BERNADETTE CARROLL

 1959年、ニュージャージー生まれ。スターレッツやエンジェルスのリード・ボーカルとしても活躍しました。フォー・シーズンズ・パティ・デューク、トニー・クリスティら、数多くのバック・ボーカルも務めています。

SINGLES

IMAGES RELEASE LABEL TITLE TIME WRITERS NOTES
62 Julia 1106 My Heart Stood Still 2:00 Ridgers - Hart オリジナルはスタンダードですが、うまくガール・ポップにアレンジされています。
レーベル色は、ストック盤がピンク、プロモ盤が緑のようです。
Sweet Sugar Sweet 2:00 Morris Bailey Jr. スタンダード然としたストリングスにささえられ、スローな曲を甘く歌います。
- 62 Julia 1108 The Humpty Dump 2:17 Tommy Falcon - J. Rodrigues バーナデットの若さはじける、元気さいっぱいの、ダンサブルなナンバーです。こぶしをきかせるところも可愛いです。トミー・ファルコンが作曲しています。
Laughing On The Outside 2:12 Ben Raleigh - Bernie Wayne 1946年にダイナ・ショアが歌い全米第3位となったクラシカルな作品。途中に語りを挟み、口笛のような音を使い、しみじみしたムードを醸しています。
このバーナデット版は、なんと56年を経て2018年にシングル・レコード(NUM 716 右写真)のA面として復刻されました。次の"Heavenly"をB面にカップリングして、クレオパトラのピクチャレーベルとなっています。Netflixのドラマ「End of the F***ing World」のエンディングで使われて有名となり、この再販につながりました。
64 Cleopatra C-5 Heavenly 1:55 Tom Di Cillis エキゾチックなポップ・ナンバーで、演奏に深いエコーがかけられ、ムードを醸しています。正に天にも昇るような素敵な仕上がりの曲です。この1枚のみ、トミー・ファルコンのマイナー・レーベル「クレオパトラ」からのリリースですが、前シングルがトミー・ファルコンの作曲だったことが縁だったのかもしれません。ピクチャー・レーベルで、クレオパトラに扮したエリザベス・テイラーがデザインされているのもうれしいです。
前述したように、2018年に"Laughing on the Outside"のB面としてシングル・ヴァイナルとして復刻されました。
(Pretty Bernadette) 2:10 Tommy Falcone こちらは、The Rhythm Ramblersによるインストゥルメンタルですが、やはり、トランペットやドラムスやパーカッションに深いエコーがかけられ、不思議な異国情緒が出ています。トミー・ファルコン自身の作曲です。
- 63 Laurie 3217 Nicky 2:12 R. Gaudio - N. Massi ローリーでのデビュー曲です。ドリーミーなティーン・サウンドで、文句無しです。フォー・シーズンズがバックを担当しているというのは間違いで、実際はフォー・ウィンズというグループのようです。
All The Way Home I Cried 2:13 N. Massi 古風なスタイルの、スローなナンバー。
64 Laurie 3238 Party Girl 2:20 E. Maresca - L. Zerato 全米第47位を記録した、バーナデットの代表作。イントロなしでタイトルを歌いだすあたり、インパクトたっぷり。男声とのコーラスもパワフル。途中で拍子を変えるのも素敵です。アーニー・マレスカの作曲です。
I Don't Wanna Know 2:20 J. Darrow - J. Gluck こちらは泣けるロッカ・バラード。エレキギターは古いですが、明るく素直な曲なので、ファンも多いはず。
64 Laurie 3268 Happy Birthday 2:32 E. Maresca - R. Lane - J. Collins 前曲と同じ、パーティ路線で売り出しましたな。同じくアーニー・マレスカのペンによる曲。とはいえ、ちょっとおとなし目です。明るい曲ではありますが、自分で自分の誕生日を祝っている内容ですから、盛り上がれなくて当然ですね。
Home Coming Party 2:27 R. Bluestone - P. Medley これもA面のイメージそのままな曲です。女声のコーラスは、エンジェルスをほうふつさせます。
64 Laurie 3278 The Hero 2:12 B. Nosal - P. Maheu フットボールのヒーローの悲劇を歌ったものです。ちょうどシャングリラスの「リーダー・オブ・ザ・パック」が同年ヒットしたことを受けて作成されたのかもしれません。電話で連絡を受けた主人公が泣きじゃくるシーンが挿入され、正直、聴いていてつらくなります。マイアミのラジオ・ステーションでは第9位を記録しました。
One Little Lie 2:17 Schlaks - Weiss A面と打って変わって、能天気な感じのノリのいい曲。
65 Laurie 3311 Don't Hurt Me 2:19 Carl Spencer - Ted Cooper バーナデットの歌のうまさが伝わって来る、スローな内省的な曲。ささやくような語りもグッド。サックスをはじめとするホーンズが派手でなく色を添えています。
Circus Girl 2:36 R. Adams - L. Kusik - A. Kasha サーカスのSEを挿入した、雰囲気満載なナンバー。バーナデットのオーヴァー・ダビングもいい味が出ています。
- 65 Laurie 3320 He's Just a Playboy 2:25 E. Greenberg - B. Baer - R. Schwartz 邦題は「素敵な彼はプレイボーイ」。ハンド・クラッピングや、カモメのSE、語り入りとヒットの要素はたっぷりですが、インパクトに欠け、なんとなくまとまりがない感じです。ローリー・レーベルで最後のシングルとなりました。
Try Your Luck 2:25 Ernie Maresca - Lou Zerato リズムの刻みが楽しい、技巧に富んだ曲です。久々にアーニー・マレスカがペンをとっています。おとなしいですが、こちらがA面でもいいくらいの佳曲です。ミーナが"Ta ra ta ta (Fumo Blu) " というタイトルで、イタリヤ語でカバーしています。
  64 Allegro Sound Studios Inc. Hold Back the Light of Dawn [acetate] 2:36 E. Maresca & L. Zerato この曲はTammys(1965)の完成度の高いバージョンやThe Other Two (1966)のロックなカバーがあります。バーナデットはそれらのデモ・レコーディングであるアセテート盤です。マイナー調で始まり不安がつのりますが、明るく転調して生ギターが小気味良いポップ・ソングになっています。
67 Mirasound Studios, Inc. Tell Him for Me [acetate] 2:06   10インチのデモ・アセテート盤です。アーニー・マレスカとのデュエット・バージョンもありますが、こちらはさらに珍しいソロです。バーナデットの声だと思いますが、もしかしたらコニー・スティーヴンスかもしれません。
Don't Go Away Mad [acetate] 1:54   アセテート盤のB面に収録されています。非常に奇妙なリズムの、変化に富んだ意欲作です。バカラックあたりを狙ったのでしょうか。

 


Collector's Records of the 50's and 60's Vol. 17 - Various Artists ('83 Laurie LES-4052)
ローリー・レーベルのレアな曲たちを収録するシリーズで、他のボリュームでもバーナデットのシングル曲が数多く収録されています。このVol.17には、レアなアーニー・マレスカとのデュエット・ソングが収録されていますが、これ以前にも他のコンピレーションで紹介されていたようです。
A6 Tell Him for Me Bernadette Carroll & Ernie Maresca 2:03 アーニー・マレスカとのデュエットですが、こんな完成度の高いグッド・チューンが未発表だったなんて! 明るく刻まれたテンポが小気味よく、二人のボーカルも冴えわたっています。



Teen Expo: The Cleopatra Label  - Various Artists (2018 Numero Group 074)
クレオパトラ・レーベルの2枚組コンピレーション(CDは1枚)です。バーナデットのレアな曲が3曲収録されています。
A1 Heavenly Bernadette Carroll 1:51 Tom De Cillis シングルでも発売されたエキゾチックなナンバー。
B5 When We're Older Bernadette Carroll 2:46 Lewis - Tommy Falcone 古いスタイルのスローなナンバー。
C7 Care a Little Bernadette Carroll 2:22 Tommy Falcone バーナデットの語りから始まるドリーミーな子守歌のような優しい曲。