2001.03.04 小谷美紗子 赤坂ACTシアター
"宇宙のママ"
開演予定時刻を10分ほど過ぎて赤坂BLITZのすぐ隣りにある会場到着。係員にせかされて
着席するとすぐに客電が落ちました。その後は曲間入場となっていたようです。
残念ながら後ろ三分の一ほどは空席の様子。横幅があり傾斜もついているので見やすい
構造です。
ステージの向かって左側にグランドピアノ。Gt,Key,Bs,Dsのサポートがついています。
ステージ中央には小さな絨毯のようなものが敷かれています。
小谷さんは白地に模様の散ったブラウス?と黒いスカート。サンダル履きで登場し、
ピアノの前に座るといつものように裸足になります。深く息を吸って歌い始めます。
1 Care me more,Care me
2 エリート通り
3 Quarternote
聴く側の緊張感をゆったりと解きほぐすかのように、緩→急→緩の展開。
MC>「宇宙のママ」というアルバムから聴いてください。
4 カラカラのブルース
MC>どうもありがとう。メンバー紹介 Dr 野呂尚文 Bs にしごみたくみ
Key 柴田俊文 Gt 小倉博和
5 四季
「軽いメロディラインに重たい歌詞」という小谷節です。
Pfを離れ、ステージセンターで歌います。身体を少し揺すりながら、少し照れた
ような表情です。
MC>只今彼氏募集中です。よろぴく(ママ)
#突然の発言に客席は笑いの渦に包まれます。
6 魚
7 鼓動
M4〜M7と新アルバムの楽曲が続きます。
8 帰ろう
Pfに戻り、鍵盤の感触を確かめるかのような仕草。
MC>どうもありがとう。(メンバーの退出を待って)では弾き語ります。
9 STAY<--Stay Stay That's-->
10 わたしを返して
思いを叩きつけるかのような強いタッチで演奏を始めます。
MC>今、全国ツアー中で、今日が4本目かな。コンサートが終わるたびに
スタッフと反省会をしているのだけれど「MCが美紗子ちゃんらしくない」って
言われて、何故かな?って自分で自分に訊いてみた。多分私は今、憎しみの
塊の自分と一生懸命闘っていて、本音で話すと放送禁止用語的にもいろいろ
問題がありそうで。一応これも本音なんだけど、本音で話してないところが
あったから、それをスタッフに見破られたんだと思う。
『わたしを返して』みたいに、苦しみや嫉妬は自分の中に置いておきたくない。
今ずっと笑ってないと涙が出るくらい。そんな感じだから多分、いつものMCと
違うのかもしれない、そんな答えが自分から返ってきた。
そんな私に絵描きの友達が素晴らしいメールをくれて、すごく救われて、
そのメールに新しい曲を付けて、私の詞も少し足して1曲作った。
初めての作詞共作。門秀彦さんと小谷美紗子の共作です。
11 新曲(『僕の絵』としてアルバム「Then」に収録)
ゆったりと包み込むようなメロディ。間奏の口笛も印象的でした。
バンドメンバーが戻ります。通りすがりに小倉さんが励ますかのような握手。
12 嘆きの雪
バンドのサウンドに支えられて、圧倒的な迫力です。
再び舞台中央に出てきます。
13 光の穴
14 雨は涙
15 39.5℃
小谷さんのタンバリンに誘われて手拍子が起こります。嬉しそうな笑顔。
MC>どうもありがとう。みんなに会えて心から元気になりました。
16 眠りのうた(Album〜LIVE version)
アルバムバージョンを元に、特別な歌詞の加わったライブバージョンでした。
KeyとGtのゆったりとした伴奏で1コーラス。その後Pfに戻り、DrとBsも加わって
テンポアップします。
MC>どうもありがとう。
手を振り、拍手をしながらステージ袖に下がります。テンポの乱れないアンコールの
拍手に、程なくして水色Tシャツに着替えた小谷さんが再登場します。
MC>東京という街はあまり好きではないのですが、みんなの拍手を聞いていたら
好きになれそう。素晴らしい拍手にお応えして、最後にもう1曲。
E-1 真(君の真未来に捧げるうた)
MC>どうもありがとう。どうもありがとう。
バンドメンバーとステージ上に1列に並び、再度メンバー紹介。そして手を振り拍手を
しながら名残惜しそうにステージを去っていきました。
1時間50分ほどのライブでした。
少し固い声です。無理に高音を伸ばそうとしなくなったようで、安定した歌唱です。
一時ほどの思い詰めた重圧感がなくなりましたが、それは決して聴く側を冷たく突き放す
のではなく、むしろ聴衆一人ひとりの心の内側に染みこむような柔らかさをもたらします。
MCで内面の苦しみを吐露していましたが、彼女の作品作りへの動機付けの一端が伺えました。
..
2001年Index/TopPage/BBS