたしのイメ−ジでは、「自分の一番深いところにある一番大切な力に関係のあるもの」といった感じでしょうか。

中にはこの言葉を死後の世界や過去生や守護霊のような存在だけに関する言葉だと考えている人もいるようですが、それはスピリチュアルという言葉の一面だけしかとらえていないように感じます。

スピリチュアルな力は、あなたをあなたとして存在させてくれている一番根源的なエネルギーであって、空気のようにいつでもそこに存在しているのに、多くの人が普段はその存在を意識していないもの。

スピリチュアルな力は、だれもがそれを実感することができ、それを実感することでおだやかで平和に満ちた人生を送ることができる、存在すべてに与えられた大切なエネルギー。

スピリチュアルな力は、すべての存在をその背後から見守り、それがそれ自身であることを許し、励ましてくれる、やさしいエネルギー。

人はみな、そのスピリチュアルな力、スピリチュアルなエネルギーを自分という存在の内側に持っています。人だけでなく、すべての存在がそれから形づくられているのですから。

その力とつながり、その力を感じているとき、人はもっと楽に、心安らかに生きることができます。

わたしは最近、内的な感覚がとても敏感になってきて、以前は見えなかったり感じられなかったいろんなものが見えたり感じられたりするようになってきました。これはスピリチュアルな力につながることで得られる一つのギフトだと思います。

ただ、それはスピリチュアルな力を実感することで得られる「おまけ」のようなもの。一番大切なことは、今、この肉体とともに生きているこの人生の一瞬一瞬を充実して生きていけるようになる、ということでしょう。

今、多くの人が意識的に、あるいは自分でも気づかないうちに、自分のスピリチュアルな力を探究する旅を始めているようです。これは人類の意識が進化していくプロセスの一つの段階なのだろう、という気がしています。

その探究の旅の中では、これまで当たり前だと思っていた自分と世界の枠組みが崩れていき、一方でまだ新たな枠組みを見出せていない不安定な時期があります。そんな感覚を感じると、前に進むのが怖くなることもあるかもしれません。

しかし、すべての体験はスピリチュアルな力に支えられ、わたしたちに与えられたギフトです。恐れや不安を感じつつ、その新しい体験を味わって楽しんでいきましょう。そうすることで、あなたはよりスピリチュアルな意識へと導かれていきます。

そう、あなたはいつでも大丈夫です。焦らず、ぼちぼちと。(^_^)

（【まほろば通信】vol.104掲載2005/04/07）