最近、小さな子供たちによく目がいってしまいます。子供たちが発しているエネルギーを感じるとなんだか元気になってくるような感じがします。
ある本でこんな話を読んだことを思い出しました。「インドでは、子供たちが家にやってくると皆にコインをあげる聖者がいる。それは、子供たちこそがヒーリングのエネルギーの源だからだ」
最初にこれを読んだときには、なんとなく「そんなものなのかな」と考えていたのですが、その深い意味が実感できてきたような気がしている今日この頃です。
そして、そんな気持ちで子供たちを見ていたときに、ふと気がついたのです。子供たちが発しているこのエネルギーは、本当はすべての人が持っているものなのだから、だれを見るときにも、その人の表面を見るだけでなく、その人のもっと深いところにある純粋な子供の部分に意識を向けてあげればいいのだ、と。
だれの中にも無邪気な子供の部分があって、その部分はとても大きな癒しのエネルギーを持っています。ただ、「自分」という観念がそのエネルギーの周囲をがっちり固めてしまって、そのエネルギーが周囲に流れ出すすき間がなくなっているだけなのです。
一人一人の人間を、「この人はこんな人」「あの人はあんな人」という、思考によるレッテル貼りをせずに、その存在そのものを見ることができると、実は、子供たちが発しているのと同じヒーリングのエネルギーを、すべての人が発しているのが見えてきます。
逆に言うと、そういう視点で人を見てあげることが、その人がもともと持っている癒す力を取り戻していくための、とても大切なサポートになるのではないでしょうか。(【まほろば通信】vol.125掲載2008/06/06)