新・闘わないプログラマ No.184

電子地図帳


子供の頃から地図を眺めるのが好きだったりする私なのですが、いままで(印刷物の)地図をかなり買い集めてきたりしているわけですけど、結構高いし、保存に場所を取る、というのがつらいところでした。
最近は地図ソフトも結構充実してきて、紙ベースの地図を買うことが少なくなりました。ここのところ、地図ソフトはノートPCにフルインストール(CD-ROMに入っている地図データも全部ハードディスクにインストール)して結構便利に活用しています。
そんな折、ゼンリンの地図ソフトがバージョンアップされて「ゼンリン電子地図帳 Z IV」になったので、早速買って使って見ました。

このソフト、全国994都市の市街地図を収録ってことで、この収録都市数の多さに惹かれて買ったわけですけど、確かに凄いです。何がって、CD-ROM10枚セットってところが。DVD-ROMなら1枚で済むみたいですが、うちにあるDVD-ROMドライブはiMacに付いているやつだけ…そもそも全部をハードディスクインストールをしてしまえば、CD-ROMの枚数の多さは気にならないだろう、ってことでCD-ROMの全国版を買いました。
で、早速インストールしてみたわけですけど、プログラム部分のインストールだけで600MBくらい必要になるようで、なんでそんなに要るんだろう、と思ったら全国図(あまり詳細ではない全国の地図データ)はプログラムと一緒にインストールされちゃうようです。あと、インデックス類とかも。なもんで、地図データのCD-ROM無しでも、あまり細かくは表示できないけど、とりあえず全国の地図を見ることだけは出来るようです。
さて、その次に各地図データのインストールをやったのですが、これが凄い時間がかかって大変でした。何せCD-ROM9枚、しかもうちにあるCD-ROMドライブは読み取り速度が遅いときている。結局、このソフトのインストールには1日掛かりということになってしまいました。
で、インストールの最中に思ったのですけど、なにやらコピーしているファイルの数がやけに多い。全部インストールした後に調べて見たら…

    場所:               E:\Program Files\ZENRIN
    サイズ:             3.87GB (4,159,166,947 バイト)
    ディスク上のサイズ: 4.52GB (4,854,292,480 バイト)
    内容:               ファイル数: 167,805、フォルダ数: 2535

ディスク使用量が4GB程度あるのは覚悟していたとは言え、ファイル数が16万個以上もある…。まあ、このサイズだとFAT16のパーティションにはそもそもインストール出来ないからクラスタサイズの問題は出にくいかも知れませんが、しかし、16万ファイル…。
ちなみに、このソフトをインストールしたノートPCの「C:\WINNT」の下のファイル数は8209個、「C:\Program Files」の下のファイル数は4045個。二つ合わせても、このソフトのインストールファイル数の10分の1以下。
いったい何にそんなにファイルを使っているんでしょう。もうこれだけあると、どんなファイルがあるのか調べて見る気も起こらなくなってしまいました。
んで、このソフト、本当はNTFSのCドライブにインストールしようと思ったのですけど、Cドライブに空きが無くて、止む無くFAT32のEドライブにインストールしたわけですけど、Windows2000からアクセスする場合、これだけ沢山のファイルを処理するってことを考えると、FAT32よりはNTFSの方が効率がよかったりするんじゃないかな、なんて思うのですけど、実際のところはどうなんでしょ?

とまあ、そういう文句(?)はこのくらいにしておいて、実際に使って見た感じですけど、市街地図の精度と掲載範囲はさすが昔から住宅地図を作っているゼンリンだけのことはあるなあ、と感じました。今住んでいる集合住宅も、昔住んでいた一戸建ての実家も、まあそれなりに建物の形が分かる程度正確だし(さすがに個人宅の名前までは掲載されていない…これはゼンリンの一番のメシのタネでしょうから、1万そこそこの地図ソフトにそこまで載せるわけには行かないでしょうね)、日本全土が一望できる縮尺から、一戸建ての家の形が分かる縮尺まで無段階でズームできるあたりは(私にとっては)感動モノでした。
というわけで、とりあえず市街地図の掲載範囲内を見る場合には、パソコン用の1万円程度の地図ソフトでも最近はここまで出来るんだなあ、と素直に感心したりするわけですが、ただ、その市街地図の掲載範囲を外れると、地図の表示がとたんにショボくなってしまうところはちょっといただけないかな、などと思ったり。
まあ、そのあたりはこのソフトのターゲットには入っていないのかも知れませんが、せめて道路くらいはもう少し書き込んで欲しいし(載っていない道路が結構多い)、地形がよく分からないし、間違いや古い情報も結構あったりして。
まあ、こういった市街地図の範囲から外れた場所の地図ってのは需要が少ないのかも知れませんし、他の地図ソフトでも五十歩百歩って感じですね。このあたり、国土地理院の5万分の1・2万5千分の1地形図なみのものが出てくれればなあ、などと思いつつ国土地理院のサイトを眺めていたら、「数値地図25000(地図画像)について」「数値地図50000(地図画像)について」なんていうのを見つけました。地形図をスキャンしたデータをCD-ROM化して売っているようですね。でも、単なるTIFFフォーマットのファイルじゃ扱いも面倒だし、そもそもこの値段じゃあ…ねえ。

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