2010.10.29 奥華子 戸田市文化会館

CONCERT TOUR '10〜'11 弾き語り〜4th Letter〜

奥華子さんがPf・Key弾き語りで全国を回るツアーも4回目となりました。
昨年の3rdLetterは不参加だったので分かりませんが、今次ツアーは舞台上に公園風のセットが
置かれたり、照明による演出もあったりと、純粋に「歌を届けに行く」という当初の概念とは
多少変化が生じてきているようでした。
下手側に置かれたKeyでの弾き語りはM3,7-9,(12),19,20。それ以外は上手側のPf弾き語り。
演奏の節目節目で深々とお辞儀。MCの際には別のマイクを手に舞台上を左右に歩きながら…と
観客への気遣いも見せてくれます。

8月発売の5thアルバム「うたかた」が中心の選曲で、ワタクシとしては痛恨の予習不足。
しかしそれだけに各曲を新鮮に聴くことができました。片恋(未達・離別)を主題にした歌が
多いのは従来どおりですが、各々の歌詞の思いが深化しているように感じられました。
添えられた曲との相乗効果がさらに高まった、ということでしょうか。
珍しく数カ所で明かなミスタッチこそあったものの、歌唱は総じて安定していました。

「母親が今日のコンサートに来るのだけれど、『戸田公演』を『戸田公園』と勘違いして
一駅手前で降りてしまった」とMCで微苦笑を誘った後、2004年頃からかけるようになった
伊達眼鏡の話から自分の顔が「柔ちゃん」「北斗晶」「千代大海」に似ているという話、
さらには観客から埼玉県の名物を挙げてもらって即興曲(M9 こばとん・草加煎餅・
さきたま古墳・クレヨンしんちゃんを採用)を作って場内を沸かせます。
一転してカバー曲のM10はグランドピアノで弾き語り。テンポを落としただけでなく、奥さん
独自の編曲で、原曲とは全く異なる世界を描き出していました。
M12では歌唱指導があった後、カラオケが流れ出します。あれ?っと思っていると前奏で
トランペットを吹き始めます。そのまま客席に降りていき場内を巡りながら歌うという
驚きの企画。合唱もうまく決まって盛り上がりは最高潮に達しました。
息を整えながらのMCでは小4の頃から習っていたトランペットのおかげで東邦音大に入学
できたこと、そこから現在の音楽活動へとつながっていることを話していました。
また、アルバム全体を通じての考えとして「泡沫(うたかた)は儚いからこそ大切なのだ」と
いうことがある、とも語っていました。

アンコールは「5枚目のアルバムは制作が遅れてしまった。何のためにアルバムを作るのか
分からなくなってしまったから。しかし気がついた。みんなに聴いてほしいから。みんなに
会いたいから。だからアルバムを作るんだと」と前置きして無伴奏で歌い始めたM19、そして
「どんどんメドレー」と称してアップテンポの明るい曲を3曲メドレーにしたM20と、なかなか
強力な繋ぎ方。自由のカメのリフレインは会場全体での大きな合唱となりました。
締めくくりはマイクを使わずにご挨拶。何度も何度もお辞儀をし、名残惜しそうに振り返りつつ
舞台を去っていきます。そして終演後の影アナは奥さん自身というお楽しみまでついていました。
2時間半の『手紙』は観客一人ひとりの心にしっかりと届いたことでしょう。 ..

1 rebirth
2 魔法の人
3 ガラスの花
4 羽
5 ガーネット
6 恋
7 逢いたいときに逢えない
8 CMメドレー ガスト〜マスト
9 埼玉のうた(即興曲)
10 Runner《爆風スランプ》
11 秘密の宝物
12 虹の見える明日へ
13 楔
14 トランプ
15 パズル
16 泡沫
17 木漏れ日の中で
18 初恋
(encore)
19 元気でいてね
20 Birthday〜Happy days〜自由のカメ
2010年IndexTopPageBBS
著作権情報 : © SAKAGUCHI toshihiko 2010 toshicha@estyle.ne.jp