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女になりたい?


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

最近またたくさん本を読む時期に入っていて、昔読んだ本を読み返してみたり、新しい本をいろいろ買い込んだりしているのですが、その中で久しぶりにはまっているのがプロセスワークに関する本です。プロセスワークの考え方はわたしが20年前の目覚めの体験以降に感じたことや、わたしがとても共感するタオの思想と共通するものがあって、折に触れて読んでいたのですが、セラピーの実践を積み重ねてきた今、あらためて読んでみると、目からうろこが落ちるような感覚がたくさんあって、とても刺激的です。

とても刺激を受けたことの一つは、日常の意識とは違う意識状態、いわゆる変性意識の状態をセラピーの中で意識的に使っていく、ということです。変性意識の状態では、自分の中の一番深い部分(集合無意識といってもいいし、タオの流れといってもいいでしょう)と繋がっているわけですが、その状態に入っていくと、わたしとセラピーを受けている方との境界が薄れてきて、すべてが一つに繋がっている、ということがぼんやりと実感されてきます。すると、内なる智恵、宇宙の智恵とでも呼べるものが動きだし、その動きにしたがっていくことで、どうしていいかわからないと感じていた問題に、新しい動き、新しい解決が見えてくる、ということが起こります。セラピストであるわたしが、その感覚にしっかりと気づいていることで、セラピーを受けている方の気づきや変容を促すことができるのです。

これまでもそういったプロセスが起こっていることはなんとなく自覚していたのですが、必要なときに、意識的にそういった状態に入っていくことができるようになってきた感覚があります。

もう一つ面白かったのは、パラレルワールド(平行世界)に関する記述です。この「わたし」という感覚は、今自分が生きていると思っているこの世界を含めて、たくさんのパラレルワールドが積み重ねられたものからできているのです。特定のパラレルワールドだけを「わたし」あるいは「わたしの世界」だと思い込んで、それ以外の世界を無視してしまうと、人生にさまざまな困難が起こってきます。他のパラレルワールドへの気づきを深めるには、身体の微妙な感覚を意識したり、無意識のうちに心に浮んでくる空想(ファンタジー)に注意を向けるといいでしょう。

パラレルワールドついて読んでいるときに、先日感じたちょっと不思議な感覚を思い出しました。リラックスしてぼーっとしているときに、突然「女になって子どもを生みたい」という思いが襲ってきたのです。それは単なる思考ではなくて、深い感情を伴った圧倒的な感覚でした。そんなことはこれまで考えたこともなかったので、そう考えている自分自身にびっくりしたのですが、しばらくその想いとそのときの気分を味わっていると、涙が流れ、世界が拡がったような感じがしてきました。その前の数週間感じていた微妙な落ち着きのなさやイライラする感覚がなくなっていました。

普段心に浮ぶ、何気ない考えやイメージの断片は夜みる夢と同じく、心の奥からのとても大切なメッセージですから、どんなに馬鹿げた感じがするものでも、ちょっと時間をとってよく味わってみると、おもしろいかもしれません。

【まほろば通信】vol.124掲載2008/04/23)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2008/11/09