2003.03.20 松本英子,加藤いづみ 渋谷BOXX

君への音

会場到着が開演予定ギリギリ。入り口にも人があふれていて2時間の立ち見を覚悟しましたが、
幸運にも座ることができました(座席は120席ほど)。予定よりやや遅れて開演となります。
サポートはKey,Bs,Dr(Perc),Acc(Chor),Gtです。

1 思いの花束
  賑やかなナンバーで幕開けです。場内を見回して嬉しそうな表情の松本さん。

2 Brunch Time
  ボサノバタッチのアップナンバー。

MC>こんな始まりだと思ってましたか?(笑) 今回は「君との音」ということで、皆さんと
  一緒に楽しめる構成にした。ソロライブは約3年ぶり。その頃から知っている人は
  お久しぶり。初めましての方もたくさんいらっしゃるでしょう。
  ゆったりリラックスしながら、それでも刺激的にやれたらと思っている。
  私たちもバンドも楽しんでやりたいと思うので、皆さんも舞台に上がってくるくらいの
  勢いで、そんな曲はあまりないけれど(笑)感情をぶつけてくれたら、と思う。
  (BsのトラブルでPAにノイズがのってしまい、曲に入れず)私がつなぎますね(苦笑)。
  春は別れの季節でもある。これから歌う3曲はそれぞれいろいろな形の別れがある。
  皆さんの中でもどこかに重なる部分があれば嬉しい。

3 君に会いたい
  バラード。好きな1曲です。

4 ワインの匂い
  オフコースのカバー。これもボサノバ風です。

5 いつも通り

MC>最後の曲は別れの唄とは思えない(明るい曲調)、suger babeのカバー。
  オフコースは、今日見たところリアルタイムの方が多いような(笑)私は産まれるちょっと
  前の曲。M5は強い女性だと思う。
  別れもあるけれど、去年大学を卒業し音楽一本に絞っていく中で、音楽の世界でたくさん
  出会いがあった。こうして聴きに来てくれるお客さんともそうだしアーティストさんとも。
  (出会いを絡めてのメンバー紹介)
  Gt 大西雄介 昨夏のカフェライブ以来。「若いギタリスト」をご所望だったとか。
  Acc 良原リエ Gtと同様。「アコーディオンへの見方を変えてくれた。バンドの料理長」
  Dr たかおとしゆき 初参加。「喋らなければいいんだけど。下ネタ担当」
    松本さんによれば「ドラマーはエッチな人が多い」のだとか。
  Bs かじのひでき 初めてのバンドスタイルの時以来。
  Key 内田美雪 デビュー以降ずっとの付き合い。

  さて、仲間ということで、先輩であり勝手に親友だと思っていますが、ゲストを紹介します。
  ゲスト早いでしょう? もう持ち玉を使っちゃいます。加藤いづみさん!

い>呼ばれないかと思ってドキドキしちゃいましたよ(笑)
英>いづみちゃんと出会ったのは去年の春。
い>1年経ってないんだよね。
英>濃い一年
い>よくいろんな人のコンサートに一緒に行くんだけど「妹さんと来てた?」って言われて。
英>私は喜んでるんですけどいづみちゃんはねぇ....
い>(笑)そんなことないよぉ
英>プライベートでも映画見に行ったりボーリングしたり
い>ヤキモチ焼かないでね(笑) 何もありませんから。今はね(笑)
英>いづみちゃんと出会って「こんなに言葉を大事にして歌っているアーティストがいるんだ」
  ってステキだなって思いました。レコーディングも一緒にしました。それを歌います。
  戦争もはじまっちゃったので
い>今日ニュースを見ながら「英子ちゃんはどんな気持ちでステージに立つのかな」って。
  こうやって唄っていられるのは幸せだなって
英>ホント。戦争が始まったのにこんなに晴れていて、今日も普通に電車に乗ってきたけど
  不思議ふしぎって思って。でも唄で表現するのが、自分がやるべきことかな。
  この曲を皆さんにお届けします。

6 花(with 加藤いづみ)
  声質が似ていることもあり、ハモリが綺麗に決まっています。

い>この歌、今日は沁みたなぁ
英>一緒に歌えて良かったです
い>一緒に歌っていて同じ気持ちを感じる人だなぁって思って。あるでしょう? 「あ、この
  人とは同じ空気が流れてる」って感じました。だから英子ちゃんの久しぶりのソロライブに
  「歌いに来てほしい」って言われてすごく嬉しかったです
英>先輩、ありがとうございます
い>なんかね、「先輩の言うことは絶対なんで」って(笑)
英>絶対ッス(笑) いづみちゃんのうたですごく好きな歌があって、その唄を歌ってもらおうと
  思います。この曲はまだCDになってないんですよね
い>今レコーディングをしてて、夏ぐらいにはアルバムができそう。
英>今のところは未発表なのでライブやイベントでしか聴けない、貴重な唄です。是非皆さんに
  味わっていただきたいと思います。
い>松本先生が好きだと言ってくれる唄を歌います。(Keyのミューミューさん以外は
  ステージを下りる)今日は女性のピアノで歌えるのでドキドキしています。

7 君のこと(Vo.加藤いづみ)
  目の前に光景が浮かび上がってくるような、表現力ある歌いっぷりです。

い>どうもありがとうございました。皆さん英子をよろしくお願いします
英>すごいいい曲でしょう? わたし一人でリハスタで歌ってたんです。
い>最初は「一緒に歌おうか」って言ってたんだけど、一緒に歌う唄でもないし
英>これはいづみちゃんの声でないとダメです。そういう唄なので
い>ありがとうございました。後半は私も楽しませてもらいます(いづみ退場)

英>なんでもそうだけれど仲間って大事。チームワークが大事。私はソフトボール部だったけど
  運動でも、仕事でもそう思った。いろんなことを話し合ってぶつけ合っても受け止めて。
  ケンカしてもずっと仲間、そういうのっていつまでも大事。それさえあれば戦争なんて
  起こらないのに。いづみちゃんに向けてもそうですけど、みんなに向けても歌います。
  知っていたら一緒に唄ってください。

8 Forever Friends
  歌い終えてペコリとお辞儀。

9 日常

MC>後ろのスタンディングの方、お疲れじゃないですか?....何の反応もないということは
  そうとうキテますね?!(笑) 結構ツライと思います。
  M9はカバーの多い「君の音」の中で、オリジナル。自分で作詞をした。大学を卒業して
  音楽の仕事生活に毎日毎日追われているけれど、デビューした当時の日常生活は相当に
  おいて今の百倍以上の勢いで追われていました。なんだろう、言われたことはきっちり
  やって、あれやってこれもやって、すごく焦っていた気がする。いま余裕があって全部
  できるわけでもないのだけれど。デビュー当時の日常生活ってあっという間だったと思う。
  あっという間の4年間、でもその当時にしかできないこともあって。多分皆さんもそうだと
  思う。あのときだからできたとか、今だからできるとか、そういうことっていろいろある。
  私も1stアルバムはあのときしか出せなかった初々しさ、若々しさ、みずみずしさが。
  まだ大丈夫ですけどね(笑)、でも徐々に落ち着いている自分がいて。まだまだここからと
  思っているけど。自分の過去のアルバムから引っ張り出して歌うことも増えていて、
  今日はまた違った見かたのできた曲たち、春にぴったりの曲たちを聴いてください。

10 Naturally Yours
11 天使がいた朝
12 サヨナラを待ってて
  テンポのよい曲が続きます。

MC>(息を弾ませて)激しい唄を歌うことが少ないので、お相撲さんみたいになってますが(笑)
  許してください。一応運動部だったんですけど。こうくるとは思わなかったでしょう?
  そんなわけで、1st&2ndアルバムから次々に歌ってみました。
  あっという間に最後の2曲。早いのか遅いのかわからないけれど、私としては早い。
  前にリリースした曲を歌うと、その時のことを思い出す。『やっぱり私っていろんな人に
  支えられてこうして唄ってられるんだな」としみじみ思う。今日唄っていられるのも
  スタッフやメンバー、そして皆さんがいてくれたから歌えています。ありがとう(礼)
  一年間歌をお休みしていた時期があって不安になってしまった。「また歌えるのかな?」
  って。その中でポンと背中を押してくれる出会いもあって、乙武洋匡さんや槇原敬之さんと
  巡り会えた。これからの私のやっていくべきことは、今までどおり言葉や感情をみんなに
  心から伝えてそれを受け取ってもらい、また跳ね返してもらう。キャッチボールをしながら
  音楽を作っていくこと、歌を伝えていくこと、私自身が震えることで皆さんも震える、
  そんな音楽を作っていくことかな、と思います。まるで選挙演説のようだけど、心から
  そう思います。これからも応援してほしいと思います。

13 realize
  Gt伴奏のみ。歌の途中でウルウルときたようですが、しっかりと歌いきります。

14 今年の冬
  Key主体の伴奏です。Dr氏がコーラスを重ねますが、CDの槇原氏にはかないません。

MC>最後までありがとうございました。どれだけ届いたかな? One Wordでも「来た〜」って
  思ってもらえたらすごく嬉しい。それだけで幸せです。

丁寧にお辞儀をしてステージを退きますが、アンコールの拍手に程なくして戻ってきました。

MC>アンコールありがとう。何も言わずにいくゼ!(笑)

E-1 夢見るシャンソン人形
  よもやのフランス語による披露です。場内も一気に興奮状態に。

MC>だから言ったでしょ?! 「そうきたか」part2でした(笑) このアレンジが大変でね、
  一生懸命弾いてくれたメンバーに拍手です!(再度メンバー紹介。メンバーは随時退場)
  (しっとりとしたムードが)台無し?(笑) これを聞いて知ってくれた人もいるので
  おもしろい。今回やって二度とやらないかもしれないので貴重です。
  ここで、もう一人わたしを支えてくれる人がいます。ゲスト第2弾、プロデューサー
  武部聡志さん! 隠し球使い切りです。プロデューサーまで出てきちゃ(笑)
武>これくらいのスペースだとアットホームだよね
英>皆さん毛穴まで見えますよ(笑)
武>いづみがさっき言ってたけど、いい歌を歌ってみんなが笑ったり泣いたりしてくれたら
  最高だよね。なので今日は心を込めて弾きます
英>言葉より歌を聴いてもらった方が早いので、歌います

E-2 SQUALL(with 武部聡志)
  武部さんのKey伴奏のみ。Pfの音色がピッタリきます。

英>武部さんはリハと同じことをやってくれないんです。いつも試されていてドキドキ。
  でもそれがわたしの持ち味をうまく出してくれて素晴らしい作品が出来あがる。
  これからも言葉を大切に、仲間を大切にしていきたい。どんな言葉を尽くしたらいいか
  わからないけれど、こんなヘンなヤツですが(笑)マジメに歌っていきたい。ライブも
  やっていくのでお時間のある時に「ちょっと疲れたな」って時にフラッと寄る感じで
  聴いてくれたら、と思います。立ってる方、大丈夫? ダメ? じゃもう帰るね(笑)
  また遊びに来てください。ありがとうございました。

拍手の中「ありがとう!」とぴょんぴょんハネながらステージを下がる松本さんでした。

清澄感ある歌声をたっぷりと聴かせてくれました。特にミディアムスローで良さが引き立ちます。
飾らない素朴な人柄も好感が持てました。
(予想されていたとはいえ)ゲストの登場も効果的で、楽しいライブでした。 ..
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