2003.01.17　美菜呼,NAOKO,信保陽子,入日茜,高田みち子,鈴木朋　原宿GIGZOO

cocktail live vol.2

ピアノ弾き語り女性ボーカルだけの「cocktail label」のオムニバスライブ第２回です。
前回と異なりテーブルは撤去され、椅子だけが並べられていました。出足は遅かったものの
開演予定時刻には満席となっています。

○美菜呼
MC冒頭で「12月にCDが売れたので(HMVインディーズチャートで上位)、嬉しくて酒をかなり
飲んでしまった」と語っていました。やはり売り上げは気になるのですね。「このところ
人生や死について考えることが多くなった」とのこと。98歳のお祖母さんに作ったという
M4が聴き応えありました。前回も感じましたが、ハスキーがかった声や詞のモチーフなど、
どうしても篠原美也子さんに印象がかぶってしまいます。発音の問題か、歌詞が不明瞭に
聞こえるところもあり、もったいなく思えました。　..

　１　夜明けの雪
　２　恋ト呼ブモノ
　３　平凡
　４　花かんざし

○NAOKO
裸足で歌います。「年末40℃の熱を出し正月は寝て過ごした。その間いろんなことを考えた」
というMCのあと披露されたM3は、世界の平和を願うNAOKOさん流のメッセージが込められた
１曲でした。
全体的にファルセットを多用していました。中低音域が綺麗に発声できる人ですから、
ファルセットに頼らない歌作りを期待したいところ。ミスタッチが目立ったことと合わせ
気になってしまいました。

　１　ないものねだり
　２　”あなたのいない午前２時〜”
　３　ガラス細工
　４　悲恋謌（ひれんか）

○信保陽子
今回も安定した歌唱です。穏やかなメロディラインとやわらかな歌声で、いちばん安心して
聴いていられる時間でした。「人目も憚らずに泣く友を見て、幸せについて考えた」という
M2は曲中のブレイクがアクセントになっています。賑やかな調子のM3も印象に残りました。　..

　１　”この声は残しておこう〜”
　２　親愛なる人へ
　３　ごめん
　４　情熱病

信保さんが歌い終えたところで15分少々の休憩が入ります。


○入日茜
最初は緊張していたのでしょうか、今回もM2あたりから安定してきたようです。
線の細さを感じる歌唱ですが、歌詞の内容には合っています。
「前日に名古屋でライブ。東京以外でのライブは初めてで、往路の高速バスの車中では
不安だったが、ライブハウスでピアノに触れているうちに「自分は歌うたいなんだ」と
思って落ち着きが出てきた。不安な気持ちは初めて弾き語りをした時の気分と一緒で、
東京に出てきた時のことを思い出して初心に返って頑張ろうと思った」とか。
1/25のソロライブでは「弾き語りばかりでなく好きな音を交えて、歌の思いを表したい」
とのことでした。..

　１　白い部屋
　２　紗幕
　３　水色の街
　４　シルエット

○高田みち子
力強さとともに巧さを感じる歌唱です。
亡くなってしまった同窓生を偲ぶ歌詞とアップテンポな曲調のギャップが印象的なM1が
良かったです。カバーのM3は途中で演奏をとちって歌い直しというご愛敬。
「今年も月１回程度のライブを続けていきたい」「今は曲作りに励んでいる」とのことでした。
この日は「派手なサラリーマン」(自称)のような服装でしたが、歌の雰囲気と合っていない
ようで、もったいなく思いながら聴いていました。　..

　１　同窓生
　２　FLOWER
　３　いっそセレナーデ [井上陽水]
　４　僕らの木

○鈴木朋
開口一番「おなかすいちゃったね」と場の雰囲気を和ませます。「足の怪我で寝正月、すっかり
丸くなってしまった」とのこと。MCは一番こなれていますね。弱く歌うと鼻にかかっている
ように聞こえますが高音は強く張りが出てくる、少しクセのある歌声です。　..

　１　薔薇色の日々
　２　手のなるほうへ
　３　大事なきもち
　４　月にとぶ


最後に全員が揃って挨拶。鈴木さんと美菜呼さんが仕切って思い出話を語ります。初めての
顔合わせで自己紹介もそこそこに「和んでいるところの写真を撮らせてくれ」と言われて
困惑していた６人も、ライブ・インストアのイベントを重ねていくうちに大切な仲間だと
思えるようになったとか。皆さん風の吹き抜ける中でライブを行った12/21の池袋が強く
印象に残っているようでした。同レーベルでの第２弾ＣＤが具体化しつつある（５月発売、
詳細発表は２月末）こともあり、最後に信保さんが「もうすぐこの６人で回るのは終わるけど
いつかまたこの６人で集まってライブができたらいい」と締めて、約３時間に及ぶライブは
終演となりました。