新・闘わないプログラマ No.458

お買い得


アップル製品は発売直後に買うのが一番お買い得感があるわけで、その理由としては、製品が発売されている期間中、販売価格がほとんど変化しないというところから来ています。ですので値崩れを待って安く買う、という一般的に行われている技がほとんど使えないわけで、欲しけりゃ、新製品が出た直後に買っちゃうのが一番、ということになるわけです。
アップル製品の販売価格が値崩れしない、というのは卸価格自体が変化しないことから来ているのでしょうけど、メーカー側としては強気の戦略と言えます。私の記憶では、アップルがこのような戦略を取ったのは、iMacが出るときからだったような気がしますが、いずれにしても、他メーカーが簡単に真似できるようなものではないことは確かです。
まあ、そんなわけで、先日、新iPod nanoが発表(かつ即発売)された日に速攻で注文してしまった私です。

ふつーのメーカーのふつーの製品の場合、発売から時間が経つにつれ販売価格が下落していくのがふつーです。「何をあたりまえのことを」と思われるかも知れませんが、はい、そうです。あたりまえのことです。で、そうなると問題なのが「欲しい製品をいったいいつ買ったらお買い得なのか?」ということになるわけです。これについては「欲しいときが買いどき」ということもよく言われますが、そうは言っても「欲しいものをできるだけ安く買いたい」というのも人情なわけで、特に買った直後に大幅に販売価格が下落してたりするのは悲しいものです。
このような悲しい思いを何度となくしてきた私だったりしますが、できるだけこれを避けるためには、ふだんから「この種の(このメーカーの)製品はどんな値動きをするのか」「次の新製品はどんなもので、いつごろ発表されるのか」ということを研究しておく必要があります。とくに「次の新製品」に関する情報は、噂話も含めて可能な限りリサーチしておく必要があるのではないでしょうか。

と、ここまでは前置きです(相変わらず「前置き」が長い)。
さて、私が家で使うプリンタについて、ここ1年くらい「ああでもない、こうでもない」と方針がいろいろと揺れ動いたのですが、最終的には、写真印刷用のA3プリンタと、普段使い用のA4プリンタの2台体制にしようということに落ち着きました。前者にはEPSONのPX-G5100を買ったのですが、後者についてはまだ何にするか決まっていませんでした。このプリンタに要求しているものとしては、

  1. インクジェットプリンタ
  2. ノズルが詰りづらいこと
  3. 高速印字
  4. 有線LAN接続できること
  5. 安いこと
  6. ランニングコストが低いこと
  7. 各色独立インクタンクのがいいなあ
  8. 給紙トレイが大容量だとうれしい
  9. オールインワンタイプ(プリンタ + スキャナ + コピー機)だと便利かも

です。これらの条件のうち、2番目〜4番目あたりに着目すると、HP以外のメーカーのプリンタはほとんど「該当なし」になってしまいます。では、そのHPのプリンタで、8月(今年の秋冬モデル新製品が発表されていない段階)における、これらの条件をほぼ満たしているものを挙げると次のようになりました。

という感じで、どれも一長一短がありました。で、こう考えました。「HPに限らず、各社の秋冬モデルの新製品がもうすぐ発表されるから、それがどんなものか見てからにしようか」。
その後の動きを時系列で追ってみます。

2006年8月30日
「HPが中国で新製品を一斉に発表」。これによれば、Photosmart 3210の後継機種らしきPhotosmart C6180という製品が。でも、特に画期的な技術が新たに搭載されているわけでもなさそうなので、それほど魅力ないか? いずれにしても日本HPの発表待ちかな。

2006年9月26日
EPSONおよびキヤノンが今年の新製品の発表を行う。やはり私の挙げた条件には合致してなさそう。

2006年9月30日
たまたま立ち寄ったヨドバシカメラで、Photosmart 3210aが「現品限り15000円、ポイント15%」で売っているのを発見。いままでは27000円前後で売っていた製品なのでかなりお買い得か? しかも、予備インク6色セットも3150円で買えるとのこと。悩む……いったんは帰りかけて、でも戻ってやっぱり買ってしまう。配達(←無料だった)は来週の土曜日にしてもらう。
なお、Photosmart 3210aという型番は、Photosmart 3210に両面印刷ユニットが付属している量販店モデルらしい。

2006年10月3日
日本HPから新製品が発表される。やはり旧製品を買っちゃって悔しくなるようなものではなかった。

2006年10月7日
Photosmart 3210aが届く。

というわけで、かなり安くプリンタを入手できたのではないかと思っております。今回の勝因は、8月31日に今年の秋冬モデルの情報をかなり正確に知ることができたことにあります。もしこの情報が無かったら、9月30日にヨドバシカメラでの在庫処分価格を見ても「安いけど、でもこんなに安く投売りしてるってことは、もうすぐ発表される新製品が画期的なものだったりするのかも。やっぱり様子見だな」と思ってしまったことでしょう。
しかし、まあこううまく「勝ち」ってことはなかなか無いわけで、いつもは負けてばっかりいるわけで、収支を見積もるとはるかにマイナスなわけで。

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