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Solaris 8 UR3 1/01 より提供される Diskless Client Management CLI のセットアップ方法の簡単な手引きです。
Diskless Client システムを構築する環境の作成及び、設定に必要な情報を収集します。
OSサーバにする host に Solaris をインストールします。留意すべき点は、Developer クラスタ以上のクラスタでパッケージがインストールされること (SUNWdclnt が必要なため) と、OSサービスは /export 下にインストールされることから /export スライス (或いは /export を含むスライス) に適した容量が必要です。(別々の OS の client 2つ入れるのに 1.3GB ほどあればいいそうです、みかくにん情報。)
Diskless Client Management CLI に必要な SUNWdclnt パッケージを確認します。
# pkginfo SUNWdclnt |
クライアントマシンのホスト名、IPアドレス、MACアドレスの情報が必要になりますので用意しておきます。クライアントに使用するホストでネットワークを使用できるOSが起動していれば以下の方法で調べることができます(サブネット内にホストが存在する前提です)。
# ping sloop |
またサブネット内にインストールサーバやブートサーバが存在する場合は、それらのサーバのクライアントに対するブート情報を削除しておきます。
# pwd |
OSサービスを設定する smosservice コマンドを説明しています。smosservice コマンドには add, delete, list, patch の4つのサブコマンドが存在します。
クライアントのアーキテクチャに合致するOSサービスをセットアップします。以下のように smosservice コマンドに add サブコマンドを指定します。
この例では、サーバ: galley に対して x86 OSサービスを developer クラスタでセットアップしています。また、数行に分けてコマンドを入力していますが実際は1行で入力しても構いません。
この例では x86 client を install しますが、サポートされる client は SPARC だけです。
# ./smosservice add -H galley:898 -u root -p passwd-dayo -- \ |
上記例で使用している smosservice のオプションに関して以下に一覧します。
OSサーバへの認証に関わるオプションで、全てのオプションは省略が可能です。
argument | notes |
---|---|
接続するサーバ名とそのポート番号を指定します。ポート番号を省略するとデフォルトのポート番号である 898 に接続します。ポート番号とホスト名の両方を省略すると、localhost の ポート番号: 898 に接続します。(省略時の動作はみかくにん) | |
認証のためのユーザ名を指定します。このオプションを省略するとコマンド実行のユーザが認証に使用されます。(基本的には root で実行されるように指定します) | |
-u で指定したユーザ名のパスワードをコマンドライン上で指定できます。このオプションを省略する場合はコマンド実行中にパスワードの入力を促すプロンプトが表示されます。 | |
このオプションに続いて、サブコマンドへのオプションを記述できます。 |
argument | notes |
---|---|
Solaris CD イメージへのフルパスを記述します。 | |
セットアップするOSサービスのアーキテクチャ及びプラットフォームを記述します。instruction_set.machine_class.Solaris_os_version の形式で指定します。例えば次のようになります。sparc.sun4m.Solaris_2.7 とか i386.i86pc.Solaris_8 とか。(x86 client は未サポートです) | |
セットアップするOSサービスのクラスタを記述します。SUNWCXall, SUNWCall, SUNWCprog, SUNWCuser のいずれかになります。(SUNWCreq は未サポートです。sun4u は SUNWCXall だけサポートされています。) | |
インストールするロケールを指定できます。以下のように記述できます。-x locale=ja,ja_JP.PCK,ja_JP.UTF-8 |
インストールされているOSサービスの一覧を表示できます。以下の例では認証オプションを省略して(省略できる環境で)実行しています。i86pc、sun4u の2つのOSサービスがリストアップされています。(くどいようですが x86 client はサポートされていません)
# ./smosservice list |
OSサービスに対してパッチを適用します。
システム上のOSサービスにスプール及び適用されているパッチを一覧表示します。
以下はパッチが適用されていない環境での実行例です。
# ./smosservice patch -- -P |
適用するパッチはスプールディレクトリ /export/diskless/Patches/ に追加されます。このスプールへの追加によって、削除される適用済みのパッチがある場合、そのパッチは /export/diskless/Patches/Archive へ格納されます。新しく適用したパッチがバックアウトされた場合は、/export/diskless/Patches/Archive に格納されたパッチが復元されます。(この辺みかくにん)
以下はパッチを追加する例です。
# ./smosservice patch -- -a /net/casper/export/dcm_patch/s28/109087-01 |
追加されたパッチを確認します。
# ./smosservice patch -- -P |
追加したパッチをOSサービスのオフラインコピー (クローンとも呼ぶようです) に同期させます。これは少し時間が掛かります。
# ./smosservice patch -- -m Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. # |
パッチの適用をOSサービスに反映します。
# ./smosservice patch -- -U Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. # |
パッチが適用されたか確認します。
# ./smosservice patch -- -P Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. Patches In Spool Area Os Rel Arch Patch Id Synopsis -------------------------------------------------------------------------------- 8 sparc 109087-01 SunOS 5.8: atok8 terminates "Shell widget modeShell Patches Applied To OS Services Os Service Patch -------------------------------------------------------------------------------- Solaris_8 109087-01 Patches Applied To Clone Areas Clone Area Patch -------------------------------------------------------------------------------- Solaris_8/sun4m # |
上記の例で使用している patch サブコマンドに使用できるオプションを一覧します。
argument | notes |
---|---|
スプール及び適用されているパッチを表示します。 | |
パッチをスプールディレクトリに追加します。 | |
スプールされたパッチとそれぞれのOSサービスのオフラインコピーを同期させます。 | |
-m オプション実行による変更をOSサービス及びクライアントに反映させます。この操作の後はクライアントをブートし直す必要があります。 |
クライアントを設定する smdiskless コマンドを説明しています。smdiskless コマンドには、add、delete、list、modify の4つのサブコマンドがあります。
OSサーバに対しクライアントを登録します。以下のように smdiskless コマンドに add サブコマンドを指定します。この例ではサーバ: galley に対し、sloop というホスト名の x86 ホストを設定しています(x86 client は未サポートです)。コマンド入力は2行に分かれていますが1行で入力可能です。
# ./smdiskless add -H galley:898 -u root -p passwd-dayo -- -i 192.168.5.216 \ |
smdiskless コマンドの認証オプションは smosservice コマンドのそれと同じものが使用できます。smdiskless コマンドの add サブコマンドへのオプションを以下に列挙します。
argument | notes |
---|---|
aaa.bbb.ccc.ddd の形式でクライアントのIPアドレスを指定します。 | |
クライアントのMACアドレスを指定します。 | |
クライアントのホスト名を指定します。 | |
クライアントのアーキテクチャ及びプラットフォームを指定します。書式は smosservice add サブコマンドの platform と同様です。 |
以下のオプションはデフォルト値が定まっており省略可能なものです。
argument | notes |
---|---|
クライアントのルートディレクトリの位置をOSサーバ内に指定できます。省略時のデフォルトでは /export/root/client_name になります。 | |
クライアントのスワップファイルが作成されるディレクトリを特定します。省略時のデフォルトでは /export/swap/client_name になります。 | |
クライアントのスワップサイズをメガバイト単位で指定します。省略時のデフォルトでは 24MB となります。 | |
クライアントの dump ディレクトリを特定します。省略時のデフォルトでは /export/dump/client_name になります。 | |
クライアントの dump サイズをメガバイト単位で指定します。省略時のデフォルトでは 24MB となります。 | |
クライアントの root パスワードを設定する手続きを行う場合に指定します。省略時には root パスワードは設定されません。 |
以下のオプションはクライアントの最初のブート時に sysidtool によって設定されるものをあらかじめ指定する場合に使用します。
argument | notes |
---|---|
クライアントのタイムゾーンを指定します。省略時はOSサーバと同一に設定されます。(みかくにん) | |
クライアントのネームサービスを指定します。省略時は none になります。 | |
上の ns=.. でネームサービスを指定する場合、そのサーバを指定します。ns=NONE の場合だけ省略できます。 | |
クライアントのシステムロケールを指定します。省略時はOSサーバと同一になります。 | |
クライアントの root パスワードを指定します。省略時は root パスワードが設定されません。 | |
クライアントのシステム設定情報を記述した sysidcfg ファイルのパスを指定できます。 |
セットアップされているクライアントの一覧を表示できます。以下の例では認証オプションを省略して(省略できる環境で)実行しています。sloop、kayak の2台のクライアントがリストアップされています。
# pwd |
OSサーバ内のクライアントのMACアドレス情報とタイムゾーン情報を変更できます。
smdiskless modify の実行例です。この例ではMACアドレスを変更し、タイムゾーンをPST8PDTに設定しています。
# ./smdiskless modify -- -e 0:1:2:8a:e9:d1 -n sloop -x tz=PST8PDT |
smdiskless modify サブコマンドで使用するオプションを以下に挙げます。
argument | notes |
---|---|
クライアントのMACアドレスの変更値を指定します。 | |
クライアントのホスト名を指定します。 | |
クライアントのタイムゾーンを指定して変更が可能です。 |
OSサーバ上のクライアントを削除する方法です。
以下は sloop を削除する例です。
# ./smdiskless delete -- -n sloop |
以下では smdiskless list を実行して、sloop のエントリーが無くなったことを確認しています。
# ./smdiskless list |
smdiskless delete サブコマンドで使用するオプションを以下に挙げます。
argument | notes |
---|---|
クライアントのホスト名を指定します。 |
パッチを削除する方法です。
OSサービスに追加されているパッチを削除する例です。
削除する前の様子を見てみます。109087-01 が適用されています。
# ./smosservice patch -- -P Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. Patches In Spool Area Os Rel Arch Patch Id Synopsis -------------------------------------------------------------------------------- 8 sparc 109087-01 SunOS 5.8: atok8 terminates "Shell widget modeShell Patches Applied To OS Services Os Service Patch -------------------------------------------------------------------------------- Solaris_8 109087-01 Patches Applied To Clone Areas Clone Area Patch -------------------------------------------------------------------------------- Solaris_8/sun4m # |
パッチを削除します。
# ./smosservice patch -- -r 109087-01 Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. # |
パッチが削除されたことを確認します。
# ./smosservice patch -- -P Authenticating as user: root Type /? for help, pressing <enter> accepts the default denoted by [ ] Please enter a string value for: password :: Loading Tool: com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley Login to galley as user root was successful. Download of com.sun.admin.osservermgr.cli.OsServerMgrCli from galley was successful. There are no patches spooled # |
smosservice patch サブコマンドのパッチの削除に使用するオプションを以下に挙げます。
argument | notes |
---|---|
指定のパッチをスプールエリアから削除します。 |
OSサービスを削除する方法です。
以下は IA-32 Solaris 8 のOSサービスを削除する例です。(x86 client はサポートされてないです)
# ./smosservice delete -- -x rmplatform=i386.all.Solaris_8 |
以下では smosservice list を実行して、i386.i86pc.Solaris_8 エントリーが削除されたことを確認しています。
# ./smosservice list |
smosservice delete サブコマンドで使用するオプションを以下に挙げます。
argument | notes |
---|---|
削除するOSサービスのアーキテクチャ及びプラットフォームを記述します。instruction_set.machine_class.Solaris_os_versionの形式で記述します。machine_class は all だけが使用可能です。 |
とかいろいろあるです。