山脇信徳展


●山脇信徳というと、武者組的には武者小路実篤と木下杢太郎の「自分の為の芸術」論争のきっかけとなった「停車場の朝」を描いた人だが、「山脇信徳−日本のモネと呼ばれた男−」展が高知県立美術館で開催中だ(2000年4月29日(祝)〜6月11日(日))。
●高校時代のデッサンから晩年の作品まで約200点を一堂に会した展観で、彼の全体的な活動を概観する良い機会だと思う。同美術館のホームページによると、東京芸大在学中に「停車場の朝」を発表、滋賀県や満州で教員生活を送ったのち渡仏、帰国後は出身地高知に戻り作品を発表するとともに郷土の文化発展に尽くしたとあった。
●この展示に関連して、山脇に宛てた志賀直哉らの書簡が新たに見つかったという記事が200年4月27日の高知新聞に載っていた。武者小路からのはがきも2通あり、山脇と志賀は白樺創刊の頃から親しかったそうだ。

(2000年5月28日)


ホームページへ戻る「白樺発見」(2000年)に戻る

(C) KONISHI Satoshi