2001.11.27 加藤いづみ 渋谷AX
The New World
開演予定時刻ぎりぎりに会場到着。CDやTシャツ、カレンダーポスター等の
物販を横目で見ながらホール内へ。一階席はほぼ満席状態です。私の席は最前列の
最下手側でしたが....なんと席がない!というハプニング。スタッフが慌てて
折り畳み椅子を出してきてようやく座れた頃、開演となりました。
場内の照明が落ち、バンドメンバーが順次登場。イントロが奏でられる中、
いづみちゃんがステージに現れます。オレンジ・水色・紫のニット?ノースリーブに
オレンジ色のマフラーをまとっています。
Gtは狩野良昭さん。Keyは燕尾服にシルクハットの上田禎さん。他にBsとDr。
1 私の中のたくさんの私
嬉しそうに客席を見回して唄ういづみちゃん。ファルセットと低音の切り替えが
ちょっと不安定なのが気になるところ。
曲中でいきなり各メンバーのソロプレイも披露されます。
2 流星のハイウェイ
マフラーを外し、タンバリンを手に唄います。M1に続き客席は手拍子。
音程にも安定感が出てきます。
MC>加藤いづみです、こんばんはー。約1年半ぶりのコンサートです。この日を
すごーーーーく楽しみにしてきました。みなさんどうですか。楽しんでくれて
ますか? 今回は「New World」というテーマでこのコンサートをお届けします。
久しぶりのコンサートということもあって、リハの時から懐かしい曲を唄いながら
どこか新鮮な気持ちで1曲1曲歌えていて、それが不思議でした。
皆さんも新しいページを1ページ1ページめくるような、そんな気持ちで最後まで
1曲1曲楽しんでいってください。
3 ナチュラル・ガール
4 雨が降る靴
懐かしい名曲が続きます。
5 シャンプー
上田さん以外のバンドメンバーとともにステージ前方に椅子を出して座ります。
その間、上田さんは行きつ戻りつ軽快にイントロを弾き続けます。
ミニ鉄琴を叩くいづみちゃん。曲中でブレークしてテンポアップします。
MC>どうもありがとう。楽しんでますか? 今日初めて加藤いづみを見に来た人も
いるかと思いますが、好きに楽しんでくださいね。加藤いづみのファンの人は
シャイな人が多くて、暖まるのに時間がかかったり、かと思えばいきなり無茶苦茶
最初から盛り上がってる人もいて....。回りをを気にせず、手拍子なんかもいい。
聴いてたければ聴いてればいいし、私がこう煽っても叩きたければ叩けばいいし、
立ち上がりたければ立ち上がればいいし、唄いたければ唄って、まぁうるさければ
ジロッとこう見るのも有りで(笑)好きに楽しんでくださいね。
こうやって前に出てきてお客さんに近くなったということもあって、初めてのメンバーも
おりますので紹介しましょうかね。
まずは加藤いづみのライブ初体験となるドラム、松永俊弥(まつながとしや)。
いつもプロレスラーのTシャツばかりを着ています(笑)。そんなことないか(笑)。
レコーディングなどでは松永さんに叩いてもらったこともあるんですけどライブでは
初体験で、よろしくお願いします。
続いて正真正銘初体験です。ベース、恵美直也(えみなおや)。加藤いづみのライブでは
今までずっと近くにいてくれた人が手伝ってくれることが多かったので、よく言えば
とてもアットホームで暖かいんですけど、悪くいうとちょっと新鮮味に欠けると
いうところがありまして(笑)[一緒にウケる狩野さん&上田さん]今回は初参加の
新しいボーイフレンドができたような気持ちです。ベースを弾いている横顔が
とてもセクシーなんです(笑)。
後の二人は省略でいいですね。A、Bということで(笑)[ギター]狩野さんと[Key]
禎くんです、お馴染みの。禎くんはここ[と帽子を差して]からハトが出ますから(笑)。
今日はどうですか?(と上田さんに問ういづみちゃん)
上>(シルクハットを脱ぎ)ハゲやねん! 締まっていこうか!
い>おかしい〜。こっち見んといて(笑)
6 ハッピーエンド・カフェ
上田さんのリードで客席から手拍子が起こります。
歌が終わると狩野さん以外のメンバーはステージを退きます。
MC>どうもありがとぅ。
えーっ、ご存じの方もいると思いますが、今年はずっと松任谷由実さんのツアーに
参加していまして、ホントにいい出会いがありました。今日はスタッフもメンバーも
たくさん見に来てくれていて嬉しいんですけど、そのユーミンのツアーのある会場の
打ち上げの時に藤原紀香さんがいらしていてお話をする機会があったんですね。
つい先日もテレビ局で、私が今いちばん注目している『くず』の二人にも、藤原さんにも
「この曲が好きだ」と言っていただきました。私の知らないところで歌っていうのは
どんどん拡がっていって、人生の想い出に加わっていくのだなぁということを改めて
教えてくれた歌です、『好きになって、よかった』
7 好きになって、よかった
狩野さんのGt伴奏のみ。トップライトに照らされて、真っ暗なステージで
いづみちゃんだけがぽっかりと白く浮かび上がって見えます。
8 どれだけあなたのことを
上田さんのKeyも加わって、ゆったりと。
9 きみのこと
上田さんのKey伴奏だけのバージョン。ギター伴奏に比べて切ない感じが増します。
赤いライトが印象的。
10 ドライヴ
全メンバーが戻ります(上田さんもGt)。いづみちゃんは間奏でピアニカ。
ステージが明るくなり、雲の背景画がはっきりと映し出されます。
MC>最近なんだかイヤな事件ばかり続いていて、テレビをつけるとブルーな気持ちに
なることが多いんですけれども、でもそんな悲しいニュースの中にも光が見えるような
ことが少しはあって、例えばアフガニスタンの子供たちがホントにボロボロの服を着て
薄汚れてはいるんだけれども、明るくて笑顔がとっても綺麗で、あんな悲惨な状況の
なかでも、もしかして今の日本の子供たちよりもノビノビと自由に生きている面も
あるのかなって思ったら、それが少しは救いでした。いろんなものがあふれていて、
わりかし何でも自由に欲しいモノが手に入って、でもそれはホントに幸せなのかなって
時々思ったりします。でもやっぱり人と人とが争うのはイヤです。悲しいです。そんな
今の思いで唄いたい曲を探してきました。一日も早く平和が来るように祈りを込めて
唄います。
11 地球はメリーゴーランド(GARO)
メンバーによるコーラスも綺麗にまとまります。
12 髪を切ってしまおう
遠くを見つめて、まっすぐに立って唄ういづみちゃん。
13 切なく青い空のページ
曲名を告げてから歌い始めるいづみちゃん。M7から息を潜めて聴き入っていた観客も
手拍子で応えます。上田さんもGtを演奏。
14 オットーの動物園
ステージ上を左右に歩きながら唄います。
曲中で再度メンバー紹介。
15 星空のジェットプレイン
重厚なイントロで意表をつかれました。
MC>どうもありがとう、楽しんでますか? 私も楽しんでます。楽しい時間は
すぐ過ぎるということで、最後の曲です。
最後にはやっぱりこの曲を唄いたいと思います。いちばん懐かしい曲です。
16 Zero
狩野さんのエレキのイントロで、それまで座っていた観客が弾かれたように
一斉に立ち上がります。泣き笑い顔で熱唱するいづみちゃん。
MC>どうもありがとう!どうもありがとう!どうもありがとう!
嬉しそうに礼をして退くいづみちゃん。すぐに大きなアンコールの拍手が起こります。
少し間をおいてバンドメンバーが再登場。上田さんのKey演奏が流れる中、ユーミン
ツアーの際の衣装を彷彿とさせる白のノースリーブに白のホットパンツ、同色の
マフラー&ブーツに着替えたいづみちゃんが再登場します。
E-1 あぁ雪は降る
上田さんの「ジングルベル」風イントロに続いてこの曲を持ってきました。
星空のようなセットがイメージを膨らませます。身体が自然に左右に揺れてきます。
MC>アンコールありがとう。
E-2 Snow Bird
白い衣装で両手を広げサビのフレーズを唄うシーンは正に「Snow Bird」の趣です。
バンドの演奏が続く中、ペコリと一礼して退場していきます。
いづみちゃんの代わりに上田さんが「ありがとう」と締めてメンバーもステージを
退きます。しかし再び盛大なアンコールの拍手。すぐに黒Tシャツに着替えた
いづみちゃんが三度登場します。オフマイクで「ありがとう!」と挨拶。
MC>なんかもう、言葉がないです。昨日は全然眠れなくて、今晩のライブをすごく楽しみに
してきたから声つぶしたりしちゃったりして、でも久しぶりのライブでこんなに
たくさんの人が会いに来てくれて....。ホントになんか、一人でもこうやって会いに
来てくれる人がいる限り歌い続けたいなと、今日ホントに思いました。
今日はどうもありがとうございました。
(再度メンバー紹介)スタッフもそうなんですけど、ずっと加藤いづみのことを
昔から知ってくれている人とか、あとは最近知りあった人とか、いろんな人で
今回New Worldが作り上げられたと思います。で、やっぱり私にはなくてはならない
この人を紹介したいと思います。紹介しましょう、高橋研! (研さんのTシャツを見て)
なんか自分が着ているといいんだけど、人が着ているとピョン吉状態(笑)。
今回特別にCDを作りました、番号が打ってあるのよ、知ってた? 限定で。
ちなみに1番は私が持ってます。なんか楽しかったね。またみんなに会える日まで。
早く会えるようにしたいと思いますけども。
最後にこのコンサートのテーマ曲を唄います。
E2-1 新世界〜The New World〜
研さんもギター&コーラスとして参加します。
MC>どうもありがとうございました!
SEが流れる中、メンバーが勢揃いして手をつなぎバンザイ、そして礼。
メンバーを送り出し、最後に残ったいづみさんは再びマイクを使わずご挨拶。
MC>どうもありがとうございました。気をつけて帰ってください。またねーっ。
2時間に少し欠けるくらいのライブでした。
『The New World』というツアータイトルどおり、新しい加藤いづみの世界の誕生を
予感させるライブでした。楽曲は懐かしいナンバーを中心に据えながら、決まり切った
アレンジで披露するのではなく独自性を加味した構成になっていました。
いづみちゃんの歌は、出だしこそ不安定な部分も散見されましたがすぐに本来の調子を
取り戻し、繊細さと力強さという両面をバランスよく表現していました。
「喉をつぶした」とのMCが最後にありましたが、確かにencore〜double encore あたりは
きつそうに聞こえる部分もありました。しかし決して力まず、さりとて抑えるわけでもなく
ごく自然にさらりと唄いこなしていました。そんな風に、ボーカリストとしてもさらに
洗練された印象を持ちました。 ..
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