◆ ヘッドアジマス角編
    1.基本
      VHS方式では、ビデオトラック間にガードバンドがありません。
      このガードバンドがない記録方式は、テープを無駄なく有効に使うために採用されました。
      しかしガードバンドはまったくの無駄だったわけではなく、隣接するビデオトラックからのクロストークを防止する役割があったのです。
      そこでVHSもべた記録を採用するにあたり、CH−1とCH−2のビデオヘッドにアジマス角を与え改善しています。
      VHSのアジマス角はCH−1とCH−2それぞれ逆方向へ6度傾いていますので、合計12度の差があります。

    2.もう少しお勉強
      VHSでは、輝度信号をFM変調して記録しています。
      その周波数は、シンクチップで3.4MHz、ホワイトピークで4.4MHzです。
      記録周波数としては非常に高いので、トラック間のクロストークはアジマス損失で効果的な改善が可能です。
      アナログオーディオヘッドのアジマスが少しずれると、高音が著しく低下するのと同じです。
      低域変換したカラー信号に比較して周波数の高い輝度には非常に有効なのです。

    3.雑学
      VHSに約1年先行したベータ−フォーマットも、ガードバンドのないべた記録を採用しています。
      角度はCH−1、CH−2各々逆に7度です。
      ベータフォーマットの輝度信号周波数偏移はシンクチップで3.6MHz、ホワイトピークで4.8MHzです。