先週「身体の感覚が大きく変わってきている」てなことを書きました。10年前の旅の始まり以来、意識が大きく変わるときは、同時に身体の感覚、自分がここにいる感覚の大きな変化が、かならず起こっています。
一般に「心と身体は一つ」とはよくいわれますが、みなさんはどんなときに実感しますか?職場や学校でいやなことがあったときに、頭が痛くなったりお腹ががいたくなったりする、というのもまさしくそうですね。恐ろしいことがあったときに、身体がこわばる、なんていうもあります。そういうときには、身体のその部分の感覚をよく味わってみて下さい。しっかり感じることが、それを手放すことになります。
一方で、もっと肯定的な方向で実感することもあります。このところわたしがしばしば感じるのは、身体がゆるんでいくとき、身体にあるエネルギーのブロック(流れが滞っているところ)が解放されていくときに感じる、ある種の爽快感、身体が軽くなる感じです。この感覚は、以前はもっと頻繁にやってきていて、突然重いコートを脱いだように感じたり、自分でおどろいたのですが、急に身体が浮き上がりそうに感じて、あわててそばにあった手すりにつかまったりしたこともあったのです。
前にもちょっと書きましたが、現在私の身体で特に問題を感じるのは肩から背中にかけての部分です。背中が張っている感じや肩のこりが長年続いていました。ところが最近布団の中で寝返りをうったり、意識的に首や肩を回したとき、以前には感じたことのなかった、身体の深い部分がパキパキ音をたてて、そこに呼吸が流れこんでいくような感じがするのです。
瞑想するときに、深く呼吸をして、身体全体が風船のようにふくらんでいくのをイメージする、という方法があります。そのとき、ブロックがある部分にはなかなか呼吸が入っていく感じがしません。背中や首筋は、エネルギーが背骨を通って上昇していくときの通路になる部分ですが、わたしはそこが詰まっていたわけですね。
それともう一つ、お腹に力が入っているのをよく意識するようになりました。意識することができれば、それをやめることができます。肩のこりにしても、実は無意識に、自分自身で肩を緊張させているのですね。気づくことができれば、それをやめることもできるのです。
こういうことを考えるにつけ、昔の私は頭の中だけで生きていたのだなー、とつくづく思います。身体を完全に無視していたのです。それでも、20才ころの私は、精神的な苦悩が身体的なものと関連しているなんてことは思いもよらず、何かを求めて難しい哲学書を読みあさっていたのでした。
その後、自分に身体がある!ということに気がついたときは、ほんとびっくりしましたよ。(^_^)
オイルマッサージやアロマテラピーに興味を持ったのも、このあたりからなのですが、この辺の詳しいお話はまた次回。(【まほろば通信】vol.16掲載1999/07/01)