2000.07.26 小田和正,加藤いづみ 東京国際フォーラム ホールA

SAME MOON!!

小田さんに対して「寡黙な孤高の人」というイメージを勝手に作り上げていたのですが、
そんな思いこみを粉々にうち砕いてくれるライブでした。
とにかく饒舌です。観客に積極的に近づいて引っ張っていこうという姿勢。
「私のライブ、今日が初めての人?」の問いの後には「勝負を挑むつもりで頑張る」
東京はこの日と翌日の連続公演。「明日来たかったけど今日になっちゃった人?」と
呼びかけ、「普通は2日目の方が盛り上がるというけれど、それは間違いだったと
証明してみせる」といったサービストークや、小田さん自身 童謡『ふるさと』の
♪うさぎ追いし〜を「ウサギを背負う」と勘違いしていたが、オフコースの
『NEXTのテーマ』の♪誰のためにでもなく〜 を「誰のためにも泣く」と
勘違いされた話。ひいきの巨人軍の話。「テレビに出ると『まだ頑張ってるのね』と
おばさんに声をかけられる。テレビに出ない方が頑張っているのに」など、客席は
興味津々ときに爆笑して聴いておりました。

楽曲は発表されたばかりのアルバム「個人主義」を中心に、オフコース時代の名曲を
ちりばめる構成。サポートはSax 園山光博,Key 栗尾直樹,Dr 木村万作,Bs 山内薫,
G 稲葉政裕,そして加藤いづみさんがコーラスで参加しています。ほとんどの楽曲で
小田さん自身もギター(一部の曲ではピアノ)を弾きます。
レベルの高いサポートメンバーの力を得て小田さんの歌唱もひときわ熱が入って
いるようで、特徴的なシャウトも随所で決まっておりました。


 忘れてた、思い出のように/こんな日だったね/また、春が来る/青い空/
 はるかな夢/好きになって、よかった(加藤いづみ)/君たちを忘れない/
 哀しいくらい/goodtimes & badtimes/言葉にできない/《ご当地紀行》/
(FAR EAST CLUB BAND SONG)/ラブ・ストーリーは突然に/伝えたいことがあるんだ/
 YES-NO/the flag/19の頃/woh woh
 (アンコール)Far East Club Band メドレー(月の誘惑〜SAKURA〜DEATH MACH)/
 愛を止めないで
 (アンコール2)またたく星に願いを/君住む街へ/とくべつなこと/
 忘れてた 思い出のように


オープニングや本編途中、エンディングでビデオ映像を巧みに織り込んで、
ライブの構成に変化を持たせる工夫もされていました。特にエンディングでは
「Remember we're watching at the same moon」のメッセージからスタッフロールへと
一つのショーを完結させる仕掛けになっていました。


今回、小田さんのライブを見るきっかけになったのはコーラス参加の加藤いづみちゃん。 プロフェッショナルのシンガーとして、小田さんの歌に深みと広がりを加える見事な コーラスワークを披露してくれました。また、途中で『好きになって、よかった』を 唄いましたが、その前段のMCで、小田さんの歌詞勘違いに絡めて「台風で新幹線が 不通」というニュースを聞いて「普通? 普通じゃん」と思っていたというエピソードを 紹介し、小田さんを苦笑させておりました。
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