新・闘わないプログラマ No.314

夢のある…


私も昔はソニーの製品には一目を置いてた一人だったりするわけですが、近頃のソニーの製品を見ると、どうにもこうにも「これ買いたい!」と思わせるような製品が見当たりません。昔のソニーと言えば、

というあたりが、私の認識でした。いま家で使っているソニー製品を探してみると、PC関連機器は(内蔵用光学ドライブのような部品まで含めて)1つもありませんでした。基板に乗っかっているICレベルの部品なら、もしかしたらソニー製品もあるかも知れませんが…あ、最近まで使っていたCRTがトリニトロンだった。
PC関連以外の製品は、と探してみたところ、古い順に、

ううむ、意外と少ないですね。あと、カセットテープのウォークマンとか、CDウォークマンとか、ラジオとか、まだあったような気がしますけど、どれも壊れています。というわけで、もしかするとここ10年くらいソニー製品は買ってないかも知れません。
さて、私から見た、近年のソニー製品の魅力の無さを象徴するような製品が3つあります。どれも去年発売されたものです。

まず1つ目が、以前にも言及したことがありますが、「QUALIA 016」というデジカメです。カタログスペックと値段とがこれほどつりあわない製品も珍しい。去年末に不具合のニュースが流れたときに、ユーザ数が133人であったことが判明したのですが、そのときの世間の反応では「このデジカメが133台も売れた事が驚きだ」というのが大勢だったようです。
もちろん、単なるカタログスペックでは表す事の出来ない高性能なデジカメなのかも知れない、という可能性は使ってみてもいない人間には否定できませんが、「湯川薫ニューヨーク紀行」というページを見る限り、この描写では…ねえ。

2つ目は、バイオノート505エクストリーム。小型化、薄型化、軽量化はソニーのお家芸だったわけで、それだけ見ればこのノートPCもその路線に沿っているわけですが、如何せん、本体内蔵の機能を省きすぎ、でもって値段高すぎ。これだけ機能を省いて「薄く、軽くなりました」と言われても、と思ってしまいます。あと、「最薄部○ミリ」とか言いたいために、キーボードを手前に持ってくるデザインにしてしまって、膝の上で非常に使いづらいキーボードの配置にしてしまっているあたりには疑問が残ります。

最後が、あのPSX ←音が鳴ってうるさいページです。PlayStation 2とハードディスク・DVDレコーダの融合にどんな意味があるのか、という話は置いておいたとしても、「なんかそれ、違うだろ」と思わせるところが随所に見られました。
ソニーの昔のビデオデッキと言えば、プロ用機器に迫るような編集機能を持った高機能だったりしたわけですが(もちろんハイエンドの製品の場合)、そういう「高機能な製品を作るソニー」というイメージから見ると、PSXの編集機能はあまりにもあまりにもお粗末です。いや、もちろんPSXはハードディスク・DVDレコーダとしてはローエンドに近い製品ですから「初心者にもわかりやすいように複雑な編集機能は敢えて搭載しなかった」という話も成り立たないわけではありません。でもソニーのイメージからすると、なんだかなあ、と思ってしまうのも事実です。
PSXの編集機能の問題点については、たとえば「元麻布春男の週刊PCホットライン PSXファーストインプレッション」あたりに詳しく載っていますので、興味のある方はご覧下さい。私はこれを読んで「こんな低機能な上にわかり辛い編集、やってられん」と思ってしまいました。

ここのところ個人的に買っている製品は、よくよく考えてみたら松下・東芝の、いわゆる一つのそういうメーカーの製品が多かったりします。
たとえば松下の製品ですと、

東芝の製品なら、

とまあ、散々ソニーをけなしてきましたが、そうは言っても今でもソニーは好きです。だからこそもっと世間があっと驚く、夢のある製品を出して欲しいわけでして、今回の話はオチも何もありませんが、これにて新年のご挨拶に代えさせて頂きたい、などと…。

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