2004.12.12 矢野絢子 表参道FAB

ナイルの一滴 〜ひやいひやい〜

初の全国ツアー、その3日目です。17時開場、17時半開演という早い時間帯ですが、大勢の
観客が集まっています。場内は案の定オールスタンディングでした。10分押しで開演。

ステージ上にはグランドピアノ、下手奥にスタンドライトが置かれています。

1 氷の世界
  絞り出すような声。PAなど不要と思わせるほどの迫力を感じます。

2 闇の現
  M1で使ったブルースハープのホルダーを首から外さず、左肩にまわしてそのまま歌います。

MC>ようこそおいでくださいました。ゆっくりとお楽しみください、立ってね(笑)。
  東京はひと月ぶりに来た。相変わらずあちこちで工事をしている。永遠に未完の街。

3 夕闇
4 坊や
5 火 ひやいひやい
6 ニーナ

 歌い終えて、横の机の周りをひとしきり捜し物。「無いんです!」と一言発して
 ステージを下がり、ややあって戻ってきます。

7 ゼンマイ仕掛け
  イントロで舌なめずりしながら客席を眺め渡します。

8 ひとりのうた

MC>ライブDVDが発売された。みんな持ってますよね?!(笑) 時々姿勢を正すために
  ビデオを撮ることもあるが、自分で見ることは滅多にない。見る前から「やだなぁ
  私が歌ってるんだなぁ」と思っていたが、DVDを見てみたら私が歌ってました(笑)。
  初めてのアルバムを出した時の私が歌っている姿が作品として残ったのは光栄です。
  10年後に見たら「青いなぁ」と思うのかも(笑)。
  来年1月に3rdシングル『氷の世界』を発売する。カバーに挑戦。あの曲はすごく
  難しい。先日福岡でライブをした時、陽水さんの地元なのに『氷の世界』を知らない
  人がいてびっくりした。名曲です。ご本人の歌を聴いてみるといいと思う。私の歌を
  聴いた後にね(笑)
  普段は同じ所(高知「歌小屋の二階」)で歌っている。出不精。今回ツアーということで
  会場を下見して自分が歌う姿を想像したりして、音を作り上げていくおもしろさも感じた。

9 十二月
10 ナイルの一滴

 何度も何度もお辞儀をしてステージを一旦退き、拍手に嬉しそうな表情で再登場。

MC>アンコールありがとう。アンコールですよね?!(笑)
  今月はライブ14本。今年を終わらせるための儀式だと思う。一年が終わると思うと
  せいせいする。来年の抱負は「のびのびと のびのびのびと のびのびと」
  自分のやっていることをもっと深く掘り下げて、でものびのびとやっていきたい。
  あと、口を開いてピアノを弾きたい。つい歯を食いしばって弾いてしまうから。

E-1 "明日の晩は二人で行こう サンタの親父の〜"
 2 てろてろ

再び丁寧にお辞儀をしてステージを去る矢野さん。密度の濃い1時間半でした。

今回はサポートなし、要所でブルースハープを吹きながらのステージでした。
ピアノ演奏は粗いところもありますが、歌の世界を壊すものではありません。むしろ
内に秘めた気迫のようなものを強く感じます。口を大きく開いて一言ひとことをはっきり
発音するのも同様です。MCはかなりこなれた雰囲気も出てきました。

それにしても、新譜にカバー曲を持ってくるとは驚きです。自作曲で良いものがたくさん
あるにも関わらず他アーティストの作品を発売するのですから。「よく知られた楽曲で
知名度を上げよう」などというつまらない目論見ではないと思いますが....。 ..
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