’00年10月28〜29日万座温泉ツーリングレポート
10月28日(土)AM10:10少し出遅れたかと少々焦りつつ曇り空の中を出発。荷物になるのが嫌なのでライディングジャケットのインナーを付けて走り出したものの5分もしないうちに暑くなりやはりインナーを外すことに、ここでさらに5分のロス。
環八に出るといきなり混んでいる。集合はAM11:00関越高坂SA、空いていれば1時間は掛らない距離だろうが井荻からいきなり渋滞ではいったい何時間掛るか分かったものじゃない。渋滞を避け裏道を行くことにする。がこれが失敗だった、石神井公園駅の裏路地で2度目の立ちゴケをしてしまった。昨日念入りに前回立ちゴケしたところをタッチペンで補修したばかりだったのに(;_;)
裏道を抜け関越に入るとやはり混んでいる、所沢辺りからは完全に停止状態の渋滞だ、このまま渋滞にはまっていては集合時間に間に合わないのでやむなく路肩走行をする。路肩は砂が浮いていたり、段差があったりでそうそうスピードは出せないもののなんとか高坂には15分遅れで着くことが出来た。
2輪置場周辺に2人の姿は無かった。まだ誰も来ていないのだろうか。しかしすぐにまつさんが声を掛けてきた。集合時間の15分前には着いていたとのこと、30分も待たせてしまった事に恐縮する。が、ブラックバードさんはまだ来てはいなかった。11時に連絡が来てまだ東村山にいるとのことだった。そもそも11時高坂というのは無理な話だと思っていた。それというのも今日がブさんのCB750の納車日なのだ。朝一で単車屋に行って引渡しを受けその足でここへ来ると言うのだ。大体そういう時に限って何かあるものだ。後で話を聞くと10時に店に行くとまだ整備をしてるところだったそうで引渡しを受けたのが11時頃だったとのこと。
結局3人が揃ったのはPM12:30頃。ブさんは着くなり壊れたとなにやらメータ周りを見ている、どうやらケーブルが外れただけだったようだ、ケーブルを繋いで修理完了。まつさんはブさんのCB750はお気に召さないらしく買い換えだとぼろくそである。昼時ということでそのまま昼食を取ることにする。まだ出発してもいないのにいきなり食事である、ブさんとの旅は何時もエキサイティングだ。とはいえ土曜の昼真っ只中レストランも売店も強混みである、結局外の屋台でやきそばにホットドックを頬張る事になった。
PM1:00気持ち的にはこのまま帰ってもよかったんだがブさんのたっての願いで万座に向けて出発することに。昼過ぎから更に天候が悪くなり、もう寒かろうとジャケットのインナーを着けて走ることにする。
午後の関越はだいぶ流れるようになっていてある程度のスピードを出して走れた、そのためもうGパンでは寒かった。寄居PAで小休止。ここでブさんは寒いとオーバーパンツを穿く完全防備である。自分はオーバーパンツでは暑かろうと思い合羽の下をはくことにした。暖かいとは言えないが風を防ぐだけでも随分と違う。
藤岡JCの先上信越道に入ってからはさらに空いてかなり思い切ってスピードを出せた。9月の中央道ではぬゆわkm/hが限界だったが、今回はふわわkm/hまで出すことに成功。道がもっと空いていて根性さえあればまだまだ出せそうだがこの程度の空き様ではすぐに前の車に追いついてしまう。
横川SAで2度目の小休止。充分に休憩をして再出発。軽井沢ICを出たところでさらに一服。走っている時間より休んでいる時間の方が長いのではないかと思えてならない。
高速と軽井沢を結ぶ連絡道は車線の広いワインディングで楽しい道だった。さすがにリッターバイクだけあって軽くスロットルを開けるだけでぐいぐい登っていく。
中軽井沢を抜けてスケートセンターの脇を通り北軽へ向かって行く。するとかの西武の保養所グリーンホテルはなんと跡形も無くなっていた、唯一石段が面影を残すのみであった。
鬼押し有料のゲートで一服。さらに浅間山の目の前のドライブインで小休止。徐々に天候が悪くなってきた、浅間山は煙ってろくな景色を拝めなかった。今にも泣き出しそうな空からついにここで小雨が降り出してきた。幸い大した降りにはならなかったが、そろそろ日も傾いてきた、日のあるうちに万座に着きたいところだがこのペースではどうだろう。
浅間白根道のゲートで一服。ブさんが変な音がするとしきりに前輪の方を気にしている、またまたトラブル発生か。が目視では分からずそのまま出発。後ろから着いていくと、ジージーと確かに音が聞こえる、なにかのギヤがうまく噛み合っていないか何かが擦れているような音だ、気にはなるが緊急性はなさそうだ。
この先は結構なワインディングだった、ここで「乗れてる大図鑑」を実践すべく試みるがなかなかうまくいかない。
第2ゲートで一服の後、ブさんの単車に乗らせてもらうことにした。するとどうだろうCB750がこうも軽くこうも非力だったとは思わなかった、教習所ではあんなに重く力強く感じたのに。ZZRとのライポジの違いは一目瞭然だがその分乗り味もまるで違う。ZZRはオーバーステアリング気味のためコーナリング中はハンドルを戻し気味に抑えていないとならないのだが、CBはまるでその逆のアンダーステアリング気味でバンクさせると前輪が後から曲がってくるといった感じで楽にコーナリングが出来る。だが運転姿勢が立ち気味の為か操作性はそれほどよくなく、峠を攻めるにはいかにも不向きといった感じだ。
万座に着いた時にはもうすっかり日が暮れてしまっていた。以前スキーで来た時には小さいながらも温泉街があったような気がしていたが記憶違いなのだろうか。プリンスホテルの前は温泉街の趣とは程遠い。もう一登りするとスキーロッジ風の宿が空室ありの立看板を掲げているが温泉宿とは程遠い趣でこれではブさんが納得しないだろうと思い更に上がっていくと、ゲテレンデ前広場といった風情でその先にスキーロッジらしきものが見えるが営業してるかどうかも分からない。この先はダートになっていた為そこでUターンし戻ることにする。
取り合えず白根方面へと向かう、と直にホテル聚楽の看板がありあたってみることにするが駐車場はほぼ満車で混んでいることを予想させる。例のごとくブさんが確認に行くと程なく帰ってた。空室はあるらしいがどうやらブさんはここが気いらないらしい、観光案内所の場所を聞いて来たので行ってみると言う。時刻はもう5時を過ぎている大丈夫だろうか少々不安になるが、こういう時のブさんに意見しても機嫌を損ねるだけなので素直に従うことにする。
しかし観光案内所は既に閉まっていた、公衆電話ボックスの扉に各旅館の電話番号が書いてある。ブさんが目ぼしい所23個所に電話するがいずれも満室だと断られてしまった。どうやら今行った聚楽しかないようだ。念の為聚楽にも電話してみるが満室だという、僅か5分前の事である、この間に別の飛び込みの客がやったきたとは考え難い、すぐさまとってかえすことにする。着いた時にはとうとう本格的に雨が降り始めてしまった。ここで断られたらアウトだろう。今から草津まで行ってもはたして泊まれるかは疑問だ。雨の中東京まで帰るのはあまりに辛い、できればなんとかここで一泊したいものだ。フロントではやはり泊まれるとのことであった。さっきの電話はなんだったんだと思いつつ部屋へ向かう。
見た目は割と綺麗な2ベットの洋間と6畳程の和室のハイブリットタイプで3人が泊まるには十分な広さだが相当な安普請なのだろう廊下の声が筒抜けである。外は漆黒の闇で窓の外がどんな様子だか皆目分からない。翌朝見て見たら意外と広けた山腹から蒸気が吹き上がる地獄の様相であった。夕食は8時半からだという、一服した後風呂に行くことにする。
大浴場はちょうど食事時とあって誰もいなく貸し切り状態だ。浴室の広さは20畳程度か、天井が高くその天井付近に大型の換気扇が2機ゴーゴーと音を立てて回っている、硫化水素を逃がす為なのだろう、おかげて寒い。前にスキーの時に泊まった宿も屋根が吹き抜けになっていて猛烈に寒かったのを覚えている。お湯は白濁していてかなり硫黄臭く温度は銭湯並みのちょっと熱目、長湯するにはちと不向きだ。浴槽は桧製の長方形で10人程が入れそうな広いとも狭いとも言い難い大きさだった。洗い場は十分なスペースがあり、7・8個のカランが付いている。露天風呂は浴室の直ぐ外にあり5人程度が入れる正方形の桧作りだ。寒いとは言っても真冬ではないので露天風呂にはちょうどよい涼しさであった。ちなみに手ぬぐいはあったがバスタオルは無し。まだ食事には時間があるが小一時間程で上がるとちょっとした湯あたりなのか体のあちこちが痒くなった、特にき○○ま袋の裏が痒くて参った。やはり草津同様に泉質が強いのだろう。
部屋に帰って一休みしてから食事に行くことに。広間の席には猪鍋?、お作り、土瓶蒸しなどが並べられているものの基本的にはバイキング形式になっておりついつい貧乏根性が出て食べ過ぎてしまった。デザートのアイスクリームに手が出せなかったのが唯一の心残りとなった。
夜中に喉が渇いて何度か目が醒めた。昔よく泊まったスキー宿を思い出す。夜中暖房を炊く為空気が乾燥して喉がからからになるのだ。
29日(日)朝起きてみると、やはり雨である。しかし大した降りではない、空もこころなしか明るい、ブさんの暫くすれば上がるよの言葉どおりになること期待しつつ朝食に行く。朝食もバイキングである、夜と違い人数調整をしていない為大変な混みようである、なんだかラッシュ時のホームで慌しく駅蕎麦をかっこんいるような気分だ。これで一泊二食15k円は高い。
雨は止みそうに無い。AM10時、意を決して出発することにする。単車は雨でずぶ濡れである。なんとブさんのCBはたった一晩で赤錆だらけである、まつさんのと自分のはなんともないこれはいったいどうした訳か。しかし人のを笑っている場合ではなかった、ZZRのエンジンを掛けてみるとマフラー直下から白煙が上がる。排気漏れだ、どおりで乗っている時に排ガス臭い訳だ。
雨のなか山の上を行くのは危険と判断し素直に来た道を戻ることにした。帰り道は転倒しないよう最新の注意を払いつつただただ走る。
中軽から信越線を越すまでけっこうな渋滞であった。そこから先高速までの道は空いていたが、往きは楽しかったワインディングも雨の下り道で大変な緊張を強いられた。
高速に乗ったのは正午頃。この時間に帰路に着く人はそう多くは無いのだろう、思いのほか空いていた。
横川SAで昼食を取ることに。食堂は混んではいたものの10分程の待ちで座れた。峠の釜飯で有名なあの「おぎのや」である。久し振りに釜飯を食べたが高い上にちっとも美味くなかった。碓氷峠の頃はもっと美味かったような気もするが以前食べたのは10年以上も前の事なので気のせいかもしれない。
次に休憩したのは寄居PA。雨は相変わらず小降りながらも降り続けていた。ライディングウェアとオーバーパンツのおかげで体は冷えずに済んだが、手は使い古しのスキー用グローブだった為防水効果がまるで無く雨が染み込みすっかりかじかんでしまった。せめて防水スプレーを吹き掛けてくればよかったのだが出掛けにそこまで気が回らなかった、というかスキーをしなくなって早5年、そういや使っていた頃から防水効果はとうに薄れていたのだったのだがそんなことはすっかり忘れてしまっていた。
鶴ヶ島JCでブさんと別れまつさんと二人一路練馬へ向かう。所沢辺りから混んできたが渋滞したのは練馬の料金所手前1km位からだった。練馬の料金所はまつさんの言うとおり一番左のさらに外側に2輪専用の料金ボックスが設けられていた。これはいいサービスだと思うので是非他の料金所でも採用してもらいたいものだ。
高速を降りると目白通りは渋滞していた。往きに立ちゴケをしていたので裏道はどうしようかと思ったが耐え切れずやはり行くことにした。とはいえまつさんとつるんでいるので谷原の交差点を避けるだけの最小迂回路に留めた。
環八は空いてはいなかったが渋滞というほどでもなかった。井荻トンネルでまつさんと別れると、家に着いたのは4時前だった。いつの間にか雨は止んでいた。どっと疲れが出た。