2001.01.19 加藤いづみ 新富良野プリンスホテル

チャペルコンサート2001

当地でのチャペルコンサートは今年で10周年だとか。いづみちゃんは初登場ですね。
『20時開場 20時半開演』の予定ですが、お客さんの出足はゆっくり目。それでも
ジワジワと席が埋まっていき、ホテルのスタッフが何度も追加の椅子を運び込みます。
普段は祭壇が置かれているところがステージとなります。センターにマイクスタンド。
向かって左にキーボード。右にはギターアンプが置かれています。
追加した席も埋まった頃、15分ほど遅れてギターサポートの狩野良昭さん、続いて
いづみちゃんが中央通路=バージンロードを通ってステージへ上がります。
いづみちゃんは濃灰のツーピース。どこかで見たことがあります。

1 坂道
  狩野さんのアコギでテンポよく。

い>こんばんは、加藤いづみです。今夜はチャペルコンサートに来ていただいて
  どうもありがとうございます。
  今日初めて加藤いづみを知ったという方も、加藤いづみの歌を初めて聞くという
  方もたくさんいらっしゃることと思います。はじめまして、加藤いづみです(笑)。
  私もチャペルで歌うのは初めてなんですよ。初めて同士よろしくお願いします。
  (簡単な自己紹介の後)こういう雪の降る場所に来るとすごく高ぶるんですよ。
  だから今日は雪が降り積もっている場所で唄いたい曲、聴いてもらいたい曲、
  ロマンチックな気持ちになれるようなキュンと来る曲をたくさん選んできましたので
  皆さん最後まで楽しんでいってください。
  実はここのホテルのテレビCMで去年の秋、私の曲が使われたんです。それもあって
  チャペルコンサートをするきっかけにもなったんですが、その曲を聴いてください。

2 LESSON
  イントロにいづみちゃんのスキャットが入り、趣きが増しました。
  自然と手拍子がわき上がり、嬉しそうに微笑むいづみちゃん。

3 エトランゼ
  狩野さんがつま弾く短いイントロ。あれっ?と思う間もなく唄いはじめます。
  歌い終えてキーボードに移動するいづみちゃん。

い>今日はアコースティックギター伴奏というシンプルな構成です。こういう構成だと
  シーンとして背筋を伸ばして聴くんじゃないか、手拍子はしていいものなのか、
  ザワザワしていいものなのか、咳は我慢しなくていいんだろうか、と見てる方も
  結構緊張すると思います。曲の最中にザワザワされると出てってもらうかも
  しれませんけど(笑)、強気ですね(笑)、でも喋っているときはザワザワして
  もらってもいいですし、手拍子もしたくなったらして、もし立ち上がりたくなる
  ような興奮することがあったら(笑)立ち上がってもらってもいいですし、好きに
  楽しんでくださいね。こういうライブって演ってる方もそうなんですけど、最初に
  かしこまっちゃうと最後までそのまま行っちゃう。緊張感のあるライブで、
  それはそれでいいんですけど、今日は折角スキーなど楽しみに来てるんで
  しょうから、リラックスして聴いていってください。

  紹介します。ギター、狩野良昭さん。ほとんどの方はスキーをしに富良野に
  いらっしゃってるんですよね? (前列のお客さんを見ながら)足だるそうだもの。
  靴脱いでるし(笑)。初めてですよ、そういうの(笑)。この狩野さんはこんないい
  雪があってこんないいゲレンデがあるにもかかわらず、スキーをやらないんです。
狩>おばあちゃんの遺言なんです(笑)「スキーだけはやっちゃいけない」って
い>(笑)常に雪を見ながら食事をして、雪を見ながらプールで泳いで。そういう
  楽しみ方もあるんですよね?!(笑) 私は今回、月・水・金・土と4回ライブを
  やって、間に休みがあるんで昨日も午前中から起きてスキーを楽しんできた
  わけなんですよ。ほんっとに雪はいいですよね。私、新潟とかお正月に軽井沢に
  行ったんですけど、その時は「私、何度やっても上手くならないんだろう?!」って
  思って。全然上達しないんです。2年くらい前からFUN SKIと言うのをやり
  始めたんですけど、ここに来たら中級コースもすいすい滑れるようになりまして、
  なんかこのゲレンデにいるとすごく上手くなったような気になりません?
  多分また新潟に行くと「あれ、こんな筈じゃ....」ってことになるんでしょうけど。
  やっぱりそういう場所とは寒さも比べものにならないくらいすごいですから、
  ネックウオーマーとか顔を隠すようなものをしてるじゃないですか。ゴーグルを
  してるから誰が滑っているかわからなくて(笑)
狩>良かったり悪かったり。バクチ的なとこありますね(笑)
い>ど、どういう意味だ?!(笑) チャレンジしてみますか? ゲレンデ出てみますか?
狩>外に1分いられないんだもの。昨日もゲレンデの中華屋まで歩くのでもうイヤに
  なって....。でも加藤さんはもっとひどかった。途中で「もう帰ろう」って(笑)
い>途中まで行って「やめます?」 今なら片道で済むから
狩>帰りのこと考えたらねぇ(笑)
い>美味しかったですね #と、フォローしようとするいづみちゃん
狩>酔いも一発で醒める
い>それでこっちの人はお酒強いんだー。その後にホテルのゲームセンターで、
  普段はゲームなんて全然やらないんだけど、DDRにハマってましたねぇ
狩>だってオレ、スキーやらないのに足痛いもの。あと、曲が出てきてギターを
  弾くヤツ。オレがレコーディングやった曲もあったんだけど
い>aikoちゃんの曲とかね
狩>最後までいかなかったよ。「不合格」(笑)
い>あとマラカス振るゲーム。私、腕痛いもの。やりすぎ。1,000円以上使いました。
  皆さんもライブを見て、サウナ入った後、
狩>「踊りてぇなぁ」「ギター弾きてぇなぁ」と思ったら
い>何しに富良野来てるか一瞬わからないくらい昨日はハマってましたね。
  そんな感じで楽しませてもらってましたけども。
  楽しい話をずっとしていたいんですけども、唄いましょうか。

4 雨のタワー
  狩野さんの控えめなサポートも受けながらの、いづみちゃんのKey弾き語りです。
  多少怪しいところのある鍵盤の指使いながら雰囲気はたっぷり。

い>最近は自分のコンサートでも必ずカバーを唄います。カバーと言えば、
  NHK−BSで南こうせつさんのやっている「アコースティックフレンズ」という
  番組があるんですけど、その中で「フォークセレクション」というフォークを
  カバーするコーナーを担当していて、毎回いろんな曲を唄っています。
  今日も何か1曲唄おうと思って、北海道だし、富良野だし、富良野と言えば....
  #さだまさしの「北の国から」を奏でる狩野さん
  これ真顔でやられてもねぇ(笑)。皆さんもレストランでこの歌を聴いてきたと
  思いますけども(笑)。ここに来て星空とか綺麗じゃないですか。聴いてください。

5 夜空ノムコウ
  キーを原曲よりかなり下げています。しっとりと落ち着いた雰囲気に。

い>気持ちのいい曲ですよね。
  去年はですね、神さまがいるならば「あなた勉強しなさい」って、いろんな環境を
  与えてくれた年でして、大先輩とお仕事をする機会があったんですね。さっき
  話した南こうせつさんの番組もそうだし、去年と言わずここ数年出てるんですけど
  「LOVE^2あいしてる」という番組があって、LOVE^2 ALL STARSで私はいるんです。
  一瞬しか写らないけれどちゃんといるんです(笑)。画面を見て左の方にいます。
  コーラスで参加してるんですけど、そこでも吉田拓郎さんとかいますしね。
  あと小田和正さんのツアーに参加してました。60公演くらいにBacking Vocalで
  参加したんです。小田和正さんってすごくクールなイメージないですか?
  私もそうだったんですけど、ホントは全然違って体育会系の人ですし、人を
  驚かすのがすごい好きなんです。小田さんのファンの方はご存じでしょうけど、
  何か企んでいる顔をするんですね。企んでいるときにニヤッとするのを我慢してる、
  言葉で言うと「フンッ」って顔をよくしてね。その時もそうだったんですけど、
  私は愛媛県松山出身で、その小田さんの長いツアーの中でも松山でやるときが
  あったんです。「明日はキミの地元だね」って話をしたときに「フンッ」って
  顔をされたんです。「ええっ?!」って思っていたら「折角キミの地元でライブを
  やるんだから曲を唄おう」ってこっそり作っていたらしくてプレゼントして
  くれたんですよ、曲を。そう言えばね、いろいろリサーチされていたんです。
  「松山では海に行ったりしたの?」って言うから、「はぁデートで....。
  田舎ですからあんまり行くところないんですよね。だからデートで海に行ったり
  しましたよ」「へぇ、海でデートしたんだ」「はい」 へぇと思いながら。
  『東京ラブストーリー』っていうドラマ見てましたか? 織田裕二さんと鈴木
  保奈美さんが出てたドラマなんですけど、あれで赤名リカが最後に黄色い
  ハンカチを結ぶシーンの海が、よくみんながデートする梅津寺という海岸なんです。
  そんな話をしながらね、そのドラマを見てなかった方は瀬戸内海の穏やか〜な
  海を想像しながら聴いてほしいんですけど、小田さんがプレゼントしてくれた
  曲を唄いたいと思います。まだCDになっていないんです。タイトルも、
  ないんです(笑)

6 (タイトル未定)
  いづみちゃんのKey弾き語り。ゆったりとしたAメロから高音を伸ばすBメロへ。
  いかにも『小田節』という詞とメロディです。
  狩野さんもギターを抱えて聞き惚れています。
  歌い終えてステージセンターに戻るいづみちゃん。

い>いい曲ですよねぇ。続いての曲は、多分この曲で私のことを知ったという方も
  多いと思います。聴いてください。

7 好きになって、よかった

8 ドライヴ
  いつものとおり間奏でいづみちゃんのピアニカが挟まります。

い>ありがとうございます。

9 Snow Bird
  自然に手拍子がわき上がります。嬉しそうないづみちゃん。

い>今日は加藤いづみのチャペルコンサートに来ていただきありがとうございました。
  またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
  今日こうやって出会えたことも奇跡と言えば奇跡と言えるんじゃないかと思います。
  生きててホントに毎日小さな出会いがあるんだけれど、例えば好きになった人を、
  ふと「何でこの人なんだろう?」「何でこの人じゃなきゃいけないんだろう」って、
  やっぱりこの出会いって奇跡だよなって思った瞬間があって、そういう風に思えば
  今日こうやって出会ったことも奇跡ではないかと思います。
  最後にこの曲を聴いてください。今日はどうもありがとうございました。

10 true song

い>どうもありがとうございました。

何度も礼をしながら退場するいづみちゃんと狩野さん。
開演が15分ほど押したこともあり、この時点で終演予定時刻。富良野プリンスへの
連絡バスの都合もあってチャペルを足早に去る人も若干見えましたが、大多数の
お客さんはその場に留まりアンコールの拍手を続けます。ほどなくして二人が
戻ってきます。

い>ありがとうございまーす。なんか帰っちゃった人もいるみたいですけど、
  なんか手拍子が聞こえたんで唄わないわけにも(笑) また最初からやります(笑)
  やり直し? ひどいよぉ(笑) 1曲目、松山千春で『季節の中で』
  #焦る狩野さん
  今回こういう曲順ってこともありますし、今日は年齢層はこれでも若い方なんです。
  月曜とか水曜はね、結構年齢層の高い方もいらっしゃって、後半寝てた人も。
  疲れちゃったんでしょうね、アンコールもしづらい雰囲気で「どうもありがとう
  ございました」ってしっとりと帰っちゃってたんですけど、今日はアンコールが
  かかって嬉しく思います。
  #譜面を2枚狩野さんに見せて打ち合わせ。そこで観客から「千春」の声が。
   いづみちゃん、すかさず『恋』の1フレーズを口ずさみます。
  松山千春さん、1曲くらい練習しておけばよかったね。
  どっちにしましょう。右? 左? 両方?! よし、両方!
  (『坂道』の声に)『坂道』は明日またやるんで、明日来てください(笑)
  じゃ、気分がいいので唄います。

E1 切なく青い空のページ

い>ありがとうございまーす。じゃ、最後は楽しく終わりましょう、ということで。
  さっきも唄いましたが、このホテルのCMにもずっと使ってくれてた『LESSON』を
  もう一回唄いますので、これで楽しい気分で帰りましょう。しっとりとした曲で
  帰るのもなんなのでね。

E2 LESSON
  いづみちゃんのカウントから入ります。大きな手拍子。
  狩野さんもノリノリのギターソロを聴かせてくれます。

い>どうもありがとうございました。また会いましょう!

  小さな女の子から花束をもらいニコニコしながらバージンロードを退場していきます。

75分ほどのステージでした。その後はCD即売会。もちろんサイン&握手つきでした。
一人一人と丁寧に挨拶をしながらなので、いつまでも長い列が続いていました。

前半はお喋りをたっぷり挟み、後半は一気に畳みかけるように歌を続けるという
メリハリある構成。いつものことながら水準の高い唄を聴かせてもらえました。 ..
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