2008.06.01 百瀬あざみ,拝郷メイコ 高田馬場 四谷天窓

GARDEN

天窓へは高田馬場移転後初めて行きました。3階の扉前から階段に並び、整列順に入場します。
この日は二人の作る「庭」に観客が訪れる、という設定。丸椅子と座敷にいっぱいの観客が
集まり、庭造りに参加しました。開演前に立見客が出る盛況ぶりです。
フライヤーと併せて小さなカードと種を小袋に入れたものが配られました。

◇百瀬あざみ
Gt弾き語り。裏声風に聞こえる歌声で、高音に一瞬のキレがあります。張り上げると微妙な
制御ができないあたりは今後の課題でしょうか。「昨日でライブを始めて5年」とのことで
経験は十分に積んでいるものの、自ら『影響を受けたアーティスト』という拝郷さんとの
共演で緊張もあったのかもしれません。
「やりなれません」と前置きしつつ手拍子を求めたり(M6)合唱を求めたり(M7)と、ライブを
盛り上げようと頑張っていましたし、1曲ごとに丁寧にお辞儀をする様なども好印象。
#ただ、喋り声の質感や「イェイ!」を連発するあたり、SHUUBIさんのようでした。
拝郷さんとは「GARDEN」にちなんで花の何かを作ってこようということになり、百瀬さんは
ひっかき絵を描いてきていました。
この日が18歳最後の日。半年前から手帳に「何かする」と書いていたそうで、そうしたら
天窓からライブを持ちかけられたそうな。「感無量、悔いなし!」と話していましたが、
そういう充実感は聴く側にもしっかりと伝わってきました。 ..

1 恋路
2 水色の空
3 君色
4 雨の日
5 夜明け前
6 めだまやきの唄
7 かざぐるま
8 Life
9 バイバイ
10 リアル
11 幸せの声

◇拝郷メイコ
15分ほど転換に時間をとって拝郷さんの出番になります。サポートなしのGt弾き語り。
こちらは「胸を貸す」とでも言いましょうか、いつもながらに堂に入ったステージ運びで
百瀬さんにお手本を見せるかのよう。「緊張したらみんなのことをカボチャだと思っても
いいかな?」などと話し、盛んに笑いを誘います。
拝郷さんは小さなプランターに種をまいたのが7日前。発芽まで7〜14日かかるものだった
そうですが、この日の朝ひとつだけ芽を出したので、百瀬さんの絵と共に飾られていました。
小学校で朝顔を播いて以来だそうで、その時は弦を巻く棒を買ったのに「悲しい結果」に
終わったそうな。
入場時に配られたカードは二人の手作りで102枚。準備の途中でくじけそうになったけれど
百瀬さんに「大変だけど、やれば終わります」と言われてしまったとか。「自分が忘れて
しまったものを唄っている。彼女が私の歳になったとき、どんな歌を唄っているか楽しみ」
「育てたり続けたりするのが苦手。でも唯一、歌をやめずに続けている自分が誇り」等々の
MCからも感じられますが、百瀬さんの真摯な姿勢からなにがしかの影響を受けたようです。
そんな思いを秘めて急遽歌った(らしい)M6は迫力がありました。 ..

1 エソラジ
2 ふと
3 変身願望
4 どれどれの唄
5 君恋唄
6 トマトスープ
7 帰り道
8 グライダー
9 ソイトゲヨウ

◇フィナーレ
アンコールの拍手に導かれ拝郷さんが登場して百瀬さんを呼び込みますが、拝郷さんは
「譜面を忘れた」と楽屋に退いてしまいます。これが実は仕込みで、百瀬さんの一日早い
誕生日を祝う企画。ケーキを持ってしずしずと再登場します。そして♪せぇの〜 のかけ声で
観客やスタッフと共に『Happy Birthday』を唄う…という段取りでしたが、19本立てた
ローソクのうち18本が空調の吹き出しで消えてしまうというハプニング。辛うじて1本
残って事なきを得ました。場内が爆笑と暖かい空気に満ちあふれたのは言うまでもありません。

セッションは百瀬さんの命名のきっかけでもあるという曲で、百瀬さんは鍵盤ハーモニカを
間奏で吹いていました。2声のハモリがキレイでした。

1 少年時代 [井上陽水]

3時間、笑顔がいっぱいの心地よいイベントでした。
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