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「楽になる」ということ


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

このところ、身体の感覚がとても深いところで変化していく感じが続いています。そんな中で感じたことを「楽になる」ということと関連させて、少し書いてみます。

スペースまほろばに来られた方から「楽になりたい」という言葉をよく聞きます。わたし自身もその思いを強く感じていた時期があったので、その気持ちはとてもよくわかります。でも「楽になる」というのは、どうなっていくことをいうのでしょうか。

「楽になりたい」と言いながら、「楽になる」とはどういうことなのか、「楽になった」らどういう状態になっているのか、全然わからないというお話しも聞きます。そういった方は、これまでの人生の中で「楽だ」と感じたことが一度もないのかもしれません。

「リラックスする」ということについて話をしているときに、自分はリラックスしたことがないので、リラックスするということがどういうことなのかわからない、と感じる場合と同じような感覚でしょうか。

そういった方は心身の緊張がとても強いです。

心の緊張というのは「思い込み」と言い換えてもいいでしょう。「〜でなければいけない」という思考です。それも自分を制限する思い込み。そして、そんな思い込みをたくさん持っていることに気づいていないのです。

「わたしはいい人でなければいけない」「わたしは怒ってはいけない」「わたしは泣いてはいけない」「わたしはなまけてはいけない」「わたしは〜をしてはいけない」「わたしは楽になってはいけない」、、、、

それらの思い込みが自分の心の奥に存在することに気づくと、それを手放すことができます。心の緊張がゆるんできます。そして、そのとき、不思議なことに身体の緊張もゆるんでくるのです。身体の感覚が変化してきます。

いいかえると、心の癒しは身体の癒しと同じに起こるのです。

ですから、セラピーを受けてみようと思っている方は、身体の感覚を育んでいくような実践を同時に行うと非常に効果的だと思います。スペースまほろばで提供できるものとしては、心身両面の緊張にアプローチしていくブレスワークがお勧めです。

心の緊張(思い込み)を手放し、身体の緊張を手放していくと、「自分」という感覚自体が変化していきます。その地点に至るまでは、多くの方はその「緊張」そのものを自分のアイデンティティにしています。その古いアイデンティティを手放すと、自分と世界を感じ取る新しい視点が生まれてくるのです。

【まほろば通信】vol.99掲載2004/06/29)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2004/10/14