99.02.07 広末涼子 日本武道館

RH DEBUT TOUR

広末涼子 Debut tour 2日目。ダフ屋をかいくぐって辿り着いた日本武道館。
アリーナ部分にステージが設けられ、左右に長く通路が伸びています。
中央部分は階段状になり、一部を区切ってバンドメンバーのエリアがあります。
サポートはギター×2、ベース、キーボード、ドラム、コーラス×2、
ブラス&パーカッション、シンセサイザ。
ギターのお一人はベテラン古川昌義さんです。

ステージ上部には3面の大型スクリーンがあり、開演までNTT DoCoMoの
CM(もちろん広末出演)を放映してました。その脇に木の葉のような形の
白いプレートが何枚か。

予定では16時開場、17時開演となっていましたが、10分ほどおして開始です。
照明が明るくなりバンド演奏に乗せてヒロスエ登場! いきなり総立ちは
まぁ予想どおりです。茶色のシャツに同色のミニスカート、銀色の目立つ
ベルトをしています。ブーツに白いテンガロンハットですが、帽子はすぐに
脱いでしまいました。

1 MajiでKoiする5秒前
  デビュー曲。竹内まりあ作詞作曲。
  身体を大きくくねらせながら、嬉しそうな笑顔で元気いっぱいに歌います。
  思ったよりエコーを利かせてないです。そして思ったよりしっかりした
  音程です。
  スクリーンにはステージ上の様子やイメージ映像が代わる代わる映ります。
  彼女も1曲歌い終えるごとに深々と一礼。うーん、これでもう好印象。

「はーい、広末涼子でーす。昨日にも増して頑張ってます。
「ここは武道館です。そして、満席です。やっぱりスゴイことかもしれなーーい!
「止まってて、喋りすぎて緊張しないようにどんどん行きたいと思います。
 ついてきてくださーい!

2 ヨリミチ
  早速ステージの両翼へと駆けていきます。しっかりとした走り方。

3 It's my idol
  奥井香作詞作曲。
  テンポのよい曲が続き、観客の手拍子も一段と高くなります。
  相変わらず身振り手振りが大きくて、息が切れないか心配なほど。

小休止。シャツを脱いで黒のノースリーブ姿。両腕にリング状のアクセサリ。

「ちょっとはしゃぎすぎて息が切れてしまいました。楽しいです、嬉しいです。
#お客さんから盛んに声援が飛び、それにかなり反応してしまうヒロスエ。
 このあたりはまだまだステージに不慣れなのか、気が回らないのか....

「3日前から『体力勝負だ』ということで腹筋を始めました。昨日は帰ったら
 疲れてたんだけど(3日目で)やめるのも縁起悪いから、昨日もやりました。
(「見せてー」の声に)「見せないよぉ(笑)
「昨日から食べ過ぎて一杯汗をかいてしまいました。ごめんなさい。
 実は昨日高知から両親が来ていて、トマトの差し入れがあったんです。
 小さいけど美味しいんですよ。で、昨日から8個くらい食べちゃって、
 お腹がトマトになってます(笑)。
#そして、お母さんがウォーキングマシンを買った話の後に、
「次の曲はラジオで『ヒロスエ BEST SONG』を募集して、1位になった曲です。
 意外だったんですけど(笑)....。しっとりと歌いたいと思います。

4 風のプリズム
  原由子作詞作曲。爽やかに歌い上げます。

5 青い空に浮かぶ月のように
  平岩英子作詞作曲。ミドルテンポのバラード。

6 プライベイト
  椎名林檎じゃなかった、シーナ・リンゴ作詞作曲。
  サビに入るところで途中で歌詞を飛ばしてしまいます。

そのまま一旦退場。バンドの演奏があり、着替えタイム。
今度は白のミニワンピースで登場。先ほど脱いだ帽子を被ります。

7 summer sunset
  広瀬香美作詞作曲。これ、歌うの難しい曲です。
  曲の終わりで階段を3〜4段登り、飛び降ります!

「ヒロスエ、さっきトチリました....すごく、すごくいいところだったのに
 失敗してくやしいです。
#と、照れくさそうに笑うヒロスエ。歌詞を間違えたのは気付いた範囲では
 この1カ所だけ。意外というと失礼かしら。

「はい、こうしてみなさんが声をかけてくれるのはすごく嬉しいです。
 今日はみなさん、コンサートを聴きに来たのではありません。
 もちろん、参加しに来たのです。せっかく一つの空間にいるんだから
 一緒にならないともったいない! 参加してほしーっ!
 昨日に負けないぐらい楽しんで下さい。
「2階、元気ですか〜 3階は届いてますか〜。んー、よし☆
#ヒロスエ言うところの「2階」が1階席、「3階」が2階席です。
「次の曲はみんなも一緒に歌って下さい。

8 ジーンズ
  お客さん、良く声が出てます。嬉しそうなヒロスエ。

9 なんてったって 今日はクリスマス!
  岡本真夜作詞作曲。楽しいクリスマスソングです。
  曲の途中で〜
「今日、1999年2月7日、武道館最終日。今日これからどういう時間を過ごしても、
 泣いても笑っても怒っても、鼻水たれちゃっても(笑)、今日一日この瞬間は
 今日しかない! 楽しみたい! 一つになりたーい!
 ....ということで私のお願いを聞いて下さい。小さい頃からの夢だった、
 みんなの前で歌うコンサート。でも、一人で歌っていても楽しくない!
 みんなで歌わないと楽しくない! みんなの協力が必要です。
 奇跡を、起こします!!
 もうすぐバレンタイン、みんなの恋が叶うように願いを込めて。いい?
#曲の一節、♪Merry merry merry X'mas Happy happy happy X'masの
 「X'mas」を「バレンタイン」に置き換えて、客席に歌わせます。
#想像以上に観客も元気。
「いいー、楽しくなってきたー!!
#興奮して泣き笑いのような表情のヒロスエ。ステージを走る走る。
 そして ♪来年こそは彼氏とね〜 というフレーズを
 ♪来年もまたみんなとね〜 と変えて歌います。

「すごーい、コンサートだぁ....みんなのパワーが伝わりました。
 こんなの夢にも見てなかった....それが今日叶って、幸せです。
 みんなのお陰です。
「私はとっても欲張りで、歌を歌わせて貰って、こんなコンサートまで
 開いていただいて、こんなたくさんの人と出会えて、とってもとっても
 言いたいことは一言しかありません。やっぱり今日はコンサートだから、
 歌で伝えたいと思います。ごめんなさい、最後の歌です。

10 アリガト!
  原由子作詞作曲。ヒロスエsongの中では私の一番のお気に入り。
  感極まって歌が途切れそうになりますが、気を取り直して最後まで
  しっかりと歌い通します。歌詞に何度か出てくる「アリガト」という
  フレーズの度に深々と一礼。
  また、♪だけど今は一人じゃない あなたのやさしさにつつまれてる〜 を
  『みんなのやさしさに』に替えていました。

「みんな、どうもありがとう☆」
#と、手を振りつつ退場。この時点で18時20分。1時間10分しか経ってません。
 当然のことながらアンコール。

#ヒロスエ、白のTシャツにジーンズ姿に着替えて戻ってきます。と、その時
 何故かステージ上にスーツ姿のお客が一人乱入するというハプニング。勿論
 係員に会場外へと連行されていきます。

「待たせちゃってごめんねー。
 やっぱりアンコールで盛り上がりたいでしょう? いいですねぇ(笑)
 まだ(曲が)残ってますものねぇ。ごめんなさい、アンコールのために
 取っておきました(笑)。
「(メンバー紹介の後)みんなの待ってた歌をやります!

E1 大スキ!
  岡本真夜作詞作曲。おかまよさんより やっぱりヒロスエでしょう。
  この歌でも ♪ありがとダーリン を ♪ありがと みんな☆ に。

「昨日も思ったんですけど、こんなに息を切らしながら言うのもなんですけど
 みじかいよねぇ(笑) 通しリハーサルをやったら1時間15分だったんですけど
 昨日も1時間50分でした。しゃべり過ぎってウワサ(笑)
#この時点で18時半過ぎ。1時間20分経過です。
「今日思ったのは『音というのは身体で感じるもの』ということ。これだけの
 振動を受けると気持ちいいし、嬉しいです。
 広末涼子は歌を歌わせていただいていて、その上お芝居もやらせてもらって、
 二つとも選べなくって両方やらせてもらってすごく欲張りなんですけど....。
 昨日もワーナーミュージック(ヒロスエのレコード会社)さんから『できる
 ことなら歌一本にしてもらいたいんですけど』って言われたんですが、
 スミマセン、歌一本にはしません! やっぱりお芝居楽しくて、舞台を
 やらせていただいたり、ドラマをやらせてもらったり....今は選べません。
 でもその代わり、今日も勿論、歌とお芝居 fifty-fiftyになるんじゃなくって
 歌も120%、お芝居も120%で頑張るから、これからも応援して下さい!
「そして、歌の魅力っていうのはこうしてみなさんに会えること、言葉を
 伝えられること。お芝居の魅力って言うのは別人になる楽しみがすごい。
 だって自分の人生では歩めない、本当だったら出来ないことを出来ちゃったり
 する。それはすごく楽しいことなんだけど、それは『広末涼子』じゃなくって
 『民ちゃん』だったりするんです。歌は『広末涼子』って名前で歌わせて
 もらってるから嘘は歌えない、なるべく自分の気持ちを歌いたいと思うのは
 もちろんで、自分の言葉で伝えたかったりする、でヒロスエは高校三年生で
 もうすぐ卒業です。3年間で大切だったのは支えてくれた友達です。
 もちろん(ファンの)みんなも大切で、なかなか会えないけど支えてくれてる
 のはわかってる。だからそういう気持ちも込めて、この春は卒業だけど
 『さよなら』とか別れじゃなくて前向きな一歩で、これからも別々の道だけど
 一緒に頑張ろうねって言う歌を歌いたかった。それで岡本真夜さんがそんな
 素敵な歌を書いてくれました。だから今日は勿論みんなに歌いたいと思います。

E2 明日へ
  岡本真夜作詞作曲。2月3日にリリースされたばかりの新曲です。

「本当にこれで最後なのが寂しいです。今度会えるのは何年後かわからない、
 でもなるべく早く会えるよう、ヒロスエも頑張ります。やっぱりこんなに
 たくさんの人と出会えて、こんなにたくさんの嬉しかったり楽しかったり
 気持ちを与えてくれたパパとママに感謝したいです。高知から会いに来て
 くれた友達、受験で来られなかった人も....。この時期にコンサートをやって
 しまったのは申し訳ないと思うんだけど、今度のコンサートはみんなが
 来れるように、もっといっぱい歌って、もっと腹筋して(笑)、もっと長く
 ツアーをやるのが次の夢です。スタッフのみなさん、ありがとうございました。
 バンドのみなさん、ありがとうございました。それから私の家族....
 (涙でくしゃくしゃになる)みんなどうもありがとうございました。
#再び深々とお辞儀をするヒロスエ。
 バンドメンバーもステージ前列に揃い、手をつないで2回、3回と礼。
 手を振りながら退場していきます。しかし拍手はやみません。
 程なくして、再度ヒロスエがステージに現れます。

「本当に今日は寒い中、遠くから来てくれてありがとうございました。
 タオル、投げてみたかった(笑)。届け!!
#首から下げたタオルを丸めて客席へ投げ込みます。
「さっきも言いました。やっぱり自分の言葉で、広末涼子、普段どういう
 ことを考えているのか、みんなに何をつたえたいのか、歌ってそういう
 手段だと思うんです。今度のアルバム(2/17リリース「private」)の
 中でも3曲書かせていただきました。まだまだ未熟者で(笑)、人に出せる
 ようなものじゃないんですけど聞いてやってください。
 これからもいっぱい詞を書いて、遠くから来てくれた人とはなかなか
 会えないかも知れないけど、歌で伝えていきたいと思います。
 その、私が詞を書いたデビュー作を最後に聞いて下さい。
「これで最後だと思うと寂しいです。みんな見えてます。そっちからも
 見えてますか? じゃ、ラスト、聞いて下さい。

E2-1 あのつくことば。
   広末涼子作詞、かの香織作曲 マキシシングル『明日へ』のc/w
   ゆったりとしたメロディーにヒロスエ流の「愛」の詞。
   ギター2本とキーボードのアコースティックアレンジ。
   しっとりと、そしてゆったりと歌います。

「歌い終わってしまいました。もうちょっと詞を書いて、この歌が30分くらい
 続けば良かったのに(笑)。今日、1999年2月7日、武道館最終日、18時59分、
 昨日より長くなっちゃいましたー(笑)。気をつけてかえって下さい。
 本当にありがとうございました。

#再度ステージの端から端まで手を振って名残を惜しみます。
 会場出口ではヒロスエがCMキャラクターを務めるAsahiの缶紅茶を1本
 くれました。

ということで1時間50分のステージでした。さすがに最後の方では喉が
辛そうでしたが、音程はしっかりしてました。殆ど期待してなかっただけに
予想外の出来にはびっくり。何よりヒロスエの表情の豊かなこと。たくさんの
笑顔と少しの涙と、テレビやグラビアの切り取られた一瞬とは全然違う輝き。
やー、すごーくいい子です。
MCの言葉遣いなども「〜させてもらってる」「〜させていただいている」
最近では「私が〜する」という自己主張型が多い中、これも好感がもてます。
本当に満足のいく、楽しいライブでした。

なおツアーグッズはパンフ、Tシャツ、携帯ストラップ、テレカ、タオル、
ポスター、目覚まし時計等々の定番商品が並んでおりました。

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