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虚しさの意味


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

ここしばらく続いていた空虚な感じはだいぶおさまってきました。新しいことが少しずつ動き始めている感じもしつつ、でも、まだ何もない、からっぽな感覚も楽しんでいます。

ふと思ったのですが、何もする気になれなくて空虚な感じになったら、早く何か次にやるべき目標を持ちなさい、とアドバイスされるのが普通ですよね。多くの人がそれを繰り返していくことで、現在の社会的、物資的繁栄が達成されたのでしょう。

でも、どうもそのやり方では、今多くの人が感じているどうしようもない、何だかわからない虚しさを解消することはできなくなっているのではないでしょうか。

そのことに気づき始めた人が、自分の内面を探っていく旅に出ているのでしょう。自分の意志で勇気を持って一歩を踏み出した人もいれば、何だかわからないうちにひっぱり出されてしまった人もいるかもしれません。

自分の外側ばかり見つめて、外側とばかりうまくやっていくことを教わってきた人にとっては、最初はわからないことばかりで、大変な旅になるでしょう。その内面の旅をサポートしていくのがわたしの仕事というわけです。

その仕事を通して最近感じることは、自分の心、自分の内面世界、ということについて、もっと社会全体で知識を共有する必要があるなあ、ということです。自分の身体の構造(骨格や臓器など)については学校で習うけれど、心の構造(意識と無意識、自分として意識している部分は全体のほんの一部であることなど)のついては、自分の内面世界に興味を持って自分で勉強しなければ、なかなか知識を得ることもできません。

自分の内面で、それまで体験したことのないような出来事が起こったとき、それを知識として知っているか知らないか、ということは、その出来事への対処のしかたが全然違ってくると思うのです。知らなければ、そんなことはなかったことにしてしまうか、パニックになってしまうような出来事でも、その意味を理解していれば、大きな成長につなげることもできるわけです。

わたしの体験を通して、内面の旅の中で起こる出来事の意味を伝えていくことも大切な仕事だなあ、と感じています。

【まほろば通信】vol.70掲載2001/07/01)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2001/06/10