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セラピーの後の変化〜その2


最近はブログでもいろいろな文章を書いています。「心の癒しと意識の目覚めのために」もご覧下さい。

2回目以降に来られた方が、前回のセッションの後に感じたことや、起こった出来事を話してくださる時間が、わたしはとても好きです。怒濤のような変化を体験して、話す時間が足りないときもあります。期待していたような変化が起こらず、がっかりしている様子だったり、少し焦っているようなこともあるでしょう。

期待していたような変化が起こっていればもちろん嬉しいですし、そうでなくても、そのときに感じている不安や焦りについて話して下さればいいのです。大切なのは変化を起こすことよりも、今あなたが感じていることをしっかり感じ取ることだからです。

さて、こんなふうに話して下さった方がいました。「気がついたら、以前のように、つらくなったときに死にたいと思うことがなくなっていた」

死にたいと思わなくなった、ということはとても大きなことですね。すばらしい変化です。でもそれと同じくら大切なことは、「気がついたら」という言葉が示しているように、本当の変化、深いところからの変化は、さりげなく、おだやかな形でやってくるということなのです。

もちろん、セッションの最中には、時によってかなり激しいプロセスが起こることもあります。ブレスワークでは特に、大声で泣いたり、怒鳴ったりということはよく起こります。そんなプロセスの後は、自分の内面で何か大きな変化が起こったような気がして興奮するものです。

でも、その感覚は時間がたつと小さくなっていきます。そのことにショックを受けてしまうこともあるでしょう。あの素晴らしい感覚が消えてしまった、と。

でも、本当の変化はしばらくしてからゆっくりとやってきます。「あれ、なんだか以前と違う」たぶんそんな感じです。本当の変化というのは、あなたの感じ方、考え方の枠組みそのものが変化するわけですから、その変化を意識しづらいのです。

全体としての「あなた」がゆっくりと変化してきたとき、あなたを囲む世界全体が確実に変わってきます。それが「癒し」です。

【まほろば通信】vol.87掲載2002/07/09)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2004/10/14