新・闘わないプログラマ No.389

開発の現場


「開発の現場」という雑誌(ISBNが付いているから、正確には「雑誌」じゃないのかも知れませんが)に記事を書きました。雑誌に書くのは実はほとんど初めてだったりします。
雑誌の原稿、それも連載ということになると、何と言うか「締め切りに追われる」というイメージがありまして、できれば避けて通りたい方面だったりします。なにせ、本業の合間に書くわけですから、まとまった時間が取れるのは週末のみでして、「締め切りに間に合わないから頑張って書く」というのにも限界があります。これがまあ書籍でしたら、原稿が遅れたところで発行が遅れるだけで、笑って済まされる(のか?)と思うのですが、雑誌では、そういうわけにもいきません。
などと思っていたのですが「とりあえず季刊ですから、まあなんとかなりますよね?」と言われて、「じゃあ、やってみます」と思わず答えてしまった私。

Cについての連載記事を書いて欲しい、という依頼だったのですが、何回で終わる(終わらせる? 終わらせられる?)のか先がいまいち読めない状況で始まったので、あらかじめ連載回数を決めておかないと書くのが難しい「Cプログラミング入門」のような企画はとりあえず避けました。
で、最終的に残った案は、Cの文法を、あるキーワード(Cの文法で言う「予約語」のことではない)に沿って横断的に眺めてみよう、というものでした。連載のタイトルは「Cの文法、理解していますか?」です、えらそーなタイトルですみません。ここだけの話、私もすみからすみまで完璧には理解していません。そして今回(第1回)のサブタイトルは「“型”を意識しよう」です。基本型から配列型・ポインタ型といったものまで、「型」という側面でCの文法を横断的に眺めてみました。
編集部からの依頼では「10ページくらいで」ということだったのですが、最終的には12ページになってしまいました。実際にはこれでも涙を飲んで削った部分が結構あって、この倍くらいのページ数は欲しかったかも、と思っています。とは言え、「じゃあ、20ページあげるから書いて」と言われたとしても、今度は締め切りに間に合わないことは明白なわけで、このページ数はちょうどいい長さなのかも知れません。

そんなこんなで、書き始めたのが2月の終わりくらいのことでした。今回書くに当たっての資料はK&Rの第2版と、JIS規格書(JIS X 3010:2003)。それと、「C言語 FAQ 日本語訳」をときどき参照しました。JISの規格書は、今まではタダで見れる、紙をスキャンした見づらいPDFファイルを見ていたのですが、さすがにそれでは、ということで今回取り寄せました。
そして、どうにかこうにか書き上げて原稿を送ったのが3月末。あとは、校正やらなんやら細かい作業をやったりして、結構時間が取られてしまいました。試しに時給換算してみると……いやいや、止めておきましょう。
というわけで、「雑誌の原稿を書く」というのに初挑戦(いや、大昔に全然別の分野でやったことが無いわけでもないのですが)して、まあどうにかこうにか、なんとかなったかな、という感じです。
ちなみにいま、その第2回の原稿を書いている最中だったりします。なかなか進みません。現実逃避で、いまこれを書いています。

そうそう、これは秘密ですけど、って、こんなところに書いたら秘密でもなんでも無いような気がしますが、実はこの雑誌に、別名でもう一つ記事も書いていたりします。それも書いたので、時間が無くて大変だった、というのもあるわけですが。
特に隠すほどのことも無いことなのですが、「2つ記事書くなら別名で書いたら面白いですよね〜」という軽いノリで、そうなりました。どの記事か分かった方には、私よりの豪華プレゼントが……ありません。

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