1999.04.19 鈴里真帆 渋谷QUATTRO
I'm
3月にリリースしたアルバム「I'm」はほぼ2年ぶりの作品。CD屋さんの
店頭で試聴したところ「なかなかGOOD☆」の感触を得ていたので、ライブも
期待しておりました。
ミドルテンポのロック系が多い彼女の作品。今回のアルバムも基本はこの
路線です。ボーナストラックとして過去のシングル曲の新録Versionも
含まれていて、《ベスト盤》と言っても良い内容のアルバムをひっさげて
名古屋・大阪・福岡とまわり、この日の東京公演が最終日。観客層は
20歳代前半が中心です。
定刻より10分ほど遅れて、ステージには鈴里一人が登場。白の長袖
Tシャツ、胸のところは黄色。そして黒のパンツ姿です。
スポットライトの中、アコースティックギターの弾き語りでライブ開始。
1 merry-go-round
オリジナルよりゆったりとしたテンポ。ショートバージョンです。
SEが流れる中、バンドメンバーがでてきます。
2 sakura
これもオリジナルより少しゆったり目。声がよく伸びてます。
3 月と嘘
鈴>東京のみんな、こんばんはー。今日はツアーのファイナル、OK?
今日は後ろにテレビも入ってるから、声出していかんと。ね。OK?
BS真夜中の王国、明日OA。OK? てなワケで最後までよろしく。
4 悲しみは明日を知るための涙
5 A BIRD IN A CAGE
6 灯り
7 私がいた場所
新しいアルバム「I'm」からの曲をずらりと並べて聴かせます。
ほとんどの曲で鈴里もギターを演奏。
(客席から「鈴里、カッコイイ!」の声)
鈴>まぁね。どうもありがとう。
今回のツアーは地方でもいろんな事があって、大阪では「鈴里アヒルに
噛まれる事件」というのがあった。心斎橋QUATTROの手前の心斎橋筋で
アヒルを飼っているおじさんがいて、スカーフとか巻いてすっごい
可愛い。そのアヒルと戯れていたらアヒルが寄ってきて、くちばしを
なでようとしたら3回噛まれた(笑)。ふと気づいたらスタッフも誰も
いない。近くのお姉さんに教えてもらってパルコの正面から堂々と
入っていったら誰も気づかなかった(笑)。マジで。
福岡のライブには弟が鹿児島から来た。ライブを見るのは初めてで
弟なりに感動したらしく、最後の方ではボロ泣きだったらしい(笑)
で、うちのお父さんに「おまえ、どうやったか、ねぇちゃんのライブは?」
と訊かれて「すげぇよかっちゃったわー」。「そうかそうか」と聞き
ながら、うちのお父さんも(涙が)だーっ(笑)。その報告を私に
電話してきて「お前のライブの報告を聞いた」って言ってたんだけど
ものの一分もしないうちに「切る」って言い出した。「なんで??」と
思ったらお母さんが笑いながら「お父さん泣いてるっし」(笑)
地方も盛り上がった感じでかなり良かった。
ニューアルバムのリテイクバージョンに入っている曲を聴いて下さい。
8 Fallin' Love Again
9 泣いてなんかない
10 もっと静かに
鈴>(鈴里、最高!の声に)いえぃ! ま、この間25になったし、段々
「男前」って言われる時期を過ぎて「大人の女」になっていかな
あかんかなーって思ったりして。(客席を見回して)....なんか、
あるよね....(色っぽーいの声) そういうの、もっとちょうだい。
どんどん天狗の鼻、伸びるから(笑)。なんか適当なところでへし折って
ください。
じゃ、体を温めていきたいんで、後半戦行ってみましょう。いくよーっ。
懐かしいナンバーを。
11 止められない想い
客席も一気にヒートアップします。
鈴>まだまだみんな行けるやろ? ちょっと跳んでみる?
もっともっともっともっと!!
12 気まぐれジョニー
曲中でメンバー紹介。G,Kb,B,Dr,G
鈴>今日は本当にどうもありがとう。
今まで東京でも何回もライブをやってきたけど、今日は最高!
ホント、みんなありがとうね。じゃ、ラストナンバーいくよ!
13 Nal-le-lu-jah!
お約束の『ワイパー』も登場して、会場の一体感が強まります。
鈴>みんな、どうもありがとうー! サンキュー!!
アンコールの拍手の中、なんと膝丈のスカート姿で登場。
しかし化粧のせいか、どうも研ナオコ的風貌の印象が強くなっていたのは
ご愛敬でしょう(失礼)。
鈴>アンコール、どうもありがとう。
初めての膝丈スカート、どうや?(笑) 「大人の女」を目指す、一個の
現れ?(笑) いつまでも子供じゃないからね(笑)
なんかいいね。私今日盛り上がっちゃってる。(「かわいいー」という
女の子の声に投げキッスを飛ばす鈴里)私、結構女の子好きやからね。
宮田和弥さんが詞を書いてくれた曲を聴いて下さい。
E1 朝
鈴>ここで新曲発表! 今年中に形にできればって思ってます。
E2 ずっと(未発表曲)
E3 YES
鈴>今日は本当にどうもありがとうございました(何度も礼)
#観客の熱い拍手と声援に感極まったのか涙が止まらなくなって
しまいました。
鈴>どうもありがとう。頑張ってきて良かった(涙)
デビューして5年、いろいろあった。幸せなこともあれば、自分が
どこにいればいいのかわからなくなるときとかもあって、いろんな
山もあったし谷もあった。1年半くらい前、みんなには申し訳ないけど
自分のことしか考えられなくなって歌をやめようかと思った瞬間もあった
けど、支えてくれるみんながいて、スタッフがいて、今日来てくれてる
みんながいてくれて、「応援してくれる人がいるからもう一回
がんばろ」って思えて、今日の1曲目にやった『merry-go-round』が
できた。この曲はあたしにとって「アーティスト鈴里真帆」として
だけでなく「人間鈴里真帆」としても大事な曲で、そういう作品ができて
みんなにこうしてそばで聴いてもらえる、こうしてツアーもできる。
ホントに、ホントに感謝してます(涙をこぼしながら話し続ける)
ホントにどうもありがとう....(盛大な拍手と声援)
最後にその曲を、一緒に歌ってほしいんだ。歌詞をしらん人がおっても
「ららら〜」でも構わん。みんなの声が聴きたいから。音が外れても
構わんから(笑)。大事にしている曲を一緒に歌いましょう。
E4 merry-go-round
今度はバンドアレンジのフルバージョン。鈴里の期待どおり、
観客も大きな声で合唱します。ツアーの最後を締めくくるに相応しい
ものになりました。歌い終えて20〜30秒ほども深々とお辞儀。
鈴>どうもありがとうございました。
みんな、カッコイイよ。
そして本当に嬉しそうな笑顔を残してステージから去っていきました。
出口では彼女のメッセージ入りのテープが全員にプレゼントされました。
会場ごとにわざわざ別内容で作っていたようです。
歌は決して上手とは言い切れないけれど、気持ちの伝わってくるアーティストは
応援したくなります。見終えた後、なんだか心が温まったライブでした。
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