家のPCで使っているMicrosoft Officeを2003にバージョンアップしたのが、去年の暮れのことでした。「プロダクトアクティベーション」とやらがなんとなくいやでずっとバージョンアップしていなかったのですが、去年の暮れに「1万円キャッシュバックキャンペーン」なるものをやっていて、その1万円に釣られて、バージョンアップしてしまいました。
まあ、いまさらOffice 2003かよ、という気もしたのですが、その当時聞いた噂によると次のOfficeではユーザインターフェースが大幅に変わる、ということらしく、だったら従来どおりの使い勝手の最新バージョンも手元においたほうがなにかといいかな、という気持ちもありました。
もちろん、家ではOfficeアプリケーションを使う頻度はそれほど高くないわけで、OpenOffice.orgのようなのを使うほうが金銭的な面ではいいのかも知れませんが、確定申告のときに必要経費にしてしまおう、とかそーゆー(以下略)。
ところで、Officeの各バージョン、いったいどう違っているのか、いまいちよくわからない私だったりします。職場ではまだOffice 2000を使っていますし、それにくらべてOffice 2003のどこがどうよくなったのか、と言われると、私が使っている範囲ではどこも変わっていないような……あ、そうそう、ひとつだけありました。
Excel 2000で、セルにメールアドレスとかURLを入力すると勝手にハイパーリンクの設定がされてしまいます。つまり、たとえば、
lepton@amy.hi-ho.ne.jp
と、メールアドレスらしき文字列をセルに入力すると、勝手に、
lepton@amy.hi-ho.ne.jp
というふうに、そこにリンクが設定されてしまうということです。すると、そのセルをクリックするたびに「メールの作成」ウインドウが表示されて、鬱陶しいことこの上ありません。で、Excel 2000では、この(「小さな親切、大きなお世話」的な)機能を無効にすることができないようなのです。ですから、毎度毎度、入力後に右クリックから「ハイパーリンクの削除」をする必要がありました。
それがExcel 2003では(Office XPは使ったことがないので不明)、この「大きなお世話」を無効にすることができるようになりました。参考までに、その設定方法は次のようになります。
これが、私が「Office 2003にして便利になったなあ、よかったなあ」と思える唯一の点です(たぶん)。
さて、ITproに「 Office 2007の新UIは「あまりに大きな賭け」(もしかすると、この記事はITpro会員の登録(無料)をしないと読めないかも知れません)という記事が載っていました。次期MS Officeではユーザインターフェースが大幅に刷新されるようで、そのあたりのレポートは、先日マイクロソフトが説明会を開いたこともあって、あちこちで読むことができます。そして、この記事にはこんなことが書かれています。
Office 2007は，多大なコストをつぎ込んでユーザーが習得したノウハウを損なおうとしている。
確かに、いまのOfficeは機能を継ぎ足し継ぎ足ししながら拡張してきたことがあからさまにわかる「この機能がなんでこのメニューにあるんだろう?」とか思わせるようなものですね。先ほど話題にした、ExcelでセルにURLやメールアドレスを入力したときに勝手にハイパーリンクが付加されてしまうのを無効にする設定も、いったいどこにあるのかかなり探し回って、それでも見つからずにgoogleに頼ってやっと見つけたものです。
「ユーザインターフェイスを極力変更しない」方針でバージョンアップされてきたOffice 2003までは、バージョンの違うOfficeアプリケーションをほとんど違和感なく使えたわけで、それは逆に言うと「Officeのどのバージョンでも一緒じゃん」と思わせてしまう結果になってしまったわけで、Microsoftとしてもここらで一発、ユーザインターフェースを大幅に変更して「こんどのOfficeは格段に使いやすくなりました(当社比)」と言いたいのでしょう。
まあ、そのことの是非については、私としてはなんとも言えないのですが、でも特に必要もないのにバージョンアップしておいて、こんな電話をかけてくるヤツがいっぱい出てくるんだろうなあ。
「2003で(←「Office 2003で」とすら言わない)○○のボタンを押して▽▽してたんだけど、2007だとそういうボタンが無いんだよね。どうしたらいいの? え? 知らない? なんで? お前、コンピュータ詳しいんだろ、けちけちしないで教えてくれよ」